喫茶 輪

コーヒーカップの耳

『周防大島の青い海』読了。

2022-08-19 16:04:14 | 本・雑誌
『周防大島の青い海』(瀬戸みゆう著・編集工房ノア刊・2000円+税)を読了しました。


少し感想を。

きめ細かな書きぶりのいい小説集でした。
多くの作品には適度なスリルがあり、重要なポイントを秘して(微かに想像はつきますが)話は進みます。
ほぼ私小説風だと思うのですが、創作としての面白さも味わえました。

「くまモンのぬいぐるみ」はユーモラス。中では異色でしょうか。

「祖母の家」は好篇、力作でした。
身のまわりの起伏を描きながら、描写が細密で心地良かったです。
中で「アカテガニ」が出てきて、わたしの子ども時代の体験と重なって興味深かったです。
そのアカテガニが印象的に小説を閉めて、胸にじ~んと来ました。
余韻が良かったです。質のいい小説でした。作品の中で最も好きです。

「墓じまいの夜」はちょっと重厚感のある話。
人生の重みが何枚も何枚も濃密に折り重なり積み重なりしているような語り口に感動。
作者は粘り強い性格なのでしょうね。

最後の「二人誌『半月』—…」は、長年同人仲間だった人への鎮魂歌。
わたしは個人的に次の文に興味を持ちました。
《ほんとうに苦労して聞きだしたのよ。目の前でメモなんか取られへんでしょ。(略)聞いた話を頭で覚え、あとでこっそりメモしたの。》
『コーヒーカップの耳』を書いていたころのことを思い浮かべたことでした。

「周防大島」、先日この本のことをちょっとFBに載せたら、わたしのFB友達のasamotoさんが、次のようなコメントを下さいました。
《周防大島は35年前徳山支店勤務時代の営業エリアでした😁懐かし😀鳩子の海の舞台だったところでしょうか🤔とにかく海が美しかったです🥰》
「とにかく海が美しかったです」とのこと。

瀬戸みゆうさん、いい小説集をありがとうございました。楽しませていただきました。
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一年生だけのチームで全国4位

2022-08-19 13:50:41 | 将棋
東京で行われた全国中学生将棋大会の決勝大会で第4位でした。
わたしの将棋の教え子、I君が出場していました。灘中です。
三人一組での団体戦。
全員が一年生のチームでした。
準決勝1勝2敗。三位決定戦も1勝2敗。惜しかった。
でも一年生ばかりで全国4位とは凄いと思いませんか?
《表彰式などの記事》スクロールして行ってください。
灘中の三人、全員メガネ。
服装は私服。
黒い服がI君です。幼稚園の終り頃から指導したのでした。
しかしコロナでここ2年ほどは指導してません。その間に勉強して灘中にスルッと合格でした。
灘中は今年度も偏差値ランキング全国一位の超難関校。
最初、幼稚園の時に見た時、「あ、この子はちゃう!」と思ったのでした。
それで「うちに来ないか?」と言って、毎週一回、金曜日にうちの店でコロナ前までの約4年間指導したのでした。
だからこの子は、道場などで本格的にはやっていません。
本当に強くなるのはこれからです。
そのうちきっと全国的な強豪になると信じています。

小学校2年生の時。このころから才能が光っていた。
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今村米穀店

2022-08-18 12:59:22 | 懐かしい話
今もまだ「今村米穀店」宛の荷物が届きます。



しかも荷主は京都の河原崎商事さん。
丁度今、NHKで高校野球を中継してますが、解説で喋ってはる人がこの河原崎商事の御曹司。息子さんなのだ。
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ベッキンというカニ

2022-08-17 19:47:46 | 懐かしい話

『周防大島の青い海』という本を読んでいたら「アカテガニ」というのが出てきた。
どうやらわたしが子どものころに近くの川で捕まえていたカニのようだ。
わたしたちはその爪の赤いカニを「ベッキン」と呼んでいた。
背中は灰褐色だった。しかし、中に体全体が橙色のがいて、わたしたちは「金時」と呼んで珍重した。
「アカテガニ」でググってみると、間違いなかった。
これも懐かしい思い出だ。

『触媒のうた』古書価格は高騰していますが、私のところには在庫が少し有りますので、定価でお送りします。
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今年、2022年の地蔵盆は

2022-08-17 08:40:21 | 地蔵さん
今年こそ地蔵盆祭りが出来ると思っていたのですが、残念ながら、です。
←二段階クリック。
これで3年連続。
もう次に継承するのが難しくなってしまいます。

『コーヒーカップの耳』おもしろうて、やがて哀しき喫茶店。
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季村敏夫さんのライブ

2022-08-16 12:21:57 | 
今朝の神戸新聞に季村敏夫さんのことが載っていた。

←クリック。

季村さんについては先日このブログで少し触れた。
季村さんは詩人だが、こんなこともされるんだ。
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夏休みの思い出

2022-08-16 08:33:07 | 懐かしい話
ふと思い出した話。

何年前になるのだろう。
わたしが小学4年生だったと思うから、ほぼ70年前。
夏休みに田舎へ行った。
5歳下の弟を連れて。
わたしは9歳だったか?
たった二人でだ。
父親に三宮まで送ってもらって、但馬方面へ行く全但バスに乗せられた。
路線バスである。停留所に停まりながら行く。
急行バスだったと思うから、それほど多くは停まらなかっただろうが。
バスに乗せる時、父は車掌さんに頼んだ。
「この子らを和田山の宮田で下ろしてやってくれ」と。
何時間かかっただろう?
途中で弟に「喉が渇いた」とぐずられて困った。
お茶などは持たせてもらってなかった。
財布も持ってなかった(バッグの中)のでジュースを買うこともできないし、路線バスだから途中で買うわけにもいかない。
長距離路線バスだったから、途中でトイレ休憩があったかもしれない。
でも今のように自販機はなかった。
そして、下ろしてくれたところが、「宮田」を少し過ぎたところだった。
車掌がわたしたちのことを忘れていて、それでもちょっと過ぎたところで気づいて下ろしてくれたのだ。
しかし、ただ下ろされただけ。
辺りを眺めたが、思っていた(記憶にある)景色ではない。
そりゃ、運転手さんも後戻りはできないでしょう。
でも、車掌さんはどんな気持ちだったのだろうか?
思えば無責任な話である。小学校4年と4歳の子を知らない場所に下ろして走り去るとは。
途方に暮れる思いだったが、そばを山陰線が通っており、踏切があり、番小屋があった。
そこで、踏切番の叔父さんに尋ねた。
「林垣へはどう行ったらいいですか?」と。
事情を話すと、その叔父さん、バスの車掌のことを怒っていた。
教えてもらった道を行くと、すぐに林垣への道が分かった。
暑い中を弟と二人で歩いた。歩けばけっこう遠い道である。
道の脇に細い農水路が流れていて、覗くとフナがいっぱい泳いでいた。
手でつかもうとしていっとき遊んだ。
そうしてやっとジジババの家に着いた。
佐一爺さんは驚いて、
「よう来た、よう来た」と何度も褒めてくれた。
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『周防大島の青い海』

2022-08-15 13:32:43 | 本・雑誌
編集工房ノアさんから一冊の美しい本が届いた。



発行日が2022年8月15日となっている。今日だ。

わたしが注文したわけではない。
表書きに「著者代送」とある。
著者は「瀬戸みゆう」さんという名。奥付には、山口県周防大島生まれとある。
わたしには全く覚えがない。未知の人だ。
ということは、ノアの社主、涸沢純平氏の手配によるものだろう。
「今村さん、こんな本あなたは好きでしょう?」といった感じで。
もくじには11篇の作品名が並んでいる。
どうやら短編小説集ですね。
先ず、巻頭の「真夜中、コンビニへ行く」(第51回中国短編文学賞優秀賞受賞作)を読んでみた。
20ページに満たない小品。文章がこなれていて読みやすい。
大事件が起こるわけではないが適度なスリルもあって、読ませる力がある。
あと10作品、楽しみに読ませて頂きます。

『コーヒーカップの耳』おもしろうて、やがて哀しき喫茶店。
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備前の刀

2022-08-14 18:04:15 | アート・文化
岡山の「きび美ミュージアム」の館長さん、臼井洋輔さんからお贈りいただきました。



豪華な美術本です。『刀剣画報』8月号。
これに臼井さんが「備前刀前史」という論文を4段組6ページにわたって載せておられます。



日本刀の優れたところは、備前の良質な砂鉄が原料になっているところだそうです。
「鉄」についてはわたしも昔、鉄を扱う工場に経理担当ではありましたが勤務したことがあります。
なので興味は湧きました。しかし、専門語が多く、わたしには難しいです。
でもこの本は見るだけでも目の保養になるような美しいものです。
あ、なぜ臼井さんが贈って下さったかは、こちら「鬼か神か」を見て頂ければありがたいです。

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2022年8月14日・墓参

2022-08-14 08:26:36 | 日記
早朝、起き抜けにお墓参りに。
森具の丘に朝日が昇るところでした。



今日も暑くなりそうです。
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お盆も忙しい

2022-08-13 22:25:55 | 
今日は2022年8月13日。
午前中は、用海公民館での子ども将棋教室に。
そこで、これを実践しました。←二段階クリック。
8月16日のことを「先生の誕生日」と正解を答えた子がいて驚きました。
一年か二年前にも出席していたリピーターだったんです。よく覚えていたものです。よほど印象的だったんですね。
なので急遽、「ではこれは?」と言って、「8月13日」と書き加えました。
これにはみんなポカ~ンです。
「今日ですけどね。実は今村さんの奥さんの誕生日です」と言って、講座を始めました。

さて、公民館から帰宅したら、大阪の孫一家が来てました。
うちの仏さんにお盆のお参りです。
仏教系の学校に行っている中二のsatoが般若心経を上げてくれました。
そして、高2のkohが、お土産を持ってきてくれてました。
夏休み中に修学旅行だったのです。北海道三泊四日。

仏さんにお供えしました。
バーパへは別に誕生日ケーキも。これは娘婿が。

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22・8・12森具の空

2022-08-12 19:44:09 | 日記
22・8・12森具の空


明日の朝のつもりでしたが、明日は天気が良くなさそうで、今日のうちに行ってきました。
もちろん陽が落ちてからの夕方。
帰りには小さな雨粒が。
そして夕暮れが迫ってき、家につくと夜になってました。
いい間でした。

うちの墓地の中に枯れ松葉と一緒に落ちてました。松ぼっくり2個。





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『触媒のうた』の古書価格が

2022-08-11 08:25:02 | 触媒のうた
5年前の拙著『触媒のうた』(神戸新聞総合出版センター)のアマゾンでの価格が高騰しています。



わたしの手元にはまだ残っておりますので、ご希望がありましたらお申し越し下さい。
定価の1800円でお送りします。
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「余田」という名前

2022-08-10 07:50:33 | 懐かしい話
今朝の神戸新聞「昭和のアルバム」のこの写真。



神戸新聞さん拝借お許しを。
写真といいましたが、わたしが興味があるのは実は投稿者のお名前と住所です。
氷上郡。丹波市。余田さん!
多分「よでん」と読みます。
丹波には多いお名前です。
懐かしい!
いや、この逸子さんが懐かしいというわけではありません。
60年以上も昔の忘れていた記憶。
こんな話をするようになったら、年ですね。
中学二年の夏休みのことです。もしかしたら一年生だったかも?
クラスメート二人とわたしと三人で山陰線に乗りました。
話し合って一緒に割引切符を買って行ったのでした。
わたしは和田山まで、森下逸雄は八鹿だったかな?そして余田泰三は丹波のどこかの駅で下車。
それぞれの田舎だったのです。おじいちゃんおばあちゃんが待っている田舎だったのです。
どんな旅だったか内容は忘れましたが、とにかく楽しかったと思うのです。帰りは別々。
たったそれだけのことですが、この「余田」という名前を見て、急に懐かしく思い出したことでした。
わたしはその夏(その一年後だったかも?)が終ったころに結核を発病し、休学し、彼らとは一年遅れの卒業となりました。
余田は三年生の時、生徒会長に立候補し当選した人気者。その後県西に行ったのでした。
一年遅れでわたしも面西に入学して校内で出会った時、「(県西に)来たんか」と懐かしそうに笑顔で話してくれたのを思い出します。
森下は学級委員長をしていましたが、その後のことは全く分かりません。
二人とも今どうしてるのかなあ?
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『みちくさKOBE』という本 

2022-08-09 09:34:50 | 本・雑誌
前にも書いたが、ここ数カ月、ぼちぼちと大切に読んでいる本がある。
前にも紹介したが、潮崎孝代さんの『みちくさKOBE』。

一日に2ページか4ページずつ。
今朝は226、227ページを読んだ。
中学生の時に『シャーロックホームズ』をよく借りて読んだとある。
わたしも同じだ。
小学生の時は江戸川乱歩を西宮図書館で借りて読んだが、中学になってからは学校図書室で『シャーロックホームズ』を次々に借りて読んだのだった。
潮崎さんはわたしより一回りほどお若いが、読書傾向に似たところがある。
このページでほかに載っている作家の名前にわたしも馴染みがある。
大江健三郎、開高健、高橋和巳、庄野英二、庄野順三ほか。
庄野順三については、今丁度読んでいるところだ。
前にも書いたかもしれないが、この潮崎さんは、かつて「喫茶・輪」に宮崎翁に伴われてご来店下さったことがある。
いわば、宮崎翁の兄妹弟子だ。
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