◎僕たちは希望という名の列車に乗った(Das schweigende Klassenzimmer)
1956年、東ドイツ、鉄鋼の町スターリンシュタット、その進学高校。
その10月23日に勃発したハンガリーの民衆蜂起に心を傷めると共に、自分たちの未来について考え始め、そして西側への脱出を決めてゆく群像劇ってのは、なんというか、もともと西側に生まれてしまったものだから、実話サスペンスとして受け留めることができるけど、家族も友人も置いて見知らぬ世界へ旅立とうとする決意は並み大抵なことじゃない。
いや~わかるわ~っていうだけじゃないところが、この重さなんだろうね。
ロナルト・ツェアフェルトのほかは初見の役者たちで、あ、もちろん、若手だからだけど、みんな、リアルな演技で好印象だし、レオナルド・シャイヒャーとレオナルド・シャイヒャーの恋も四つ葉のクローバーかよっていうくらい時代性があるし、その親友トム・グラメンツもええ感じだし。
いやあ、ラース・クラウメ、好い演出だ。