喫茶 輪

コーヒーカップの耳

「窓ガラス」

2012-01-23 18:49:01 | 

 今朝の神戸新聞「読者文芸」欄、詩の部に、姫路市の平手礼子さんの「窓ガラス」という詩が特選に。

    「窓ガラス」

朝から降りだした雨は

午後になると一段と激しくなってきた

バスの窓ガラスは雨のしずくと

車内の熱気で曇り

外の景色は見えない

今の私の心の中みたいだなぁと

灰色の窓ガラスを見ていた

前の席に座っている女性が

手で窓ガラスをシュルシュル擦り始めた

おぼろげだけど視界が広がっていく

若い男性が窓ガラスに指で

文字を書いている

一緒にいる女性が

「子供みたいなんだから」とニコニコ

私も窓ガラスに触れたくなってきた

このバスに乗っている人が

みんな同じことを考えていたら…

あちら こちら

指で擦った所から

冬の景色がつながっていく

 これ、発想が面白いですねえ。まるで子どもだ。

コメント (4)
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