「こんにちわッ、テディちゃでス!
はッぴィ~じゅびりィ~!」
「がるる!ぐるるがるーる!」(←訳:虎です!華やかパレード!)
こんにちは、ネーさです。
エリザベス2世女王在位70年を祝う《プラチナジュビリー》のため、
英国はお祭りモードですね♪
絢爛たる騎馬パレードに見惚れた後は、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
―― アイヌのビーズ ――
編者は池谷和信(いけたに・かずのぶ)さん、
2022年4月に発行されました。
『美と祈りの二万年』と副題が付されています。
アイヌ文化――
と耳にして、私たちが先ず思い浮かべるのは、
『金カム』こと『ゴールデンカムイ』でしょうか。
先日完結したばかりの
野田サトルさん作『ゴールデンカムイ』は、
6月17日には第30巻が発売予定、
現在は東京で『ゴールデンカムイ展』も行われていて、
その後、展覧会は関西に巡回すると聞いております。
「だいぼうけんッ、なのでスゥ!」
「ぐるがるるぐる!」(←訳:北の大地に風雲!)
『ゴールデンカムイ』制作に際し野田サトルさんは、
“カッコいいアイヌ“を描こうと考えた、といいます。
そして、この御本では、
よりリアルな、
“アイヌのが受け継いできた美“、
“アイヌが練り上げた美“が紹介されていますよ。
「たァ~くさんッ、あるんでスよゥ!」
「がーるるぐる!」(←訳:ビーズの種類!)
ビーズにはさまざまな形状のものがあります。
勾玉(まがたま)、管玉(くだたま)、丸玉(まるたま)、
平玉(ひらたま)、棗玉(なつめたま)、みかん玉、
算盤玉(そろばんたま)、切子玉(きりこたま)、
臼玉(うすたま)……
何らかの素材に穴を開け、
紐を通して身につける《ビーズ》は、
北海道では旧石器時代(約3万年前~1.2万年前)に始まりました。
その素材とは、
貝、コハク、ヒスイ、石、動物の牙や角などなど。
やがて3~4世紀になると、
南(本州)・北(大陸)から
東南アジアや中央アジアなどの
アジア広域を原産とするガラスビーズがやって来て。
このガラスビーズが
北海道の地にすっかり根付き、
アイヌのビーズ文化が熟成されてゆきます。
「がらすのォ、くびかざりィ~♪」
「ぐるる!」(←訳:綺麗だ!)
ガラス玉の首飾りは、アイヌ語で
『タマサイ』。
御本の前半部分では、
ビーズが出土した遺跡の分布図、
ビーズの伝来の経緯、
アイヌの物語の中のタマサイ、
といったビーズをめぐる歴史が、
そうして後半部分では
世界のビーズ文化と
アイヌのビーズ文化が
クローズアップされてゆきます。
図版資料も豊富で、
特に冒頭のカラー写真のページは必見ですよ。
ブルーの丸玉ビーズの、
なんともいえない美しさ……!
「ひょうしのォ、たまさいィもッ!」
「がるるぐる……!」(←訳:深い青だね……!)
歴史好きな活字マニアさんに、
服飾アート好きな方々にも、
おすすめのノンフィクション作品です。
世界を旅するビーズたち、
旅のはての地で
ビーズたちの身に起こる変遷の記録を、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪