「こんにちわッ、テディちゃでス!
はながァ、むずむずゥ!」
「がるる!ぐるがるがるっ!」(←訳:虎です!目がシバシバっ!)
こんにちは、ネーさですハクションっ!
ええ、もう、さっそく花粉症の前哨戦に引っかかってしまったようです。
この花粉たちは何処から来たのかというと、
関東平野を囲む山々が源、でしょうね。
本日は、緑深い関東のお山についての一冊を御紹介いたしますよ。
こちらを、どうぞ~!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/98/ed8313f4929827a7362fdf620d184c17.jpg)
―― オオカミの護符 ――
著者は小倉美惠子(おぐら・みえこ)さん、2011年12月に発行されました。
2012年の読書シーンで話題を呼んだこの御本ですが、
御本に先駆けて公開された著者・小倉さんプロデュースによる映画作品
『オオカミの護符――里びと山びとのあわいに』(2008)は
文化庁映画賞文化記録映画優秀賞受賞、地球環境映画祭アース・ビジョン賞を受賞するなど、
映像マニアさんの間でも評判になりましたね♪
「おおかみィ!」
「ぐるるる?」(←訳:狼の神さま?)
御本の表紙に大きく掲げられた
或る『護符』。
神奈川県川崎市の土橋(つちはし)にある、
著者・小倉さんの生家の土蔵には、
この御札が貼られていました。
《武蔵國 大口真神 御嶽山》と記された護符には、
黒い獣が描かれています。
小倉さんのお祖父さまが、
親しみをこめ、
『おイヌさま』と呼んでいたその護符は
海に近い川崎から遠く離れた、
奥多摩の山上の神社のものでした。
「おやまのォ、うえッ!」
「がるるるるぐるがるる!」(←訳:何十キロも離れてるよ!)
何十キロも、いえ、昔風にいうと、何里も、ですね。
そんなに遠い神社の護符が、
なぜ我が家にあるのかしら?
すっかり住宅地になってしまったけれど、
以前は畑がひろがっていた土橋の歴史を辿り、取材しながら、
小倉さんは、
“おイヌさまの来た道”に惹かれてゆきます。
茫漠たる原野と湿地が広がっていた江戸以前、
昔日の関東全域の幻が
『おイヌさま』の向こうに見え隠れする道――
「おおかみがァ、おやまにィ~」
「ぐるぐるるがる!」(←訳:暮らしてた時代!)
偶然なのですが、
前々回の記事で御紹介しました『愛の山田うどん』にも
おイヌさまの護符が登場しているんですよ♪
『山田うどん』ではお店を護る神さまとして、
土橋の小倉家では『お百姓の神さま』として、
おイヌさまは尊崇されているのです。
「いまもォ、おふだはァ、だいにんきィ!」
「がるぐるるがるるるぐるがるるる!」(←訳:護符の中にオオカミは生きてます!)
多摩の『御嶽山』は『みたけさん』と読みます。
おイヌさまを祀る神社の正確な名は、
『武州金峰山御嶽蔵王権現(ぶしゅうきんぶせんみたけざおうごんげん)』。
護符にある『大口真神』は、『おおくちまがみ』。
この御本は、
当初、『大口真神』の読み方も知らなかった小倉さんが、
一歩一歩、確実に、
おイヌさまのお山へ登りつめてゆく素晴しいノンフィクション作品です。
一方、フィクション作品で
壮絶なほどに美しい御嶽山の《異界》が描かれているのは、
浅田次郎さん著『あやし うらめし あな かなし』。
活字マニアの皆さま、
できれば両方の御本を併せ読んでみてくださいね。
おイヌさまの世界が、
ちょっと昔の日本の姿が、
より鮮明に見えてきますよ~!
「おおかみィ、どこかにィ、いないィかなッ?」
「ぐるるがるる~!」(←訳:いるといいな~!)
はながァ、むずむずゥ!」
「がるる!ぐるがるがるっ!」(←訳:虎です!目がシバシバっ!)
こんにちは、ネーさですハクションっ!
ええ、もう、さっそく花粉症の前哨戦に引っかかってしまったようです。
この花粉たちは何処から来たのかというと、
関東平野を囲む山々が源、でしょうね。
本日は、緑深い関東のお山についての一冊を御紹介いたしますよ。
こちらを、どうぞ~!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/98/ed8313f4929827a7362fdf620d184c17.jpg)
―― オオカミの護符 ――
著者は小倉美惠子(おぐら・みえこ)さん、2011年12月に発行されました。
2012年の読書シーンで話題を呼んだこの御本ですが、
御本に先駆けて公開された著者・小倉さんプロデュースによる映画作品
『オオカミの護符――里びと山びとのあわいに』(2008)は
文化庁映画賞文化記録映画優秀賞受賞、地球環境映画祭アース・ビジョン賞を受賞するなど、
映像マニアさんの間でも評判になりましたね♪
「おおかみィ!」
「ぐるるる?」(←訳:狼の神さま?)
御本の表紙に大きく掲げられた
或る『護符』。
神奈川県川崎市の土橋(つちはし)にある、
著者・小倉さんの生家の土蔵には、
この御札が貼られていました。
《武蔵國 大口真神 御嶽山》と記された護符には、
黒い獣が描かれています。
小倉さんのお祖父さまが、
親しみをこめ、
『おイヌさま』と呼んでいたその護符は
海に近い川崎から遠く離れた、
奥多摩の山上の神社のものでした。
「おやまのォ、うえッ!」
「がるるるるぐるがるる!」(←訳:何十キロも離れてるよ!)
何十キロも、いえ、昔風にいうと、何里も、ですね。
そんなに遠い神社の護符が、
なぜ我が家にあるのかしら?
すっかり住宅地になってしまったけれど、
以前は畑がひろがっていた土橋の歴史を辿り、取材しながら、
小倉さんは、
“おイヌさまの来た道”に惹かれてゆきます。
茫漠たる原野と湿地が広がっていた江戸以前、
昔日の関東全域の幻が
『おイヌさま』の向こうに見え隠れする道――
「おおかみがァ、おやまにィ~」
「ぐるぐるるがる!」(←訳:暮らしてた時代!)
偶然なのですが、
前々回の記事で御紹介しました『愛の山田うどん』にも
おイヌさまの護符が登場しているんですよ♪
『山田うどん』ではお店を護る神さまとして、
土橋の小倉家では『お百姓の神さま』として、
おイヌさまは尊崇されているのです。
「いまもォ、おふだはァ、だいにんきィ!」
「がるぐるるがるるるぐるがるるる!」(←訳:護符の中にオオカミは生きてます!)
多摩の『御嶽山』は『みたけさん』と読みます。
おイヌさまを祀る神社の正確な名は、
『武州金峰山御嶽蔵王権現(ぶしゅうきんぶせんみたけざおうごんげん)』。
護符にある『大口真神』は、『おおくちまがみ』。
この御本は、
当初、『大口真神』の読み方も知らなかった小倉さんが、
一歩一歩、確実に、
おイヌさまのお山へ登りつめてゆく素晴しいノンフィクション作品です。
一方、フィクション作品で
壮絶なほどに美しい御嶽山の《異界》が描かれているのは、
浅田次郎さん著『あやし うらめし あな かなし』。
活字マニアの皆さま、
できれば両方の御本を併せ読んでみてくださいね。
おイヌさまの世界が、
ちょっと昔の日本の姿が、
より鮮明に見えてきますよ~!
「おおかみィ、どこかにィ、いないィかなッ?」
「ぐるるがるる~!」(←訳:いるといいな~!)