喫茶去

徒然に、日々の生活を書き留めたいと思います。喫茶去、まあ、お茶でも飲んで、のんびりしていって。

墨入れ・・スミレ

2023-05-27 | 徒然俳句・詩・短歌etc


当館とは岐阜県博物館


竹中大工道具館 | 1- 墨をつける道具 (dougukan.jp)より拝借

これは大工さんが木材などの表面に、
長い直線を引くのに使う道具だそう。

スミレの語源は、スミレの蜜だまり(距)の形が


菫(すみれ)と墨入れの関係 « 工房通信 悠悠 (koubou-yuh.com)
さんから写真拝借

大工道具の「墨入れ」の墨壺(池)に似ているからとする
牧野富太郎の説があるようだ。

スミレは万葉集にも出てくる花だけど、
『春の野に すみれつみにと  来し吾そ  野をなつかしみ  一夜ねにける 』 
                           山部赤人
その頃から、「墨入れ」の道具として存在していたのかとか、
当時もこの形だったのかと疑問視もされているようだ。
ちなみに、万葉集のすみれの漢字は「須美禮」だそう。

ところで、スミレといえば私は松尾芭蕉の
『山路来て 何やらゆかし すみれ草』を思い出す。


 

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ひつじ雲

2022-10-14 | 徒然俳句・詩・短歌etc

岐にイオンができて、
先週の火曜日、初めての出勤。
できる前から、「帰り混むよね」と話してはいたけど、



案の定混んでいた。

翌日からは、遠回りして帰宅。
距離的には長いけど、家に着いたのは少し早かったかな。
しかし、イオンができる前から、19号線はよく混む。



渋滞の車の中から。
空一面をおおうひつじ雲。

日が暮れるのも早くなって、秋だね。

いつも思うけど、どんなに暑くても、
時期がくれば、その季節通りに巡ってくる。

ところで、「ひつじ雲」は
秋の季語に入っていない、無季らしい。

「ど こか ら と もな く 雲 が 出て 来 て秋 の雲 」 

色々調べていたら、同じ県出身の種田山頭火の句を見つけた。

雲と言えばユーミンの飛行機雲も思い出す。
飛行機雲も「人為起源雲」という分類の雲にはいるらしい。



雲量というのがあって、世界の平均が5.4で、日本は6.7
日本は「雲の国」と、
また、日本ほど雲のありようを豊かに演出して見せる空は
世界中のどこにもないであろうと、
中内正夫さんが
「雲」と文学』のなかで書いておられる。

雲量って初めて聞く。どのようにして量るんだろう・・・・。


山帰来の「ひつじ雲」の俳句

疫菌を喰ひつくし給うも羊雲
何やあらんか見渡す限り羊雲
天変地異予言するかに羊雲
行く秋を追ひかけてゐる斑ら雲



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ほととぎす

2018-10-12 | 徒然俳句・詩・短歌etc

私のブログのブックマークにある
万葉歳時記 一日一葉さんの昨日の記事を読んで、
http://blog.livedoor.jp/rh1-manyo/archives/54265832.html
同じ山口県出身の種田山頭火のことが書かれてた。
唯一知ってる句、
「雨ふるふるさとはだしであるく」を思い出した。
どんな心境で詠んだのかなと調べてたら、
山頭火が詠んだほととぎすの句があって、面白いなと。

「鳴かぬなら殺してしまえほととぎす」
「鳴かぬなら鳴かせてみせようほととぎす」
「鳴かぬなら鳴くまでまとうほととぎす」
「鳴かぬなら放してしまえほととぎす」
「鳴かぬならわたしが鳴こうほととぎす」
「鳴かぬなら鳴かなくてよいほととぎす」

ご存知、上3つは人物の性格を言い表した有名な狂歌。

さて、これらの句、
どういう人物と関係があるでしょう~か。

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いちめんのなのはな

2017-03-31 | 徒然俳句・詩・短歌etc

一昨日の中日新聞の朝刊の中日春秋に、

いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
      ・
      ・
      ・
という、山村暮鳥の「風景/純銀もざいく」の
詩の一部が載ってた。

調べて見たら、

いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
かすかなるむぎぶえ
いちめんのなのはな

いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
ひばりのおしやべり
いちめんのなのはな

いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
やめるはひるのつき
いちめんのなのはな

面白い!

菜の花の咲くこれからの季節にピッタリの詩だ。


埼玉の幸手の権現堂桜堤(埼玉のお出掛け情報より)

ところで、山村暮鳥は明治17年に群馬県に生まれ、
日本の「近代詩」を創設した一人だそう。
荻原朔太郎や室生犀星、三木露風などと交流があったよう。

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詩人の吉野弘さん

2017-01-15 | 徒然俳句・詩・短歌etc

昨日の中日春秋雪の朝の続き。

山形県酒田市出身の詩人、吉野弘さんの
「韓国語で目のことをヌンと言い
雪のことをヌーンと言う
おそらく天井の目が雪なのだ
こまかな億万の目が
地上を見ようとして
いそいそとまぶしげに降ってくる
天と地の間が
この世ならぬ興奮でいっぱいになる」という
雪国抒情という作品の一部が紹介されていた。

昭和28年に茨木のり子戦後現代詩の長女と川崎洋によって創刊された
詩誌「櫂」に加わり、同人に谷川俊太郎がいて交流を深めたよう。

吉野さんの事を調べていたら、
浜田省吾 の



は、敬愛する吉野さんの「雪の日に」

   雪がはげしくふりつづける
   雪の白さをこらえながら

   欺きやすい雪の白さ
   誰もが信じる雪の白さ
   信じられている雪はせつない

   どこに純白な心などあろう
   どこに汚れぬ雪などあろう

   雪がはげしくふりつづける
   うわべの白さで輝きながら
   うわべの白さをこらえながら

   雪は汚れぬものとして
   いつまでも白いものとして
   空の高みに生まれたのだ
   その悲しみをどうふらそう

   雪はひとたびふりはじめると
   あとからあとからふりつづく
   雪の汚れをかくすため

   純白を花びらのようにかさねていって
   あとからあとからかさねていって
   雪の汚れをかくすのだ

   雪がはげしくふりつづける
   雪はおのれをどうしたら
   欺かないで生きられるだろう
   それがもはや
   みずからの手に負えなくなってしまったかのように
   雪ははげしくふりつづける

   雪の上に雪が
   その上から雪が
   たとえようのない重さで
   音もなくかさなっていく
   かさねられていく
   かさなってゆくかさねられてゆく

の詩にインスパイアされてできた曲だそう。

吉野弘・・・・・・・・・・・知らなかったなぁ。
詩集、読んでみたくなった。

偶然にも、2014年の今日(翌日が誕生日)、
満87歳で亡くなっている。 

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