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メアリーの総て

2022年08月25日 22時06分58秒 | 洋画2017年

 ◇メアリーの総て(Mary Shelley)

 

 ほんとにそうだったのかもしれないけど、とにかく色きちがいように描かれたダグラス・ブース演じる詩人パーシー・ビッシュ・シェリーと、エル・ファニング演じるメアリー・シェリーの駈け落ち話に終始して、もうそろそろ展開があるかとおもってもほとんどなく、ベル・パウリー演じる妹クレア・クレアモントが狂言回しのようにトム・スターリッジ演じるバイロンと出会って、ディオダティ荘の怪奇談義につながるんだけど、ここまでが長い。長すぎる。

 まあ『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』を書き上げて出版にこぎつけるまでの物語だから仕方ないとしても、なんだか淡々としすぎてて、もうすこし情緒的に撮られてたり、起伏があったりしてもよかったんじゃないかっておもうんだけどな。

 レマン湖のほとりの怪奇談義から3年後にジョン・ポリドリは『吸血鬼』を発表するんだけど、この原題The Vampyreなのね。Frankenstein; or The Modern Prometheusの出版はその前年の1818年だそうだから、そうか、バイロンは怪物くんだったのかと妙に納得しちゃったわ。

 あ、このハイファ・アル=マンスールって『少女は自転車にのって』の監督だったのか。

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