テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

あのチェス駒も、来日!

2015-02-18 21:50:17 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 みなさまッ、とうけつゥちゅうゥいィ~でス!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!足元危険!)

 こんにちは、ネーさです。
 雪、降りませんでしたねー。
 凍った道ですってんころころりんと転ばないよう用心しながら、
 さあ、本日は展覧会情報を、どうぞ~♪

  



             ―― 大英博物館 展 ――



 東京・上野の東京都美術館にて、
 会期は2015年4月18日~6月28日(休館日は毎月曜と5/7、ただし5/4は開室)、
 『100のモノが語る世界の歴史』
 『人類200万年の《傑作》たち』と日本語副題が、
 『The British Museum   A History of the World in 100 objects』と
 英語題名が付されています。

「えげれすゥからァ~♪」
「ぐるる!」(←訳:ご到来!)

  

 ロンドンの大英博物館から東京へやって来るのは、
 ↑ほぉら、映画『ハリー・ポッター』第一作にも出演しましたでしょ、
 ルイス島の――

「ちぇすゥ、でスゥ!」
「がぅるるる!」(←訳:チェスの駒!)

 1150~1200年頃、おそらくノルウェーで制作された
 『ルイス島のチェス駒』。
 レプリカ品は大英博物館のミュージアムショップでも
 お土産として人気らしいわ♪

  

「こッちはァ~、ろーまッ!」
「ぐるるるがる~」(←訳:皇帝さんだね~)

 ↑上の画像は、
 『聖エウスタキウスの聖遺物容器』(1210年頃)と
 『アウグストゥス帝の胸像』(紀元1~40年)です。
 そして、↓下の画像は、

  

 柿右衛門さん作の、象(1650~1700年)。

「よーろッぱもォ、あじあもォ!」
「がるるるぐる!」(←訳:なんでもアリ!)

 紀元前200年から現代までの
 人類の創造の歴史。

 展覧会の開催期間は4月中旬から、と
 まだ先のことなんですけれど、
 前売券はもう発売されてるんですよ。
 早割ペア券¥2.200は販売終了してしまいましたが、
 展覧会オリジナルフィギュア1点がついてくるグッズセット券¥1.500
 (フィギュアの種類は選べません)は、
 けっこうおトクかも~♪

「ちぇすのォ、ふぃぎゅあッ、ほしいィ~!」
「ぐるるっ!」(←訳:ボクもっ!)

 グッズセット券は2月1日~4月17日までです。
 詳細は展覧会公式HPで!




   では、ここらへんでオマケ画像~♪
   
   『コールドストーンチョコレート』は
   あのアイスクリームショップさんの人気フレーバーを
   アソートチョコにした御品です。
   「ほほゥ!あいすくりーむとォ~」
   「がるる?」(←訳:同じ味?)
   ショコラ好きさん&アイス好きさんに、おすすめですよ♪♪  



  
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― たからもの ―

2015-02-17 21:53:48 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぴよぴよッ!」
「がるる!ぐるるるるがる!」(←訳:虎です!ぴよぴよの大群!)

 こんにちは、ネーさです。
 auのCMシリーズ、いいですねえ♪
 桃太郎さんに庇護のもと、
 すくすく育つ雉のピヨっ子ちゃんたちの映像にはココロ和みます。
 本日の読書タイムでも、
 或るお父さんと息子さんが大きく羽ばたいてゆく一冊を、さあ、どうぞ~!

  



          ―― スコット親子、日本を駆ける ――



 著者はチャールズ・R・スコットさん、2015年1月に発行されました。
 英語原題は『RISING SON A Father and Son's Bike Adventure across Japan』、
 『父と息子の自転車縦断4000キロ』と日本語副題が付されています。

「よんせんきろッ!」
「ぐるるる!」(←訳:自転車で!)

 前回・前々回記事ではフィクション作品を御紹介いたしましたが、
 こちらはノンフィクション!
 書名からもその凄さは一目瞭然ですね。

 自転車で!
 日本縦断4000キロの旅!
 しかも“相棒”たるショウくんは、
 お母さんと離れて長旅などしたことがない八歳の少年です。

「テディちゃにはァ~むりィ~…」
「がるるるぐる~…」(←訳:ボクにも無理~…)

 ええ、誰もがそう思います。
 ムリだろ、って。

 実は、著者・スコットさん御自身も
 成功を危ぶんでいたのです。
 
 リスク、不安、予想されるさまざまな障害……
 実現可能なのだろうか。

「それでもォ~…」
「ぐるがるぐる!」(←訳:突き進むのだ!)

 御本の冒頭で驚かされることは、
 米国では長期休暇の取得が簡単でない、という事実です。

 長い休暇がない、って
 日本の話じゃなくてアメリカで?
 と、耳目を疑いたくなりますけど、
 スコットさん、一流企業の幹部職員でありながら、
 上役や社長の認可がないと
 自由に休暇を取れない……

 もし、許可が下りなかったら、
 クビになっちゃう?

「えええェッ??」
「がるるぅ!」(←訳:そんなぁ!)

 そこまでして、
 そこまでの覚悟をして、
 キツい自転車旅に出たいのは、なぜなんでしょう?

 絵に描いたようなエリートの生活――
 私たちも名を知る世界的な企業で高サラリーを得、
 日本人の奥さまは国連の職員、
 郊外の邸宅、二台の車、
 NY中心部にもアパートメントを借りる豊かな生活。

 これで、いいのか?

「なにかがァ、たりないィ?」
「ぐるるがるる?」(←訳:大事な何かが?)

 職を失う危険か。
 それとも、
 我が子たちとともに過ごす時間を選ぶのか。

 貴重な子ども時代は、あっという間に過ぎ去ってしまう。
 忙しいだけの人生で、いいのか?

「よくないィ~でス!」
「がっるるぐる!」(←訳:だったら旅だ!)

 困難を乗り越え、
 自転車旅行のスタートラインに立つスコットさん一家のその後は、
 敢えてここには記さないでおきます。

 はたして、旅は少年ショウくんにとって宝物となったのか、
 それとも……?

「さいこうのォたびにィ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:なるといいなあ!)

 ちょうどいま、たくさんの方々が日本観光にいらしているようですね。
 国籍も性別も年齢も超えて、
 どうか、この国の旅が良い思い出になりますように―― 
 



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リンゴ?の木の陰で。

2015-02-16 21:48:52 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 めがァ、かゆいィ~ッ!」
「がるる!ぐるがるるるぅ~!」(←訳:虎です!肌がムズむズぅ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 花粉で苦しめられる日々がついに、とうとう……いやいや、
 いっそもう何もなかったフリをして、
 さあっ、本日も読書タ~イム!
 こちらの御本を、どうぞ~っ♪

  



              ―― 桃のひこばえ ――



 著者は梶よう子(かじ・ようこ)さん、2014年9月に発行されました。
 『御薬園同心 水上草介(おやくえんどうしん みなかみそうすけ)』と
 副題が付されています。

 
「かゆかゆゥ~…んッ? おやくえんどうしんッ?」
「ぐるるるがるるっ!」(←訳:聞き憶えあるねっ!)

 ええ、2011年に刊行された『柿のへた 御薬園同心 水上草介』に続く
 シリーズ第2作となるのがこちらの御本です。

 前回記事では、
 何百何千年の昔から多摩の険しい山峰に坐す神々と人間の物語を
 御紹介いたしましたが、
 この御本に登場するのは、
 江戸の昔にヒトの手で作られた《御薬園》のおはなし――

 現在でも、
 江戸の時代とは規模・機能は違えど、
 “小石川の植物園”を聞き知る御方、
 実際に訪れた経験をお持ちの方々はおられますよね。

「にゅーとんさんのォ~」
「がるるるぐるがる!」(←訳:リンゴの樹もある!)

 ニュートンさんのリンゴについては諸説あるようですけれど、
 お江戸の頃、
 小石川の御薬園はなかなかの盛況であったとか。

 広い園で育てられているのは、
 日本を原産とする植物、薬種にもなる草花、
 唐から渡ってきた薬草、
 長崎経由で輸入された西洋の植物たち。

 それらを世話し、収穫し、研究するのが、
 御薬園の同心、
 水上草介さんのお仕事です。

「おさむらいさんッ、なのにィ~」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:嬉々として手に土!)

 刀より鍬(くわ)、
 槍より植木ばさみ。

 植物を相手にしていればココロうきうき♪の水上さん、
 なのですが。

 園丁さんたちと、のんびり土を耕している彼のもとへ、
 或る日やって来たのは……
 新入りさん?

「にゅーふぇいすゥ?」
「がーるーぐる?」(←訳:ルーキーさん?)

 幕府所有の別の御薬園で働いていたその新入りさん――
 吉沢角蔵(よしざわ・かくぞう)さんは、
 勤勉で、植物に関する知識もあり、
 ルーキーさんではありません。

 しかし、どうにも……

「どうにもォ~??」
「ぐるるるっ?」(←訳:何ですかっ?)

 カタい。

 畝は真っ直ぐに!
 種まきは等間隔に!
 おしゃべり厳禁!
 雑草はすべて引っこ抜けー!
 早寝早起き!夜更かし不可!

「かッ、かたすぎィ~!」
「がるぐるるぅ!」(←訳:息が詰まるぅ!)

 うひゃあ、マジメもいいけどおにいさん、
 ちょっとは空気とか雰囲気ってものを読んでよぉ~、と
 言いたくなっちゃう展開は、
 企業小説を想わせます。

 
「くらいィ~…」
「ぐる~…」(←訳:不安~…)

 いえいえ、それがね。

 堅苦しい企業小説では、やはり、なかったんですよ。

 カタブツ角蔵さん、
 予想外の“顔”を見せてくれます。

 2話目の『大根役者』では、
 私ネーさ、何度もふははっと笑ってしまいました♪♪

「ええッ? わらいィ??」
「がるるぐるぐる?」(←訳:笑える植物小説?)

 一冊に、短編9作品。
 響くは丁々発止の剣戟!ではなくて、
 鍬や花ばさみの音、というのは
 心地良いものです。

 剣豪さんが活躍する時代小説好きな活字マニアさんも、
 この御本を手に
 たまには御薬園の木陰で
 ゆうるりとお休みくださいね。



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異界、往来。

2015-02-15 21:47:13 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスッ!
 うむッ!きょうはァ~」
「がるる!ぐるぐる!」(←訳:虎です!読書です!)

 こんにちは、ネーさです。
 ショコラへの未練を振り捨てて、
 本日はがっちり読書タイムですよ。
 さあ、こちらの御本を、どうぞ~!

  



              ―― 神坐す山の物語 ――



 著者は浅田次郎さん、2014年10月に発行されました。
 (『坐す』には『います』とルビがふられています)
 現在は文庫化されている浅田さんの著作『あやし うらめし あな かなし』に続く、
 《お山の怪談》、いえ、《お山の夜語り》シリーズともいうべき
 “こわいおはなし”の御本です。

「ここここッ、こわッ??」
「ぐるる~!」(←訳:鳥肌が~!)

 短編7編から成る連作集の舞台は、実在の土地です。

 東京の、奥多摩にそびえたつその山の名は
 武蔵御岳山。

 御岳山と書いて『みたけさん』と読みます。

 木曽の御嶽(おんたけ)と混同されがちですが、
 多摩地域に住む者にとっては
 御岳といえば『おんたけ』よりも、まず『みたけ』、なんですよ。

「おくたまはァ、すごいィのでス!」
「がるるぐるるる!」(←訳:東京とは思えない!)

 そうね、
 緑深く、谷は険しく、峰は高く。

 そんな東京とは思えない土地の、名所のひとつが
 御岳山の神社です。

 古くから尊崇を集める神社は
 古い血を伝える神職一族の《家》でもありました。
 物語の語り手である《私》は、
 《家=一族》の一員ではあるのですが、
 住まいは都会の一隅です。

 お休みのたび、
 少年の《私》は、国鉄の電車に揺られて
 《家》へと向かいました。

「ふァ? こくてつゥ~?」
「ぐるがぅるるる?」(←訳:JRじゃないの?)

 《私》が少年であったのは、昭和の30年代でしょうか。

 《家》に着けば、待っているのは
 神職の伯父と、
 同じ年頃の大勢のいとこはとこたち。
 そして、“こわいおはなし”を聞かせてくれる
 美しい叔母……。

「うううゥ~ッ!」
「がるぐる!」(←訳:また鳥肌!)

 山上の神社と《家》へ向かう道すがら、
 もうすぐ御嶽山最寄りの駅に近付く様子を
 《私》は次のように形容します。

    ―― いよいよ異界である ――

 ええ、確かに、そこは人ならざるものの領土、
 神の住居に接するゆえに
 不思議が不思議とは見えぬ土地であるかのようですが……

 本当に、そうでしょうか?

「ええッ?」
「ぐるっ?」

 異界は、どちらでしょう?

 千年も昔とさして変わらぬ御山と、森と、社(やしろ)と。
 数十年前には影も形もなかった
 アスファルトと鉄骨と硝子で出来た都会と。

 ふいっ、と消えてしまう蜃気楼に似ているのは、
 御山と、町の、どちら?

「うううゥ~んッ?」
「がるるぅ~…」(←訳:それはァ~…)

 確固たる存在は、山か、町か。

 この地の本来のありよう――
 武蔵野の姿を感じてみたい御方は
 ぜひ、一読してください。
 折り目正しく凛々しい文章が教えてくれますよ、
 太古の御山の息吹きを。



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今日は、年に一度の?

2015-02-14 21:32:10 | ショコラ
 こんにちは、ネーさです。
 さあっ♪ 今日2月14日は――

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ、ちょこれーとのォにィでスゥ!」
「がるる!ぐるる!」(←訳:虎です!だよね!)

 えーと、そう言われてしまうと、
 本日は聖ヴァレンタインさまにちなむ愛の日であるのだと
 肝に銘じなければと思いまするが……
 聖人さまっ、読書をサボってショコラを紹介する私をお許しください!
 という次第で、
 はい、こちらを、どうぞ~♪♪

  

 あまりにも可愛くて可愛くって、
 展覧会情報をお送りする予定も先延ばしにしてくれちゃったのは、

  チェブラーシカちゃんのアソートチョコレート!

「わきゃほォうッ!
 ちぇぶくん~ッ!」
「ぐっるぅがるる!」(←訳:めっちゃ可愛い!

  

 チェブラーシカちゃんのイラストもワンダホーなパッケージには、
 なんと!

  

 チェブちゃんがプリントされたチョコだけでなく、
 チェブちゃん型のチョコ!!

「たッ、たべちゃうゥのでスかッ? ちぇぶくんをッ??」
「がるるるるるー?!?」(←訳:食べられるのー?!?)

 《Cheburashka & Goncharoff》チョコレートは
 神戸の老舗『ゴンチャロフ』さんの製品です。

 私ネーさ、今年はどうしても
 都心のデパートのヴァレンタインチョコ売り場へ参戦、いえ、
 お出掛けする時間が取れなくて、
 けれど先日、伊勢丹立川店に寄ってみましたら
 チェブちゃん発見!

 1月の《サロン・デュ・ショコラ》や
 ネットでもあれこれお買い物したり、
 既に贈り物の準備は万端だった、んですが、
 敗けましたねー。
 気付いたらもう、
 お財布を取り出してる自分がいたんですよねー。

 ……食べる?

 食べたら、チェブちゃんが夢枕に立ちそうな……。

「ひいいいィ!」
「ぐるるるがっるるるる!」(←訳:しばらく飾っておこう!)

 街がショコラの香りに包まれたこの季節、
 皆さまはどんなチョコレートと出会いましたか?
 聖ヴァレンタインさまに祈りを捧げつつ、
 どうか穏やかな休日を。





   いえ!まだ終わりませんよ!聖なる日のオマケ画像は♪
   
   『ROYCE'S』さんとコラボした
   『チロルチョコ』!
   「これェおいしィ~でス!」
   「がる!」(←訳:美味!)
   おそらくコンビニ限定のスペシャルな御品も、
   おすすめです~♪♪


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沿線限定?

2015-02-13 21:35:52 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ、じゅうさんにちのォきんようびィ!」
「がるる!ぐるるがるるるぐるるがるる!」(←訳:虎です!3月もあります13日の金曜日!)

 こんにちは、ネーさです。
 今月も来月も13日の金曜日があるとは
 春のカレンダーマジック?
 本日の読書タイムは、不吉な数字なんて吹き飛ばしてしまう
 元気なミステリ作品を、どうぞ~♪

  



           ―― 探偵少女アリサの事件簿 ――



 著者は東川篤哉(ひがしがわ・とくや)さん、2014年11月に発行されました。
 『溝ノ口より愛をこめて』と副題が付されています。

 あのぅ、どうなんでしょうか、
 溝ノ口、って聞いて、
 ああ、あの駅ね、とソッコーで分かる御方は、
 日本全国でどれほどおられるのかしら……?

「ううむむゥ、たぶんッ?」
「ぐぅっるる?」(←訳:ちょっぴり?)

 そうよねえ、東京都民と神奈川県民さんの一部にしか
 知られていないかもしれないわ、
 JR南武線(なんぶせん)の
 武蔵溝ノ口(むさしみぞのくち)駅、
 略して、溝ノ口(みぞのくち)。

 著者・東川さんは、
 どうやら東京から神奈川にかけての
 多摩川に沿った地域に
 特別な愛着を感じておられる様子です。

 ベストセラーとなった『謎解きはディナーの後で』では
 東京都下の国立市、
 『魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?』では
 ここ・東京八王子市、
 そしてこの、
 『探偵少女アリサの事件簿』では
 神奈川県川崎市の武蔵溝ノ口駅周辺が
 物語の舞台になっています。

「としんじゃァないィところがァ~」
「がるぐる!」(←訳:ミソだね!)

 都心の繁華街だったら大騒ぎになること必至の事件も、
 郊外の町では、
 ユルいというか、緊張感が不足してるというか……

 主人公の『俺』――橘良太(たちばな・りょうた)くんは、
 《なんでも屋タチバナ》を営むなんでも屋さんです。

「なんでもォ、やりまスゥ!
 ただしィ!」
「ぐるるがる!」(←訳:犯罪はNO!)

    依頼があればなんでも引き受けます。
    犯罪以外は、なんでも。

 と、ポリシーを掲げる良太くんが、
 皮肉なことに犯罪に巻き込まれてしまいました。

「けッぱくゥ、でス!」
「がるるるぐるる!」(←訳:アリバイあるし!)

 そう訴えてはみても、
 犯人が逮捕される兆候はいっこうにありません。

 焦れる良太くんに、
 あたしが探偵になる!と宣言したのは
 少女・アリサちゃん。

 『なんでも屋』の仕事として、
 良太くん、彼女のお守り役を依頼されているのですけれど。

「じしんッ、たァ~ッぷりィ?」
「ぐるがるる?」(←訳:その根拠は?)

 意気揚々と事件現場へ乗り込むふたり。
 少女アリサちゃんに二言はないのか?
 良太くんは無罪を証明できるのか?

 ……う~ん、不安だわね~?

「おおいにィ~」
「がるぐる!」(←訳:不安です!)

 短編4話から構成される、
 著者・東川さんらしいユーモアミステリ作品は
 の~んびり謎解きを楽しみたい活字マニアさんにおすすめです。
 関東圏外にお住まいの方々は、
 JRの路線図をチラ見しながら
 読んでみてくださいね~♪

 

 

 

 
 

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~ 魂の記念碑 ~

2015-02-12 21:42:05 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もしもォ~テディちゃがァ~…?」
「がるる!ぐるるがるる~…」(←訳:虎です!もしもボクが~…)
「おおがねもちィ、だッたらッ??」

 こんにちは、ネーさです。
 誰しもが一度は考える《もしも私が○×△だったら》。 
 本日の読書タイムでは、
 まさにそんな思いを抱いてしまうアート本を御紹介いたしましょう。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  



            ―― 邸宅美術館の誘惑 ――



 著者は朽木ゆり子さん、2014年10月に発行されました。
 『アートコレクターの息づかいを感じる至福の空間』と副題が付されています。

 邸宅美術館とは、
 日本には有りそうで決して無いもの――

 といったら、大袈裟でしょうか。

「ないィ、でスかァ?」
「ぐるるるぅ?」(←訳:無いかなぁ?)

 たとえば、
 東京の東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)、
 京都の大山崎山荘美術館(旧加賀正太郎邸)も
 すばらしい美術館なのですけれど、
 違うのよね。

 建築(容れもの)だけじゃだめ。
 そこに、
 “人類の至宝”にも等しい美術品と、
 創設者(コレクター)の明確な意思と情熱が感じられなければ、
 邸宅美術館とは呼べないわ!

「ひつようなのはァ、ねついィとォ、せんすゥとォ~」
「がる!」(←訳:財力!)

 貴族や大金持ちの家に生まれついたら。
 何かのハズミで大富豪になってしまったら。

 この御本で紹介されている美術館は
 いずれもそんな境遇に生まれたお金持ちさんたちの、
 あるいは腕一本で大財産を築きあげた富豪さんの、
 邸宅(私宅)/私設美術館です。

「よーろッぱのォ、おしろッ!」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:米国では近代建築!)

 自身で造り上げた空間に、
 さて、好みの美術品を飾りつけるとしたら、何を選ぶ?

 フィラデルフィアのバーンズ財団、
 ボストンのガードナー美術館、
 ミラノのポルディ・ペッツォーリ美術館、
 パリのジャックマール=アンドレ美術館……

 創設者亡き後も受け継がれる、
 コレクターさんの《魂の記念碑》。

「どれもォ、いいなッ♪」
「がるるるぐるるる!」(←訳:中世のも現代のも!)

 フランドル美術の宝石庫アントワープのマイヤー・ヴァン・ベルグ美術館か、
 はたまた
 フェルメールさんたち巨匠の傑作を揃えるNYのフリック・コレクションか――

 美々しさに嘆息しつつ、
 妄想奇想は膨らみます。

 私が大富豪だったなら、
 カネにあかせて何をコレクションするだろうか?

 
 そう、この御本はまた、
 《コレクターたちの人生》
 を負ったノンフィクション作品でもあります。

 豊かな財力を得て、その人はどうするか。
 何を遺すのか。

「ちょッとォ、こわいィぞッ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:試されてるみたいだ!)

 アート好きさん、
 歴史好きな活字マニアさんにも
 おすすめの一冊です。
 掲載されているお写真も美しいので、ぜひ!




 
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― 点描誕生 ―

2015-02-11 21:32:06 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 そろそろォ、ごちゅういィでスよゥ!」
「がるる!ぐるがるぐるる!」(←訳:虎です!またあの季節が!)

 こんにちは、ネーさです。
 一昨日のこと……
 2,3日のうちに花粉が飛び始めるよ、と
 耳鼻科のお医者さんに断言されました(涙)。
 溜め息しつつも、マスクと目薬を準備したら、
 さあ、本日は展覧会情報を、どうぞ~♪

  



             ―― 新印象派 ――



 東京・上野の東京都美術館にて、
 会期は2015年1月24日~3月29日(月曜休館)、
 『スーラ、シニャックからマティスまで 光と色のドラマ』と日本語副題が、
 『Neo-Impressionism,from Light to Color』と英語題名が付されています。

 私たち日本人にはいっつも大人気なのが
 印象派の画家さんたちなんですけど……

「しんッ、でスねッ!」
「ぐるがるるる!」(←訳:新がついてる!)

 ええ、その通り。
 《新印象派》とは――

  

 1880年代半ばから1900年代初めにかけて活躍した
 点描技法を用いた画家さんたち、のこと。

 1886年、当時の美術批評家フェリックス・フェネオンさんが
 彼らを《新印象派》と名付けたのでした。

「てんてんッ!」
「がるる~」(←訳:点だね~)

  

 画面を色の点で埋めてゆく手法で知られるのは、
 ジョルジュ・スーラさん、
 ポール・シニャックさん、
 カミーユ・ピサロさん、
 マクシミリアン・リュスさん、といった画家さんたち。

 特に、スーラさんの作品は
 美術の事典や教科書にも載っていて、有名でしょ?

「ふァいィ! みたことあるゥでス!」
「ぐるるがっるるるるー!」(←訳:点描のトップランナー!)

  

 この展覧会は、
 新印象派の誕生から20世紀初めまでの約20年間を
 約100点の作品で辿るものです。

 記念講演会や、
 毎週金曜日午後六時には学芸員さんによるイブニング・レクチャー、
 美術館講堂でのコンサート等、
 関連イベントも盛りだくさん~♪♪

「かふんしょうにィ、まけずにィ!」
「がるるるるー!」(←訳:お出掛けだー!)

 点描画ファンの方々は、ぜひ、上野のお山へ!





   ではオマケ画像も、季節モノで。
   
   『栗山製菓』さんの
   《ばかうけ ちょこまみれ》は
   コンビニ(セブンイレブンさん)でのみ販売、
   期間限定のチョコレート菓子です。
   「おせんべいィがッ!」
   「ぐぅるがるるっ!」(←訳:チョコまみれっ!)
   ショコラマニアさんは、お店で探索されたし♪




   
   
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もうひとりの、リキイシ。

2015-02-10 21:47:27 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しゅッ、しゅッ、しゃどーぼくしんぐゥ!」
「がるる!ぐるぐる!」(←訳:虎です!腹筋背筋!)

 こんにちは、ネーさです。
 カンカンカーン!(←ゴングの音?)
 前回記事では《剣》をテーマにした怪談を御紹介いたしました。
 本日の読書タイムでは、主人公さんたちの拠りどころとなるのは
 《拳闘》――ボクシング!
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



              ―― キング誕生 ――



 著者は石田衣良(いしだ・いら)さん、2014年9月に発行されました。
 『池袋ウエストゲートパーク青春篇』と副題が付されています。

「わほッ♪ まことくんだァ~♪」
「ぐるるがるる!」(←訳:タカシくんだ!)

 《池袋ウエストゲートパーク》シリーズ。
 IWGPと略記されることもありますね、
 著者・石田さんの大ブレイクのきっかけともなった
 大人気のシリーズです。

「てれびィでもォ、にんきィでしたでス!」
「がるるぐぅるる!」(←訳:伝説のキャスト!)

 『池袋ウエストゲートパーク』に始まる第一作から
 第十作目の『PRIDE ――プライド』で
 シリーズ第1期は完結、という形になっていますが、
 この御本『キング誕生』では番外編、
 IWGP第一作以前の、
 マコトくん&タカシくんの“青春”時代を描かれています。

 都立豊島工業高校に通う
 真島誠(まじま・まこと)ことマコトくん、
 安藤崇(あんどう・たかし)ことタカシくん、
 そしてタカシくんの兄の猛(たける)くん。

「たかしくんのォ、おにィちゃん、でスかァ?」
「ぐるるがる!」(←訳:新登場だね!)

 IWGPの愛読者さんは、もうよく御存知ですよね。
 氷のキング、池袋G(ギャング)ボーイズの王、といえば、
 タカシくんのことです。

 キングの地位に、
 タカシくんはどうやって上っていったのか。
 そこには、優秀なボクサーである兄タケルくんと弟タカシくんの
 悲しい結びつきがありました。

 兄から弟への、
 約束であり、遺言――
 それが、キングの地位と、ボクシング。

「ぼくしんぐゥがァ?」
「がるっ??」(←訳:遺言っ??)

 ボクシングと不良少年たちを主題とするフィクション作品といえば、
 誰しも思い浮かべるでしょう。
 『あしたのジョー』――

 ボクシングにすべてを捧げ、
 少年院から外の世界へ、光の世界へ、
 駆けのぼっていったジョーとリキイシの、
 生命の限りを尽くした物語を。

 タケルくんとタカシくんも、
 全力で闘います。
 どこかにあるはずの、明るい世界、
 青い空がひろがっているはずの世界を目指し、夢見て。

 不幸なことに、
 彼らにまとわりつく闇は
 ジョーとリキイシたちを囲むそれより
 暗かったのですが。

「それでもォ、あしたにィむかッてェ!」
「ぐるがるる!」(←訳:立ち上がれ!)

 感傷にふちどられた優しい日々を回想するマコトくんの
 詩人っぷりが“救い”となって
 少年たちの暗路を照らします。

 
 拳で闘うだけじゃない、
 別の闘い方もあるだろう?と。

「たけしくんもォまことくんもォ~」
「がるるがっるぐるるるがっるぐる!」(←訳:最高にカッコわるくてカッコいい!)

 IWGPシリーズを未読の御方も、ぜひ♪
 
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刀剣が語る“怪”

2015-02-09 21:42:50 | ブックス
「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 みみがォ、こおるッ!」
「がるる!ぐっるるがる!」(←訳:虎です!シッポも凍る!)

 こんにちは、ネーさです。
 寒~い天候に相反して、いま熱いブームとなっているのが
 刀剣!なのだそうですね。
 そこで本日の読書タイムは刀剣をテーマとした御本を、
 さあ、どうぞ~♪

  



              ―― 怪談と名刀 ――



 著者は本堂平四郎さん、編者は東雅夫さん、
 原著は1935年に、画像の復刊版は2014年12月に発行されました。

「ふァ? はちじゅうねんまえェ??」
「ぐるがるっ?」(←訳:昭和初期っ?)

 1935年――昭和10年、
 『怪談と名刀』は世に出ました。
 本堂蟹歩という筆名を用いての刊行でしたが、
 著者・本堂平四郎さん(←こちらが本名です)、
 変わった経歴の持ち主さんです。

 1870年生まれ、1954年没。
 岩手県磐井郡東永井村(現在の一関市)出身で、
 巡査として警察官人生を始め、
 のち警部に、1908年には警視庁警視となり、
 赤坂や新宿などの警察署長を歴任、
 乃木大将夫妻自決の検視を現場で指揮、
 警察を退任した後は
 実業家に転進。

「わうううゥ! えいがァみたいでス!」
「がるるるっるぐる!」(←訳:ドラマチックすぎ!)

 さらには、文筆家として、
 俳句、歴史、刀剣研究、犯罪実話もの等、
 多くの作品を著した御方なんですって。

「でもォ~むかしィのォ、ごほんはァ~…」
「ぐるがるるるぅ~」(←訳:読みにくそうぅ~)

 その点の心配は無用です。

 編者・東さんは原著『怪談と名刀』から
 怪談奇聞に関わる内容の作品を精選収録、
 表記を旧仮名遣い→新字新仮名遣いに改め、
 ルビもふってくださいました♪

 おかげで、スラスラと怖~いお話が読めます!

「しッ、しまッたァ!」
「がるぐるるる!」(←訳:怪談怖いよう!)

 その点の心配も無用です(大体は)。

 刀、というより、業物(わざもの)と呼びたい刀剣の不思議を
 テーマとした怪談群は、
 現代のホラーよりも
 上田秋成さんの『雨月物語』を想わせる
 冴え冴えとした美しさを湛えています。

 御本の本文138ページの
 『妖異大老婆』は
 戦国時代の武将・佐々成政(さっさ・なりまさ)を主人公とする一編――

 天正八年、
 越後国境近くで
 成正さん主従一行が出会ったのは
 天女かと見紛うひとりの美女。

「あはァ、ひとめぼれェ、でスねッ!」
「ぐるがる~!」(←訳:よくある~!)

 後日、成政さんを見舞う妖しの出来事。

 そこで怪異を祓うべく彼が手にしたのは
 主・織田信長公より拝領した
 来国次(らいくにつぐ)作の名刀でした……。

「じだいげきィ?」
「がるぐるる?」(←訳:大河ドラマ?)

 日本史の偉人たちと、
 名工が鍛えた名刀。

 怪談ではありますが、
 人の歴史も織り込まれた28の物語には
 のびやかさも感じられます。

 時代小説好きな御方、
 『雨月物語』好きな御方に、
 おすすめですよ~♪

「こわさにィ、ちょうせんッ!」
「ぐるるるる……る?」(←訳:してみます……か?)
 


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