さて蛸錦プロジェクトの中庭側をみてみましょう。
現代建築と町屋という異質なデザインが共存できるか、ではなくて、実際にオフィスビルの隣が町屋だっりすることは、京都でもよくあることです。不調法だけど既に共存している。
そんな京都の町屋を見ながら、こんなデザインを意図していたわけです。町屋が中央にあって周囲をTerrace Valley Styleの建築が取り囲んでいる。周囲の建築が各層ごとにセットバックしているために、町屋に威圧感を与えることもなく、また日差しを遮ることもなく、町屋の暮らしを成立できます。さらに多くの植栽によって町屋の空間としてのプライバシーを確保しながら、植栽的な景観のつながりによって違和感なく周囲の現代建築とつながります。
Terrace Valley Styleとは、1層毎にセットパックしてゆく建築の作り方であり、こうすることでテラス部分から各住戸へのアクセスとなる上に、このテラスに専用庭を設けセミパブリックな空間としての設えをすることにより、プライベートな使い方もでき、近所の人を招いてホームパティーをしたりといった具合に使い方は多彩でしょう。昔の日本建築の縁側に相当します。そしてこの専用庭に南から入る玄関やリビングルームが隣接し、その背後にキッチンやサニタリーがあり、一番奥に寝室などのプランペートな空間が配置されます。パブリック、セミパブリック、プライベートと公から私に至るアクセスとゾーニングがシームレスに展開できます。
これまでのマンションのように単調な通路から突然玄関があり、玄関をはいるといきなりプライベートな空間の間をすり抜けてリビングルームに至るという逆転した空間配置と比較すれば、はるかに明快でしょ。本来建築はそうした公から私に至るアクセスが緩やかにつながってゆくべきだろう。日本は、もう何十年も逆転したマンションを営々とつくってきました。そろそろ変えたらどうですか。アクセスを北入から南入りに変えると住まいのプランニングも大きく変わります。
私とこんな都心型居住システムをつくりますか?、どこかの都市に・・・。
ハードウェア:Mac pro,ソフトウェアVue Infinite2016R3