バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

障害者自立支援法の影響

2006年09月25日 | 福祉・医療・療育関係
障害者自立支援法が、自立支援とはいいながら実際には障害者に新たな費用負担を強いているという話はニュースなどで聞いてはいた。
でも、バンビはまだ3才。世の中に出て自立するのはまだ先の話なので、直接影響はないから正直どこか他人事のように感じていたと思う。

でも、バンビが通う発達センターもこの10月から児童福祉法が改正されること(これと障害者自立支援法の関係がまだいまいちわからないのだけど)によって、「措置」から「契約」方式に変更になる。
つまり、いままでは行政(うちの場合は東京都)が ”こういう事業者(施設)でこういうサービスを受けることを認めます”としていたんだけど、これからは利用者(保護者)がサービスを選択し直接事業者と契約するという仕組みに変わる。
こう書いても何だかよくわからないけど、療育の内容そのものは変わらないのにそれを受けるための手続きが変わってくるというカンジなんだろうか?

あとは費用。これまでは利用者(保護者)の収入によって金額が違っていたけど、これからはどれだけのサービスを受けるかによって金額が変わる。(応益負担)
うちの場合は、センターは週2日通所なのでいままでより金額が下がるかもと言われているけれど、週5日びっちり通っているコは負担増になるらしい。どうしよう?と言っていたママがいた。

それにまたこの金額なり書類なりが、国の施策が定まらないために都の対応がズルズル遅れ、都から明確な指示が出ないがために実際に利用者と接する区も対応に苦慮しているらしい。
(言い訳(説明か?)の文書が何度か送られてくる度、”お役所はいいねぇ、のんびりしちゃって。こーいうのも税金のムダ使いなんだけど。”と思ったりする。)

大体、サービスとか受益者とか言われるけど、それ自体にものすごく抵抗を感じる。療育にしても介護にしても、決して本人がただ楽をしたいとか楽しみたいとかで受けるわけじゃない。健常あるいは健全であれば受けずに済む話なのだ。受ける必要があるから受けるものも「サービス」とか「受益」とか言われることに違和感を覚える。
私達は何のために高い税金を払っているんだろう?!

バンビも結局センターで週1回(つまり月4回)受けてきた個別療育(心理)が月2回に減らされることになってしまった。(週2通所のコは月2回、週3のコは月3回になるそうだ。)
理由は個別療育が全員にうまくスケジューリングできず、人に寄っては日にいくつかかち合ったりすることがあるので、通所日基準で合わせることにしたというような説明だったけど、そんなの建前であって、本音はやっぱり費用削減なんじゃないかと思う。
確かにプール終わったらすぐ心理があったりする日もあったけど、別にそれで不満はなかった。やれるもんならいろいろやらせてやりたいのが親心というものだ。

そういうわけで、月に2回と半減してしまった個別療育は、後期から心理ではなくOTを受けることになった。心理は来年度でもいいけど、身体は早めに作っておこうということらしい。それはそれでありがたいことだけど、私としては心理を受けてバンビの発達が毎週確認できたり、先生といろいろ話ができたりすることがとても貴重だと思っていたので正直ちょっとガッカリ。
今回受けて良かったと思うSTも、もう今期は受けることができなくなりそうだし。

今はまだ直接関係ないと思っていた障害者自立支援法だけど、実はこんな風に子どもに与えられるチャンスを減らすことになっていたりする。
国にはお金がないから無理はできないことはわかっているけど、弱者から削られていくようでどうにも納得がいかない。他に削るべきとこっていっぱいあるじゃない?考えるとすごーく悔しい!
何かうかうかしてられないんだなぁと、強く感じた。選挙とかもいままで以上に政策とか気にしてちゃんと選ばないとダメなんだ。よく勉強して、行政に訴えるべきこと、働きかけなくちゃいけないことはちゃんとしていかなくちゃ子ども達を守れない。今は漠然とだけど、そう感じている。

STを受けて

2006年09月25日 | 福祉・医療・療育関係
センターで週1で受けている心理の先生からの提案で、一度ST(Speach Training)を受けてみることになった。

バンビが型はめしたりおもちゃで遊ぶ様子を先生が見ながら、私がバンビのどういう点に問題(なり不安)を感じているかを話すというカンジでスタート。

私が感じているのは以前にも書いたと思うけど、1つは口腔機能の問題。これはPWSの子には共通だと思うけど、唇や舌の筋肉の動きの悪さ(弱さ)。
で、もう1つは心理的要因。バンビの自信のなさ、気の弱さなんかからくる気後れみたいなものが、自分で自分にブレーキかけてるんじゃないかっていうようなこと。
前者は対処方法がいろいろあると私にも何となくわかるけど、むしろ後者をどうしてやったものか、どう働きかけてやったらいいのかとずっと悩んできた。

で、バンビの場合、口腔機能の方は見たカンジそれ程深刻な問題はないらしい。
トレーニングとしては、やっぱりシャボン玉や笛を吹く、ストローでブクブクする、水中でブクブクするなど、唇に力を入れて息をコントロールしながら吐けるようになる練習。ロウソクを吹き消すのなんかもいいのかも?

PWS児の特徴であるといわれるお魚のような口も、結局唇(特に上唇)に力がないからそうなってしまうらしい。トレーニングすれば、直ってくるかな?

バンビはこの夏やっとシャボン玉もできるようになってきたけど、まだただ息を吐くのを管に入れているだけのカンジ。(イメージ伝わるかな?)唇に力を入れて息を(量を加減しながら)吐くというのは、それより技術的に1段階上のようだ。
”シャボン玉はこれからの季節はお風呂でやると、汚れも気にしなくていいからいいですよー。”と先生のアドバイス。確かに。

あとは、百面相。いないいないばぁとかにらめっことかしながら、親子でいろんな表情を作る。顔のいろんな筋肉を動かすことになって良いらしい。
それともちろんマッサージ。唇の周りの筋肉は、口の輪郭に沿って丸く配置?されているらしく、鼻の下から外側に軽く圧をかけるカンジで刺激する。(言葉で説明するのは難しい...)

心理的な面は、焦らず、正しい言い方を強要せず(これ私がよくやっちゃってるNGなんだけど)、大人のマネをさせるのではなく、子どものマネをしてやるようにと言われた。
つまり、例えば私のことをバンビが「あーやー」と呼ぶとき、「あーやーじゃないよ、ママだよ」って言うのはNG。
バンビが何かを見て「あー」と言うなら、私も「あー」。「あっあー」と言うなら私も「あっあー」。一緒に声を出すことを楽しんでやればいいのだそうだ。
あと例えば絵本やテレビを見て、バンビが「あ」と指さしした時、私はただ「リンゴ」とか「ペンギンだね」とか言葉だけ返していたけど、そういう時簡単なジェスチャーも見せてやるといいらしい。マネにつながっていくから。
カエルを見たら一緒にジャンプして跳んでやるとか、蜂だったらチクチク刺すマネをするとかのアクションでもいい。

まぁそんな風に、”ことば”そのもののことより、ことばを介した親子の関わり方みたいなことをいろいろとアドバイスされた。それは私にとっては、いままでわかっていたようでぜんぜんできてなかったことだったりするので、とてもありがたかった。
また時期を見てST受けたいな~と思ったら... ここから先はちょっと別の話になるので、改めて記事を書くことにします。