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永遠のマリア・カラス

2013年07月22日 00時37分08秒 | 洋画2002年

 ◎永遠のマリア・カラス(2002年 イタリア フランス イギリス ルーマニア スペイン 108分)

 原題 Callas Forever

 staff 原案・監督/フランコ・ゼフィレッリ

     脚本/フランコ・ゼフィレッリ マーティン・シャーマン

     撮影/エンニオ・グァルニエリ

     美術/カルロ・チェントラヴィーニャ ブルーノ・チェザーリ

     衣裳/カール・ラガーフェルド 特撮/クラウディオ・ナポリ

     音楽/アレッシオ・ヴラド 音楽監修/ユージーン・コーン

 cast ファニー・アルダン ジェレミー・アイアンズ ジョーン・プローライト

 

 ◎1977年9月16日、マリア・カラス没

 マリア・カラスは53歳で他界したらしい。

 そんなに若かったんだ、てのが偽らざる感想だけど、

 ここまで世界的な名声を博しちゃうと、

 ものすごく前の時代の人のように感じちゃう。

 年齢ってのは、ほんと、わからないもんだし、

 実際のところ、彼女の絶頂期は10年ちょっとだったらしい。

 ちなみに、マリア・カラスの最後の公演は日本で、

 1973年と1974年にあって、スター千一夜にまで出演してる。

 これも「へ~」って感じだ。

 ま、そのあたりのことは映画でも触れられてるけど、

 この映画は、

「カラスと旧知の仲だったフランコ・ゼフィレッリの私小説ならず私映画じゃない?」

 てなふうにもおもえちゃう。

 カラスに対して、最後に映画に出てくれないか、と説得したことがあって、

 その思い出を、まるきり実話とは関係ないような、虚構の話に仕立て上げたんじゃ?

 それは、ゼフィレッリしか知らないことなんで、憶測はやめとこう。

 けど、

 往年のスターを最後にもう一度だけ輝かせたいと願うのはフアンの心理だし、

 そのスターを男女をこえた関係で愛している人間の話にしてる。

 このあたり、ゼフィレッリはよく考えてるよね。

 ジェレミー・アイアンズって人は、なんだか危険な匂いがして、

 やけに色気があって、

 性的に崩れてゆく役を演じさせたら右に出る者はいないんだけど、

 それがファニー・アルダン演じるカラスに徹頭徹尾つくすんだから、

 ホモっていう設定にしないと、観客は余計なことを考えちゃう。

 いや、ゼフィレッリ、たいしたもんだわ。

 でもまあ、

 なにより、ファニー・アルダンが好演してる。

 マリア・カラスと似てるようで似てないんだけど、

 どっから観ても「マリア・カラスってこんな人だったよね」って感じになってる。

 この役は決まるまでにかなり難航してたみたいだけど、

 もともとゼフィレッリの頭の中にはファニー・アルダンがあったんじゃないかしら。

 にしても、80歳で、こんな色気のある映画を撮っちゃうなんて、

 ゼフィレッリ、やっぱり凄いわ。

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