ふぅ~、やっと若葉が美しい五月がやってきた東京・多摩地方から、
こんにちは、ネーさです。
高尾のお山も目に優しい常盤色~!
「こんにちわッ、テディちゃでス!
きぶんはァ、えんそくゥ!」
「がるぐる!ぐるる~っ?」(←訳:虎です!おやつの予算はっ?)
遠足……なつかしい響きですわ。
そして、ここにもまた、懐かしいような、切ないような御本が一冊……
さあ、涙を拭うハンカチを用意して、
活字マニアの皆さま、本日は、こちらを、どうぞ~!
―― 暁英 ――
著者は北森鴻さん、’10年4月に発行されました。
副題に『贋説・鹿鳴館(がんせつ・ろくめいかん)』とあります。
なお、『暁英』は『きょうえい』とお読み下さい。
「もふッ! ろくめいかんッ!
テディちゃ、きいたことォあるでスよッ!」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:明治の有名な建築だよね!)
ええ、そうですね。
明治の、初頭と言ってもよい頃かと思われますが、
一人の英国人さんが明治政府に雇われ、
はるばると海を越え、日本にやってまいりました。
ジョサイア・コンドルさん、この時まだ25歳。
現代ならば、大学を卒業して間もない一青年が、
新生日本の建築界の未来を背負うべく、
建築学の教師として、
官営の建築事業の責任者として、
遠い異国からの招聘に応じ、
赴任してきたのでした。
「ふァ~♪
じだいろまんッ、でスねッ♪」
「ぐるぐる~がるるる!」(←訳:坂の上の雲みたい!)
列強に追いつけ追い越せ!の当時の日本と、
古い日本の面影を愛するコンドルさんと、
変化頻りの帝都・東京で生きてゆかねばならない人々と、
海外で、
或いは国内で、
この新しい国の運命を握ろうと謀る人々……。
襲いくる嵐(テンペスト)を予感しながらも、
コンドルさんはこの国を離れず、見捨てず、
歴史の闇と立ち向かおうとしますが――
「それでッそれでッ?」
「ぐるぐるがる!」(←訳:波乱万丈だ!)
その先は……わかりません。
「ふァ??」
「がるっ?」(←訳:ええっ?)
悲しいことに、著者・北森さんは2010年1月25日、
逝去されました……
よって、この御本は物語としては未完なのです。
謎は謎のまま、
コンドルさんたちのその後も書き記されぬまま、
北森さんは亡くなられてしまいました。
題名が付けられていない章もありますし、
最終的な推敲もなされていません。
ストーリーは半ばで、途切れてしまっています。
それでも、この御本の、なんと魅力的なこと!
明治という激動の時代、
強さも弱さも持つ登場人物たち、
謎と、静かな恐怖と、うねる闇の力。
完結していたなら、
北森さんの代表作品になっていたであろうと
私たち読む者は疑いをいれません。
「ぐすんッ……かなしィでス……」
「ぐるる~……」(←訳:無念です……)
たくさんの御本で
私たちを楽しませてくれた北森さん!
御冥福を祈りつつ、
ひたすら感謝を!
貴方の御本が、大好き~!!
「ほんとにィ、すきッ!」
「ぐるがるぐる~!」(←訳:もっと読みたい~!)
未完であるとはいえ、
活字マニアさん、どうか一読を!
コンドルさんが愛した懐かしい日本を、一目なりと~!
こんにちは、ネーさです。
高尾のお山も目に優しい常盤色~!
「こんにちわッ、テディちゃでス!
きぶんはァ、えんそくゥ!」
「がるぐる!ぐるる~っ?」(←訳:虎です!おやつの予算はっ?)
遠足……なつかしい響きですわ。
そして、ここにもまた、懐かしいような、切ないような御本が一冊……
さあ、涙を拭うハンカチを用意して、
活字マニアの皆さま、本日は、こちらを、どうぞ~!
―― 暁英 ――
著者は北森鴻さん、’10年4月に発行されました。
副題に『贋説・鹿鳴館(がんせつ・ろくめいかん)』とあります。
なお、『暁英』は『きょうえい』とお読み下さい。
「もふッ! ろくめいかんッ!
テディちゃ、きいたことォあるでスよッ!」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:明治の有名な建築だよね!)
ええ、そうですね。
明治の、初頭と言ってもよい頃かと思われますが、
一人の英国人さんが明治政府に雇われ、
はるばると海を越え、日本にやってまいりました。
ジョサイア・コンドルさん、この時まだ25歳。
現代ならば、大学を卒業して間もない一青年が、
新生日本の建築界の未来を背負うべく、
建築学の教師として、
官営の建築事業の責任者として、
遠い異国からの招聘に応じ、
赴任してきたのでした。
「ふァ~♪
じだいろまんッ、でスねッ♪」
「ぐるぐる~がるるる!」(←訳:坂の上の雲みたい!)
列強に追いつけ追い越せ!の当時の日本と、
古い日本の面影を愛するコンドルさんと、
変化頻りの帝都・東京で生きてゆかねばならない人々と、
海外で、
或いは国内で、
この新しい国の運命を握ろうと謀る人々……。
襲いくる嵐(テンペスト)を予感しながらも、
コンドルさんはこの国を離れず、見捨てず、
歴史の闇と立ち向かおうとしますが――
「それでッそれでッ?」
「ぐるぐるがる!」(←訳:波乱万丈だ!)
その先は……わかりません。
「ふァ??」
「がるっ?」(←訳:ええっ?)
悲しいことに、著者・北森さんは2010年1月25日、
逝去されました……
よって、この御本は物語としては未完なのです。
謎は謎のまま、
コンドルさんたちのその後も書き記されぬまま、
北森さんは亡くなられてしまいました。
題名が付けられていない章もありますし、
最終的な推敲もなされていません。
ストーリーは半ばで、途切れてしまっています。
それでも、この御本の、なんと魅力的なこと!
明治という激動の時代、
強さも弱さも持つ登場人物たち、
謎と、静かな恐怖と、うねる闇の力。
完結していたなら、
北森さんの代表作品になっていたであろうと
私たち読む者は疑いをいれません。
「ぐすんッ……かなしィでス……」
「ぐるる~……」(←訳:無念です……)
たくさんの御本で
私たちを楽しませてくれた北森さん!
御冥福を祈りつつ、
ひたすら感謝を!
貴方の御本が、大好き~!!
「ほんとにィ、すきッ!」
「ぐるがるぐる~!」(←訳:もっと読みたい~!)
未完であるとはいえ、
活字マニアさん、どうか一読を!
コンドルさんが愛した懐かしい日本を、一目なりと~!