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ケース39

2013年07月24日 02時24分57秒 | 洋画2009年

 ◇ケース39(2009年 アメリカ 109分)

 原題 Case 39

 staff 監督/クリスティアン・アルヴァルト 脚本/レイ・ライト

     撮影/ハーゲン・ボグダンスキー 美術/ジョン・ウィレット

     衣裳デザイン/モニク・プリュドム 音楽/ミヒル・ブリッチ

 cast レニー・ゼルウィガー ジョデル・フェルランド ブラッドリー・クーパー

 

 ◇39番目の案件

 ソーシャルワーカーって、どんな意味?

 って聞かれて、ちゃんと答えられる日本人はどれだけいるんだろう?

 Social Workerを直訳すれば、

「社会事業あるいは社会福祉に専従する労働者」

 ってことになるんだろうけど、

 社会福祉士、児童福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、認定社会福祉士とか、

 福祉士のつく専門職はいっぱいあって、それの総称ってことになる。

 だったら、ソーシャルワーカーとかカタカナ語なんか使わないで、

 単純に福祉士っていえばいいじゃんね。

 ぼくはカタカナ語が嫌いだ。

 外来語っていうのか和製英語っていうのかよくわかんないけど、

 日本語をどんどん曖昧なものにして、

 それを使う人間も、わかったようでいて実はなんにもわかってない現象に陥る。

 日本語を喋ってるはずなのに、ほんとの意味をわからないまま過ごしてる。

 こんなアホなことはなく、これじゃあ、日本人はどんどんバカになっちゃう。

 ま、それはおいといて、この映画だ。

 レニー・ゼルウィガーの職業が、そのソーシャルワーカーなんだけど、

 ネグレクトやドメスティックバイオレンスのソーシャルワーカーって話だから、

 たぶん、育児放棄や児童虐待を取り扱う児童福祉士なんだろう。

 ほらね、曖昧でしょ?

 けれど、あらすじは単純だ。

 女の子ジョデル・フェルランドが、実の親に焼き殺されそうになるという事件が発生。

 この39番目の案件を担当したのが、児童福祉士レニー・ゼルウィガー。

 ゼルウィガーは、両親が精神病院に入れられたジョデルの境遇を憐れみ、

 里親が決まるまで自分のもとにひきとり、暮らすことにした。

 ところが、ジョデルはどうやら悪魔の申し子で、兄弟姉妹を死に追いやっていた。

 ジョデルの能力は相手が最も恐怖と感じるものを幻覚にして見せられるというもので、

 恐怖の現象に怯えたものが自殺あるいは過失などによって死にいたるわけだ。

 この恐ろしい能力を知った両親がジョデルを殺そうとしたんだけど、殺しきれず、

 ゼルウィガーがとんだ貧乏籤を引いてしまい、さまざまな恐怖を経験させられ、

 彼女を封じ込めるために、ついに車ごと海へ飛び込んでゆくって話だ。

 ただ、映画ではこの子を悪魔と定義してるんだけど、

 これは悪魔っていうより、

「悪魔的な心を持ってしまった超能力を持った少女」

 って定義した方がいいんじゃないかしら?

 まあ、ジョデル・フェルランドは『サイレントヒル』もそうだけど、

 こういう神秘的っていうか、悪魔的っていうか、不思議な役が似合う。

 とっても整った顔立ちで上品なんだけど、

 生気に乏しく、心から笑ってないような演技ができちゃうからなんだろね。

 けど、こういう、親や公人が子どもを死においやる内容ってのは難しく、

 だから、封切が延びに延びたんだろうし、

 日本では劇場で公開されなかったんだろうね。

 コンパクトながら上手に作ってあったとおもうんだけどな。

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