テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

新風!伝奇忍法!

2013-02-18 23:16:58 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うりゃうりゃァ、とォ~ッ!」
「がるる!ぐるるぅ~っ!」(←訳:虎です!成敗じゃ~っ!)

 こんにちは、ネーさです。
 テディちゃと虎くんが元気いっぱい!なのは……
 本日ご紹介するこちらの作品のおかげさま、のようですよ。
 さあ、読書タイムの開幕~!

  



 
               ―― かおばな憑依帖 ――



 著者は三國青葉(みくに・あおば)さん、2012年11月に発行されました。
 前回記事ではイタリアの作家さんの衝撃デビュー作を御紹介いたしましたが、
 こちらの作品も、著者・三國さんのデビュー作!
 第24回ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作品に加筆した、
 本格《伝奇》時代小説なんですよ♪

「でんきィ、とはッ??」
「ぐるぐるるがるるぅ?」(←訳:エレキテルですかぁ?)

 伝奇もの、って、
 そうね、分かりやすく言っちゃうと、
 山田風太郎さんの代表作品、かしら。

 烈風を切り裂く剣豪たちの闘い!
 忍びの者たちの暗躍と暗闘!
 江戸や京の町に渦巻く陰謀と、
 権力者たちの国を傾けかねない野望……!

「あはァ! にんじゃッ!」
「がるぐるー!」(←訳:忍法炸裂ー!)

 さらに加えて、受難の美男美女!
 夜空を舞う鬼火!
 妖しい花の害に倒れる市井の人々!

 これだけでももう、伝奇時代小説の王道を行っちゃってますけど、
 著者・三國さんはチャレンジしました。

 多くの伝奇時代小説は
 伊賀や甲賀、風魔、戸隠などの忍者さんたちの最盛期であった江戸初期が
 背景となっています。

 ところが、
 この御本の舞台は、
 八代将軍吉宗公の時代!

「うむむッ!
 そうなるとォ、にんじゃうぉーずはァ~?」
「ぐるがるぐるがぅるるる!」(←訳:伊賀VS甲賀じゃないね!)

 お江戸は本所、
 一刀流の桜井道場の主、桜井右京(さくらい・うきょう)さん。
 役者のような顔立ちで、
 剣の腕も上々というのに、
 毎日遊び暮らしているぐうたらなお侍さんです。

 その右京さんが、
 政権の存亡を賭けた騒乱に巻き込まれてしまったのは、
 浅草・浅草寺の縁日がきっかけでした。
 狂人に斬られかけていた少年の身を救った彼は、
 後日、少年の自宅に招かれます。

 そこは、将軍家の側近、
 田沼意行の御屋敷。
 思いがけず政権の重要人物の知遇を得た右京さんの身辺には、
 次々と異変が……!

「たたかいィのォ、はじまりィでス!」
「がるるぐるがるるる!」(←訳:江戸の町も大変だし!)

 正統派伝奇モノの要素に、
 軽やかなユーモアも彩りを添え、
 読み手を楽しませてくれるこの御本、
 講談大好き!な活字マニアさんに
 特におすすめです!
 フツーじゃない時代モノを読みたい!という御方も、ぜひ~♪

「にんぽゥッ~はるいちばんッ!」
「ぐるるがるぐぅるるるー!」(←訳:それは忍術じゃないよー!)

 
コメント
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