「こんにちわッ、テディちゃでス!
くッ、くくくゥ、くるしィ~ッ!」
「がるる!ぐるるがるるr~!」(←訳:虎です!気圧のせいだ~!)
こんにちは、ネーさです。
梅雨シーズンに付きものの、
頭痛、関節痛、だるさ、疲労……
と、ぐったり気分な日の読書タイムは、
さあ、↓こ~んな御本を、どうぞ~♪
―― 薬も過ぎれば毒となる ――
著者は塔山郁(とうやま・いく)さん、
2019年5月に発行されました。
『薬剤師・毒島花織の名推理』と副題が付されています。
「ううゥ、たすけてェ~!」
「ぐるるる!」(←訳:痒いよう!)
かゆい。
痒くて痒くて、もう仕事に集中できない。
ホテルマンの水尾爽太(みずお・そうた)さんは、
フロント業務をこなしつつも、
痒さに身悶えしています。
泣きたいくらいにしつこいこの痒みは、
えーと、いわゆる、水虫……というヤツで、
お医者さんに診てもらって、
処方された薬もきちんと使っている……のに。
良くなる、どころか、悪化しちゃってる?
「かゆいのはァ、つらいのでスよゥ~…」
「……がる~?」(←訳:……でも~?)
何か変だな?とも思う爽太さんです。
症状が改善しないのは、
僕に問題がある……のではなく、
お薬に問題があるのでは?
このお薬、僕には会っていない、とか?
悩みまくる爽太くんに、
答えを提示してくれたのは、
薬剤師の、
毒島花織(ぶすじま・かおり)さんでした。
「おなまえにィ、どッきりィ!」
「ぐるるるる!」(←訳:毒だなんて!)
ええ、お薬を扱う職業なのに、
《毒》なんていう字が名前になっていたら、
爽太さんは、そして私たち読み手も
警戒してしまいますけれども、
ご安心ください、毒島さんは良いヒトです。
毒島さんの提案を受け入れた爽太さんの病状は、
みるみる快方に……!
「ふううむゥ!」
「がるるるぐるるがる!」(←訳:スゴイぜ薬剤師さん!)
お薬というモノの本質に、
薬剤師というお仕事に、
そしてなにより毒島さんに、
爽太さんの心は動かされます。
そんなところへ、
お薬絡みのクレームが持ち込まれ、
真面目なホテルマンたる爽太さん、
トラブルを解決すべく奮闘する事態に?
「おくすりィとらぶるゥ?」
「ぐるがるるる!」(←訳:厄介そうだよ!)
お薬にまつわるミステリ、であり、
人間関係のもつれをも
するるっと解(ほど)いてゆく連作ミステリは、
ミステリ好きさんに、
お仕事小説好きな方々にも
おすすめですよ。
薬剤師さんのお仕事ぶりや倫理観にも、
なぁるほど、と唸らされる人気シリーズの第1作、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪