喫茶 輪

コーヒーカップの耳

『今津物語』

2011-03-07 17:57:12 | 本・雑誌

香櫨園のパン屋さん、ベルエキップへ行った。

ちょっと遠い。

店内にいる時、背後の入口の方から声がする。

「〇〇さーん」と私の名を呼ぶ子どもの声が」

えっ?と思って振り向くと、見たことのある少年だ。

「お前ら、なんでこんなとこにおるねん?」と思わず言ってしまった。

用海公民館で将棋を教えている子である。校区が違う。すると、

「家が近くです」と二人。

そうなのだ。用海へは、他の校区からも何人かがやって来ていて、そのうちの二人だったの

だ。

しかし、可愛いですねえ。開いた自動ドアから顔を入れて、わたしの名前を呼ぶとは。

こんな本を古書店から入手しました。

Img777 『今津物語』昭和48年発行です。

重量感のあるいい本です。歴史を物語る貴重な写真も多数載っている。

「今津っ子」さんというブログhttp://nishinomiya-style.com/blog/page.asp?idx=10001375

よく紹介されていて気になっていたのです。すると先日届いた

古書目録『ロードス通信』に載っていたのですぐに発注しました。

表紙がいいですねえ。昔の甲山です。甲山はこうでなくっちゃ!

ハッキリ言ってはげ山です。これがいいのです。頂上に登ると、西宮の街全体が眼下です。

当時は素晴らしい眺望でした。とこらが最近は雑木が育ちすぎて頂上からの景色が全くダメ

になってしまっています。

禿げた甲山は西宮のシンボルだったのですがねえ。

この本、表紙だけがいいのではありません。内容が素晴らしい。と言ってもわたしまだ、パラ

パラとしか読んでませんが、住民の肉声がいっぱい載ってる様子です。

その一部。

戦中の昭和19年、今津に日本の海軍機が墜落して住民など13人が死んだ、という事実が

書かれています。当時は軍事機密ということで、亡くなった家では、そっと密かに葬式をしたと

のこと。それが、住民の証言でこの本に取り上げられている。

住民の生の声が載っているのです。

Img778

読みにくいですが…。

というより読めませんか?

哀切きわまりない文章です。

今朝の神戸新聞「読者文芸」欄に特選で石井久美子さんの詩が。

Img775 素直な書きぶりですねえ。

しかし鋭い感性を感じます。

親子の微妙な情感をあからさまではなく伝えています。しかも巧まぬユーモアが漂っていて。

明日8日(火)の「輪」のおすすめ定食は、

「うどん・おにぎり」セットの予定です。

よろしくお願いいたします。

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『徳川家康』

2011-03-07 16:16:50 | 本・雑誌

昨日、差し上げますとここに書いた本、『徳川家康』1~22巻、今日早速、お客様がお持ち帰

り下さいました。

Cimg4109 わたしが若い日に夢中になって読んだ本です。

お持ち帰り下さった人は、ある食品会社営業部長のOさん。

取りあえず、11巻まで持って帰る、とおっしゃるので、「それはダメ。全部お願いします。ハン

パが残ったらあと困るから」と22冊全部お持ち帰り頂きました。

この人、以前は車で通勤しておられたのだが、最近電車通勤に変えたのだと。しかも早い時

間の出社で、電車内で本を読むゆとりがあり、読書に目覚めたのだと。

この『徳川家康』は面白すぎるので、乗り越しの恐れがあります。

Oさん、どうか気をつけて下さいよ。

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