テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ヘンテコ!な芸術家列伝。

2011-04-17 22:49:41 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 現在、多摩地域のあちこちでは……

「たんぽぽォまつりィ、かいさいちゅう!」
「がるがるる!」(←訳:わっしょい!)
「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「ぐるるー!」(←訳:虎ですー!)

 タンポポさんも水仙さんもチューリップさんも、
 空き地や花壇で賑やかに咲いていますね。
 では本日も、春の光を浴びながら読書タ~イム!
 活字マニアの皆さま、こちらを、どうぞ~!

  


        
                ―― 裏側から見た美術史 ――


 
 著者は宮下規久朗さん、2010年10月に発行されました。
 んまあ!美術史の裏側ですって?
 それってスキャンダルってことなのかしらっ??
 と思われるかもしれませんが……

「ぱぱらッちィ、でスかッ?」
「がるぐるがるるるるー!」(←訳:違法な取材はダメだよー!)

 ご安心あれ。
 この御本、決して下世話な興味で著された作品ではありません。
 神戸大学大学院人文学研究科准教授の宮下先生は
 色眼鏡で美術史を探るのではなく、
 まっさらな目と、
 学者さんとしての冷静な視点から
 美術の教科書で《巨匠》とされている画家さんたちを
 解析してゆきます。

 第一話は『天才の嫉妬』。
 レオナルドとミケランジェロのように、
 カラバッジョはジョバンニ・バリオーニという
 現在ではほぼ忘れ去られてしまった画家さんに
 嫉妬の炎を燃やします。
 ローマ画壇を舞台に、飛び交う怪文書!
 誹謗中傷合戦!
 名誉棄損で告訴!
 喧嘩上等ー!

「にんきょうえいがァ、でスかッ??」
「ぐるがるるるがるる?」(←訳:それフィクションでしょ?)

 いえ、本当の話なんですよ。
 当時のローマの画家さんはみんな武闘派だったみたいです。
 しかし、レンガを投げ合って喧嘩しながら、
 カラバッジョさんは奇跡のように美しい画を描き、
 やがては自滅してゆきました……。
 画と作者の人格・気性が、
 まったく一致しないことの不思議……。

「うむゥ、なさそうでェ、ありそうなァ~」
「ぐるぐるがるるる!」(←訳:芸術家ってヤツだね!)

 『天国への階段』
 『本物と偽物の間』
 『社会不安は美術を変え得るか』
 『芸術家の晩年と絶筆』
 『記録と追悼』
 『映画になった画家たち』……

 美術にまつわる全20話は
 資生堂の広報誌《花椿》に
 『美術史ノワール』の題で連載されていたものです。
 大好評につき、現在も隔月で絶賛連載中!
 《花椿》愛読者の方々、
 アート好きさん、
 ミステリアス&ドラマティックなストーリーが好きな御方は
 ぜひ一読を!

「へんてこなァ、あーちすとさんがァ、よりどりィみどりッ!」
「……ぐるぐるるるるがる~」(←訳:……目が回りそうなくらいに~) 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする