◇ムーンフォール(Moonfall)
いやあ、ローランド・エメリッヒ、テンポが速いな~。
たぶん、これくらいの刈り方でいかないと長尺になりすぎちゃうんだろうね。でも、すぐに忘れかけちゃうくらいな内容だったのもたしかだ。ハル・ベリーとパトリック・ウィルソンがどうして結婚せずに互いの結婚式に出てる仲なのかよくわからないし、なんで10年もの歳月が経つのを待って物語を展開させないといけないのかわからないとおもってたら、なるほど、息子と父親の絆の物語を折り込みたかったのかと。
でもまあ、そのあたりのことは、月の軌道が変わり始めたと叫び、月が巨大建造物だと主張して、その動力はまんなかに設えられた白色矮星だって断言するオタク偽博士ジョン・ブラッドリーの登場と展開で霧散する。ジョン・ブラッドリーは老人ホームに入れてる母親を抱えたパニック障害のデブで、もうこれでもかってくらいな繊細IBS君なんだけど、結局その意識がAIの中に残るっていう設定もあって、やっぱり主役はこいつなんだろうなって気がするわ。