喫茶去

徒然に、日々の生活を書き留めたいと思います。喫茶去、まあ、お茶でも飲んで、のんびりしていって。

クレーター・アサダ

2012-09-29 | 読後感



江戸後期、16歳の時、幕府の暦にない日食を予測し、
その後、約40年の間の日食や月食の50件の観察データーから
天体の法則を計算して、科学としての天文学の先駆者となった、
また、月面を観察し日本最古の月面観測図を描いた麻田剛立。

その彼の名前が、月面のクレーターに付けられている。
http://www12.plala.or.jp/m-light/Crater.htm
過去の偉大な天文学者や科学者の名前がつけられ、
クレーター・コペルニクス、クレーター・ケプラー、
クレーター・アインシュタイン・・・・・といった
そうそうたる西洋科学者の名の付いたクレーター群の一つに。

1795年(寛政7年)、幕府は改暦のために
彼を招こうとしたが、性に合わないといって辞退し、
門人の高橋至時と間重富を推薦し、
彼らは寛政の改暦の大事業を成し遂げた。
最初の精密な日本地図を作った伊能忠敬は
高橋至時の門人なんだそう。

天地明察の安井算哲とは同じ天文学者だけど、
百年の隔たりがあり、
算哲が、幕府の天文方として日本初の
暦作りに挑戦したのに対して、
剛立は在野の天文学者として徹したのだそう。

しかし、一つのことを極めている人は
そのことに対してとても情熱的だとつくづく感じる。

いやぁー、本って本当にいいもんだ



『月に名前を残した男』
作  者:鹿毛敏夫
出版社:角川ソフィヤ文庫













コメント
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