おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

Nスペ「渡辺恒雄 戦争と政治〜戦後日本の自画像〜」は面白かった

2020年08月10日 | Weblog

まもなく午前6時です。

どんより曇り空で気温はプラス18度。

きょうは曇り時々雨のお天気で、日中の最高気温は26度の予想だ。

きのうは、久々に我が家周辺の草刈りに奮闘いたしました。

しばらく草ぼうぼうでしたから、これでようやくスッキリだ。

ところで、

昨夜放送のNHKスペシャル「渡辺恒雄 戦争と政治〜戦後日本の自画像〜」はご覧になりましたでしょうか?

ロングインタビューではありましたが、興味深い数々のエピソードに唸りましたです。

報道畑が長く、官邸との確執で左遷されておった大越健介さんがナベツネさんの核心に迫っておりました。

足は弱っているものの、ナベツネさん90歳をとうに過ぎても頭脳は明晰だった。

軍隊経験があり、上官にぼこぼこ殴られたと話した。

上官が部下をグーで殴るなど、戦争当時はごく当たり前のことだったことは、戦争を知らないおぢ世代にもよく知られたこと。

とはいえ、大砲の部隊に配属されたものの、砲弾が木できていたというエピソードは初耳だった。

上官は「本番では鉄の砲弾になる」とか申したけど、結局、終戦まで砲弾は木のままだったそうで、「これでは戦争に勝てない」と思ったナベツネさん、まことにごもっとも。

戦後は日本共産党に一時所属しておった渡辺恒雄さんですが、記者としては保守政権に食い込んでいく。

保守政権へ食い込みながら、「反戦・平和」を貫いたところは興味深かった。

保守政権にべったりの読売新聞ってことで胡散臭いところはあるけれど、お盆のこの時期、いまも戦争特集に力が入っているのはナベツネさんの意向か?

また、次の総理への密約があったものの、裏切られた大野伴睦がナベツネを前に「ううっ」と泣くエピソードも「へぇ~」と感心した。

その後副総裁となった大野伴睦と、ともに日韓正常化に動いた話も興味深かった。

日韓交渉のおぜん立てにもかかわるあたりは、「政治記者としてはいかがなものか?」と思いましたけど…

政治家への食い込み様はたいしたものだけど、べったり感は「検察官と賭けマージャンする記者」をはるかに凌ぐ。

特に中曽根さんとは同じ東大出身で、軍隊経験もあった共通点があり、まさに盟友だったことがわかる。

当時は党内の最右派だった中曽根さんだが、憲法改正を棚上げし、日米関係改善に尽力した背景にはナベツネがいたからに違いない。

いずれにせよ、悲惨な戦争体験が当時の政治家や記者たちの「ベース」にあったことだけは間違いない。

「戦争が起こるのはちゃんとした経済活動をしていないから」というナベツネの言葉は重かった…