テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《本》は、どこから? ~

2022-06-29 22:10:10 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ほッきょくへェ、ゆきたしとォおもえどォ~」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!北極は遠し~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 あまりの熱波に、『どこでもドア』があったら

 この炎天下に寒冷地の空気を運び入れたいわ……!

 北極、いや南極の方がいいかなぁ?などと妄想しつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― 図説 本の歴史 ――

 

 

 編者は樺山紘一(かばやま・こういち)さん、

 初版は2011年に、

 画像の新装版は2022年4月に発行されました。

 

   私たち活字マニアが

   こよなく愛する《本》とは、

   どんな歴史を有しているのか――

 

 この御本では、

 古代から21世紀までの

 《本》の歴史を振り返ります。

 

「いだいィなるゥ、はつめいィ!」

「ぐるるる!」(←訳:それは紙!)

 

 人類の為した“偉大な発明“の一つに数えられるのが、

 《紙》――

 編者・樺山さんは《紙》をこう形容しています。

 

  最強のメディア。

 

「うむむッ、なるほどねッ」

「がるぅぐーる!」(←訳:コミュツール!)

 

 《紙》は、紀元前200年頃に発明され、

 その後、中国の祭倫さんによって製紙法が完成し、

 日本に伝わったのは610年。

 そして、大宝律令制定(701年)のもと、

 図書寮(ずしょりょう)が作られ、

 日本の各地で紙が作られるようになった、といいます。

 

 これは一種の、いえ、

 大きなステージアップに違いありませんよね。

 竹簡や木簡で記録を残していた時代から、

 《紙》で伝える世界が拓けた!のですから。

 

「じょうほうりょうゥ、ふえたのでス!」

「ぐるる!」(←訳:格段に!)

 

 本文は、

  第1章『書物という仕組みは』

  第2章『本が揺り籃から出る』

  第3章『書物にみなぎる活気』

  第4章『本の熟成した味わい』

  第5章『書物はどこへゆくか』

 と5つの章で構成され、

 東洋・西洋それぞれでの《本》の発達、

 技術的革新、大衆化と普及、

 といった変転が解説されてゆきます。

 

 どの章も読みごたえがありますが、

 私たちがワクワクさせられるのは、

 第3章以降、でしょうか。

 

「もじはァ、せいみつゥ!」

「がるるるぐる!」(←訳:カラフルだし!)

 

 グーテンベルクさんの活版印刷術。

 図書館の発展。

 焚書や禁書、検閲などの受難。

 博物誌と旅行記。

 フランス革命を後押しした『百科全書』。

 辞典、版画、挿絵本……

 読むだけではなく

 見て楽しむ《本》の興隆。

 

 さらには、子どもたちの手にも《本》が届き、

 すべての年代へ、国へ、

 《本》が行き渡ってゆく……。

 

「はたしてェ、みらいィはァ?」

「ぐるるるるるるぅ?」(←訳:どうなるのかなぁ?)

 

 未来の《本》は?

 完全デジタル化して、紙の《本》は消えてしまう?

 

 私ネーさの私見ですが、

 なくならない、と思うのです。

 かつて、作家のアシモフさんは著作の中で、

 紙の本は消える、と予測しておられましたけれど、

 それから四半世紀以上が経っても……

 無くなってませんよね?

 

「むふふッ!」

「がるる!」

 

 歴史ある《本》たちに、

 新しいカタチの《本》にも、

 感謝を捧げたくなる

 愛書家さん必読の《本》の本です。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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