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夏をゆく人々

2022年08月26日 18時21分25秒 | 洋画2014年

 ◇夏をゆく人々(Le meraviglie)

 

『みつばちのささやき』を思い出した。あっちの方が幻想的だな。

 でも、木の枝に作られたみつばちの巣を落として獲るところなんかよく撮ったな~っておもうわ。マリア・アレクサンドラ・ルングが小舟で海をわたってゆくカットもそうだし、トスカーナの風景は綺麗にとらえてた。なかでもミツバチの撮影はえらいことだったとおもうけどね。

 モニカ・ベルッチのCMの女神は適役なんだけど、ものすごい浮き加減だ。

 それにしても暗い現実だな~。で、なんにも起こらないトスカーナの養蜂家の家に口のきけない少年が更生プランのためにドイツから紹介されてくるんだけど、これで30分過ぎた。カンヌのグランプリとはいえ、いやほんと、退屈だわ~。半分まできてようやく『ふしぎの国コンテスト』に申し込もうとするんだけど、ここでも横槍が入る。聞く耳を持たなかった親父サム・ルーウィックのポン友の登場で、ここでまた物語の進行が止まる。これはあかんのではないか?

 ぎりぎりのところでもたせてくれのは破産するかしないかの最後の頼みの綱がコンテストになることで、エトルリアの田舎まで落ちてきて古代人を模したような糞な衣装を着せられても司会業をこなしていきたいっていうモニカ・ベルッチがもたせてくれたようなところはあるにせよ、虫笛のうまい更生プラン小僧が脱走を疑われるところを挟んで破産しても家族の絆は切れないってところで終わったところくらいかな。

 アリーチェ・ロルバケルのいいたいことがそんな単純なものだったんだろうかっておもいたくはなるけど、でも、ああ、そうか、彼女って『幸福なラザロ』も監督してるんだあ。だったら、そんな感じの主題なのかもしれないなあ。

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