「こんにちわッ、テディちゃでス!
やッほゥ! あれにィ、みゆるはァ、うめのはなッ♪」
「がるる!ぐるるるがるるるるぅ!」(←訳:虎です!梅のお花がさいてるぅ!)
こんにちは、ネーさです。
おお、やっと!
ご近所の梅のお花が綻びはじめましたよ♪
それを記念して、というわけではありませんが、
本日の読書タイムは、お花と縁の深い作品を、さあ、どうぞ~!
―― カマラとアマラの丘 ――
著者は初野晴(はつの・せい)さん、2012年9月に発行されました。
『A night in the hidden cemetery』と英語題名が付されています。
著者の初野さんといえば、
吹奏楽部を舞台にした《ハルチカ》シリーズを御存知の方々が
大勢おられるでしょうね。
廃部寸前の部をなんとか復活させ、
全国大会出場めざして爆走するフルート奏者のチカちゃんと、
幼なじみのハルタくんたち、
高校生のものがたり――
「ふァいッ!
はるたくんッ、ちかちゃんッ、だいすきィ~!」
「ぐるがるるるー!」(←訳:応援してるよー!)
ときに苦悩と悲劇にうちのめされつつも、
決して諦めない、挫けない、チカちゃんたちを
明るい《陽》の存在とするなら、
この御本は対照的に、
《陰》のような存在の連作ミステリ、と申しましょうか。
なんたって、舞台は墓地――夜のお墓ですから。
「おッ、おはかァッ??」
「がっるぅ~!」(←訳:よっ夜ぅ~!)
そこは、とある町の遊園地……
いえ、遊園地だったところ。
町のはずれ、不便な場所に造られた遊園地は
不況の到来、
そして遊園地と賑やかな市街とを結ぶモノレールが廃線になったために、
あえなく閉鎖されてしましました。
いまはただ、無惨な、夢の跡地――廃墟になっています。
「むッ?
でもォ、あれはッ??」
「ぐるるがるがるっ!」(←訳:廃墟に誰かいるっ!)
ええ、町のそこここで、噂が囁かれているんです。
遊園地の廃墟には動物霊園があり、墓守をする青年がいる。
その青年は、月の出た夜でないと人前にはあらわれない。
「どうぶつれいえんッ??」
「がるるがるぐるる??」(←訳:廃墟に動物のお墓??)
月が輝く今宵は、
有刺鉄線で囲まれた遊園地跡へと、
こっそり忍び込む人影があります。
廃墟の恐怖をものともせず
墓守の青年に会おうと試みる彼/彼女たちは
それぞれに様々な事情を抱えていました。
愛する犬や猫や鳥たち、
あらゆる動物のために、
力を振り絞らなければならない事情が。
墓守の青年が、そんな人びとにかける言葉とは……?
「それはァ、たぶんッ!」
「がるるるぐる!」(←訳:ひとすじの光!)
《陰》のような、と見えながら、
その実は《陽》も、光も、しっかり内包する5編の短編作品は、
夜道に迷う旅人を導く北極星となって、
廃墟の花苑への道筋を照らします。
動物とともに暮らした経験を持つひとには、
涙なくしては読めない物語、かもしれません。
けれど、
ワンコやニャンコが与えてくれる喜び、笑い、温もりを思い出しながら、
ぜひ一読を!
激おすすめの一冊です!
やッほゥ! あれにィ、みゆるはァ、うめのはなッ♪」
「がるる!ぐるるるがるるるるぅ!」(←訳:虎です!梅のお花がさいてるぅ!)
こんにちは、ネーさです。
おお、やっと!
ご近所の梅のお花が綻びはじめましたよ♪
それを記念して、というわけではありませんが、
本日の読書タイムは、お花と縁の深い作品を、さあ、どうぞ~!
―― カマラとアマラの丘 ――
著者は初野晴(はつの・せい)さん、2012年9月に発行されました。
『A night in the hidden cemetery』と英語題名が付されています。
著者の初野さんといえば、
吹奏楽部を舞台にした《ハルチカ》シリーズを御存知の方々が
大勢おられるでしょうね。
廃部寸前の部をなんとか復活させ、
全国大会出場めざして爆走するフルート奏者のチカちゃんと、
幼なじみのハルタくんたち、
高校生のものがたり――
「ふァいッ!
はるたくんッ、ちかちゃんッ、だいすきィ~!」
「ぐるがるるるー!」(←訳:応援してるよー!)
ときに苦悩と悲劇にうちのめされつつも、
決して諦めない、挫けない、チカちゃんたちを
明るい《陽》の存在とするなら、
この御本は対照的に、
《陰》のような存在の連作ミステリ、と申しましょうか。
なんたって、舞台は墓地――夜のお墓ですから。
「おッ、おはかァッ??」
「がっるぅ~!」(←訳:よっ夜ぅ~!)
そこは、とある町の遊園地……
いえ、遊園地だったところ。
町のはずれ、不便な場所に造られた遊園地は
不況の到来、
そして遊園地と賑やかな市街とを結ぶモノレールが廃線になったために、
あえなく閉鎖されてしましました。
いまはただ、無惨な、夢の跡地――廃墟になっています。
「むッ?
でもォ、あれはッ??」
「ぐるるがるがるっ!」(←訳:廃墟に誰かいるっ!)
ええ、町のそこここで、噂が囁かれているんです。
遊園地の廃墟には動物霊園があり、墓守をする青年がいる。
その青年は、月の出た夜でないと人前にはあらわれない。
「どうぶつれいえんッ??」
「がるるがるぐるる??」(←訳:廃墟に動物のお墓??)
月が輝く今宵は、
有刺鉄線で囲まれた遊園地跡へと、
こっそり忍び込む人影があります。
廃墟の恐怖をものともせず
墓守の青年に会おうと試みる彼/彼女たちは
それぞれに様々な事情を抱えていました。
愛する犬や猫や鳥たち、
あらゆる動物のために、
力を振り絞らなければならない事情が。
墓守の青年が、そんな人びとにかける言葉とは……?
「それはァ、たぶんッ!」
「がるるるぐる!」(←訳:ひとすじの光!)
《陰》のような、と見えながら、
その実は《陽》も、光も、しっかり内包する5編の短編作品は、
夜道に迷う旅人を導く北極星となって、
廃墟の花苑への道筋を照らします。
動物とともに暮らした経験を持つひとには、
涙なくしては読めない物語、かもしれません。
けれど、
ワンコやニャンコが与えてくれる喜び、笑い、温もりを思い出しながら、
ぜひ一読を!
激おすすめの一冊です!