バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

将来のビジョン

2006年12月07日 | プラダー・ウィリー症候群
バンビは今3才。おそらく15年後、社会に出て行くことになるだろう。
その時、どういう風になっていてほしいか?
 
もちろん ”将来どうなるか”なんて誰にもわからないけど、1人のPWSの子の親として”どうあってほしいか”なら言えると思う。
だから考えてみる。

まず、医学の進歩で遺伝子レベルの治療?が可能になって、PWSのいろんな問題が医療の力でクリアされてほしい。いちばんはやっぱり過食と肥満だから、食欲がコントロールされるでも、食べても太らなくなるでもいい。
性格や行動の問題も、薬や例えば脳に起因するなら極端な話、手術で改善されるようになるとか。あるいは、もっと研究が進んで対処療法的な治療が確立するというのもいい。

まぁ、このレベルまでほんとにOKになったら自活できるだろうし、もちろん後の心配もかなり軽減されるはずなんだけど。
もし15年でそこまでは厳しいとしても、QOLが維持できて、バンビ自身も家族や周りの人もhappyだと言える生活をさせてやりたい。
できたら好きな職業に就いて、それなりの収入が得られるようになったらいい。自分に自信と誇りを持って生きていけるように。
あるいは福祉のお世話になるにしても、周囲の理解と協力がスムーズに得られるように。

まだ3才で、PWSのほんとの大変さを知りもしないで、何 夢みたいな呑気なこと言っちゃって と思われるかもしれないけど。
将来のビジョンを描いておくのは大切だと思う。言葉にすれば、そのために何をしなくちゃいけないのかが見えてくるはず。

医学の進歩にはお金もいるし、患者の協力も必要。こういう世の中だから根回しとか人脈とかそーいうことも大事なはず。
就業には一般企業の理解とか福祉に対する国の姿勢とかが関わってくるだろうし。世の中を相手に訴えたり(PRするっていう意味)、働きかけたり、時には戦ったりしていかなきゃならなくなるだろう。

確かに日々の生活で手一杯で、とても将来どころじゃないって人もあるだろうし、もっと根本的なところで、我が子がPWSってこと自体が受け入れられなかったり、人に知られたくないと思う人だっているだろう。
それはそれでわかる部分もあるし、そのことについては今は語る言葉を持たない。

だから、ここに書いてるのはあくまでも、バンビの親である私・suzu個人の考えですが。

私は少なくとも「プラダーウィリー症候群」って言ったら通じる世の中になってほしいし、そういう風にしたいと思う。
もちろんそれで間違った理解が広まったり、偏見の目が増える可能性もあるけど。
でも、親のせいじゃない・本人が悪いわけじゃない、そういう病気もあるんだってことを、それにどんな人だって障害児として生まれてくる可能性はあるし、障害児の親になる可能性もあるんだってことを理解してもらえるだけで、少しでもこの子達が生きやすくなるなら、私はそのためにできることをしていきたいと思う。

15年なんてあっという間だ。ただ毎日を生きてるだけじゃ、何も変わらない。
がんばれ、自分!
コメント (2)
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