テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

闇との、《激闘》。

2011-09-30 23:33:35 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 今日の午後のことでした……てくてくてく、と歩いておりましたら、
 あらっ! 真っ赤な曼珠沙華のお花が!
 あっちにも、こっちにも!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 むむむッ!めだまがァ、かゆいィ~ッ!」
「がるる!ぐるるるるがるぐるーる!」(←訳:虎です!秋の花粉シーズンが来たー!)

 秋の花咲くイマドキは、花粉のシーズン再び!?!
 花粉用目薬を手にして、それでもメゲずに読書タイム!
 本日は、こちらを、どうぞ~!

  


 
               ―― 困ってるひと ――


 
 著者は大野更紗(おおの・さらさ)さん、2011年6月に発行されました。
 現在、たいそうな評判を呼んでいるこの御本は、ノンフィクション……
 ノンフィクションとは、つまり現実。
 いったいどのような現実を著者・大野さんが
 ほぼリアルタイムで伝えてくれるのか、というと……

 病気!

「ううゥッ!」
「がるるっ!」

 そう、病気。
 病むということ。

 大野さんは、けれど、
 ものごころついた時から病気で……そんなケースには当てはまりません。
 
 或る日、なんだか体調がおもわしくないなぁと気付いて。
 でもまあ一過性のものでしょ、
 過労とか風邪でしょ、
 市販薬を飲んで、安静にしてればすぐ良くなるでしょ。
 
 誰しも、そんな風に思いますよね。
 すぐ良くなるさ、と。
 
「うむむゥ~、よくなるとォ、いいけどォ~…!」
「がるるる~ぐるるぐる~?」(←訳:でもお~もしかして~?)

 安静にして様子をみても、
 体調は好転する気配がありません。
 むしろ、悪化の一途を辿っているようです。
 大野さん、這うようにして病院へ行き、
 診察してもらったのですが……
 えんえんと続く初診の手続き、検査、別の科での診察をすすめられ、
 また検査して、その結果にお医者さんは首を傾げて……と、
 事態は、まるで泥沼……。

 ほんの少し前までは、
 健康に何の問題もなかったのに!
 大学院でビルマの人権問題に取り組み、
 タイの難民キャンプでお手伝いをし、
 忙しく、でもごく普通に毎日を過ごしていた自分が。

 まさか、医療難民になってしまうとは!

「なんみんッ???」
「がるるぐるがるがるぐるがるるー!」(←訳:なんか大変なことになってきたよー!)

 病名がわからない?
 病因が判断できない?
 どんな治療をすればいいのか、
 いえ、何科の先生に相談すればいいのかさえ、
 なんだかよく分からない……!

「ふあんッ、なのでスゥッ!」
「ぐるるがるがるがる?」(←訳:どうしたらいいの?)

 どうしたらいいのか分からぬまま、
 大野さんは、しかし、諦めません。
 一年に及ぶ“理解してくれるお医者さん探し”は、
 ようやく実を結ぶかに思われました。
 
 この先生なら!

 信頼できる先生と出会って、
 すぐに入院、診療、
 でも……またまたまた検査、検査、検査……
 そして検査の先に待っていたのは
 強い副作用がある薬との闘い……! 
 
「こッ、こんどはァ、たたかいィッ??」
「がるぐるるー!」(←訳:どうしようー!)

 難病というワケのわからないモノとの、
 原因不明という姿かたちさえ捉えられないモノとの、
 《病(やまい)》という、
 ヒトを容易に押し潰す巨大なモノとの、
 闘いが始まりました。
 そのプレッシャーと
 大野さんはどう対峙していったのか――

 ノンフクションゆえの重さと、
 その重さをはねかえそうと踏ん張る著者・大野さんの気概!
 彼女の姿勢に、
 読み手の私たちはエールをおくらずにおれません。
 
「すごいぞッ、おおのさんッ!」
「ぐるがるるるー!」(←訳:凄い頑張りだよ!)

 壮絶な闘いの行方は、
 どうか御本で!
 そして活字マニアの皆さま、大野さんにエールを!
 
 
コメント
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