テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 陽の降りそそぐ坂道を ~

2022-06-24 23:32:57 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 とんぼッ、はッけェ~んッ♪なのでスゥ!」

「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!今年も会えたね!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 毎夏、我が家の庭に現れるオハグロトンボくんが

 今年も顔を見せてくれました。

 お久しぶり~!と声を掛けた後は、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  

 

 

        ―― 拾われた男 ――

 

 

 著者は松尾諭(まつお・さとる)さん、

 画像の単行本は2020年6月に発行されました。

 ちょうど数週間前に

 文庫版が発売されたばかりの話題作です。

 

「どらまにィ~なりましたでス!」

「ぐるるがるぐる!」(←訳:BSで放送予定!)

 

 ドラマ『拾われた男 Lost Man Found』(全10回)は、

 6月26日夜10時よりBSプレミアムで放送開始、

 キャストは仲野太賀さん、草彅剛さん、

 伊藤沙莉さんや薬師丸ひろ子さん他、

 ディズニー・ジャパンとNHKエンタープライズが

 タッグを組んで制作!

 というのですから、豪華な映像作品になりそうですね♪

 

 対して、こちらの原作は……?

 

「ふしぎなァ~あじわいィ!」

「がるるるぐるる?」(←訳:どこまでホント?)

 

 少年時代、なりたかったのは

 タクシーの運転手さん。

 それが、17歳になると、

 役者さんになりたい!と思い立ち、

 やがて、上京。

 

 なぜって、そう、

 《東京にはいくらでもチャンスが転がってんで》

 と、聞いたので。

 

「うむむむゥ! それはァ~…」

「ぐるるがる!」(←訳:たぶん誤解!)

 

 友人の部屋に転がり込んだり、

 一人暮らしをしてみたり、

 某劇団の扉を叩いてみたり。

 

 チャンスはいくらでも転がってる……わけないよなぁ、

 と実感する青年は、ある日。

 

 拾ってしまったのです。

 

「これはァ~…なんだろゥ??」

「……がるる?」(←訳:……航空券?)

 

 自動販売機の下に落ちていた封筒には、

 航空券が入っていました。

 

 拾い物をしたら、交番へ。

 ちょっとだけ迷いつつも航空券を交番に届けた青年は、

 思ってもみませんでした。

 

 まさか、これが。

 拾った航空券がきっかけで、

 役者さんになる道が

 拓けてこようとは、まさか……!

 

「つるのォおんがえしィ?」

「ぐるっるるがるる!」(←訳:チケットの恩返し!)

 

 チケットの落とし主は、

 モデル事務所の社長さんだったのです。

 ここで、一気に形成逆転、

 青年は夢の階段を駆け上がり――

 なんてことは、やっぱり無く。

 

 一歩、半歩、また一歩と。

 歯を食いしばって進んでゆくしかなくて、

 それでもようやく、

 映画の、TVの、クレジットに

 自分の名が明記されるようになってきた……!

 

「ううゥ! よかッたでスよゥ!」

「がるるるぐるぅる!」(←訳:嬉し泣きしちゃう!)

 

 ゆっくり形を成してゆく、青年の夢。

 けれども、

 ふくらみ、上昇してゆくその夢を引き止めるかのように、

 或る出来事が。

 

 御本の前半部分では”青年自身の物語”が、

 そして後半部分では、

 “家族の物語”が展開します。

 

 山あり谷あり、

 役者さんになる夢を追う青年の毎日を、

 さて、ドラマはどう脚色するのでしょうか。

 フィクション路線で?

 それともノンフィクション風に?

 

 ドラマを観る前に原作を読むのも、

 原作を読んでからドラマを観るのも、

 どちらも楽しめそうな自伝的エッセイは、

 全活字マニアさんにおすすめですよ。

 表紙の装画も松尾さん御自身による快作を、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする