テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 虹と、夢のツールへ ~

2011-09-12 23:06:01 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 先日の、9月9日は9が重なって縁起の良い“重陽の節句”でしたが、
 今日はお月見!中秋の名月ですね!

「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!
 もぐもぐゥ! つきよりィ、だんごッ♪」
「ぐるる!がるがるるるぐるがる♪」(←訳:虎です!ボクもお団子がいいです♪)

 ……粋を解さないお団子フリークも引き連れて、
 さあ、本日も、読書タ~イムですよ♪
 十五夜お月さんに見守られながら、こちらを、どうぞ~!

  


 
               ―― サヴァイヴ ――


 
 著者は近藤史恵さん、2011年6月に発行されました。
 第10回大藪春彦賞を受賞した名作『サクリファイス』、
 その続編にあたる『エデン』と、
 高い人気を誇る近藤さんのロードレース作品シリーズの第3冊目が、この御本です!

 ああ、ロードレース……!(←ネーさ、どっと溜め息)

「むッ?
 どしたのォでスかッ??」
「ぐるがるるぐるるがるる?」(←訳:お団子食べ過ぎたの?)

 いいえ、この嘆きはお団子のせいではありません。
 時間にして、ほんの一日前、9月11日、
 スペインで開催されていた『ブエルタ・ア・エスパーニャ2011』が
 最終ステージを迎え、閉幕いたしました……
 これで、今年の3大ツールレース――
 イタリアを走る『ジロ・ディ・イタリア』、
 フランスを走る『ツール・ド・フランス』、
 スペインを走る『ブエルタ・ア・エスパーニャ』の、
 グランツールと称される三つのロードレース大会が終了してしまったのです。
 ああ、寂しい~!!

「……ふァ~」
「……がる~」

 2011の『ツール・ド・フランス』は波乱万丈、
 そして『ブエルタ・ア・エスパーニャ』も、大波乱といってよい展開でしたよ!
 開幕前、総合優勝候補にあげられていた強豪さんたちは、
 もう優勝できそうにないし疲れたからパスね~とか、
 世界選手権の準備があるから~とか、
 次々と途中で棄権しちゃったのでした……!
 本気なのっ?!?と私ネーさが呆れてここ日本からツッコミを入れるのをヨソに、
 残った選手さんたちは頑張りましたわ!
 
 総合優勝を遂げ、
 王者の証しである真っ赤なジャージ『マイヨ・ロホ』を、
 レース最終地マドリッドでフェリペ王子から手渡されたのは
 地元スペイン出身の、ファンホセ・コーボさん!
 おめでとうございます!

「おめでとうッ!」
「がるぐるるー!」(←訳:おめでとうー!)

 そして、私たちジャポネにとって嬉しいニュースが!
 『スキルシマノ』チームに所属し、
 日本人として初めて『ブエルタ・ア・エスパーニャ』に参戦した
 土井雪広さんは苛酷な3週間のレースを完走!
 幾つものステージで見せ場を作り、
 チームのエースさんのステージ優勝にも貢献しました!

「おおおォッ!すごいッ!」
「がるるるるー!」(←訳:素晴らしいー!)

 これって画期的なことなのよ!
 グランツールに出走できる選手は、約200名。
 その200名は世界のトップ――選ばれた精鋭中の精鋭さん、なのです。
 彼らに伍して一歩も退かず、
 峠を越え、急峻な坂を駆け下り、
 平地を矢のように疾走する……!

「きゃッこいィ~ッ!!」
「がるがるーっ!」(←訳:行け行けーっ!)

 えー、長い脱線となりましたが、
 話を無理に引き戻しますと、
 この御本の主人公さんたちも、
 魂を自転車競技にもってゆかれてしまったアスリートさんたちです。
 走る、走る、
 それだけのために、総てをなげ打ち、
 普通の生活なんてモノを諦めてまでも、
 彼らが求めるゴールとは――

 サヴァイヴ。
 長いグランツールを闘いぬき、生き延び抜き、
 《勝者》となること。
 
 自転車競技を愛する方々、
 初心者さんにもマニアさんにも激おすすめの一冊です。
 ぜひ~!

「ふゥッ!
 らいねんのォ、つーるまでェ、せんしゅさんたちはァ、ひとやすみィ!」
「ぐるがるるぐるるがる!」(←訳:ゆっくり休養だね!)

 いいえ!
 もうすぐコペンハーゲンで世界選手権が行われますよ!
 今年は誰が、どの国が獲るのかしら?
 選手の皆さんに、幸運を!
 
 
コメント
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