午前6時を回っております。
空は厚い雲に覆われ、気温はなんとプラス6度しかない。
どんよりした寒い朝だ。
きょうは日中の最高気温も15度の予想、すっかり晩秋の趣です。
そんな中、
米プリンストン大上席研究員の真鍋淑郎さん(90)がノーベル物理学賞を受賞した。
温室効果ガスが気候変動に与える影響などを予測する研究が評価されたそうだ。
ニッポン人としては嬉しい限りだ。
ではありますが、安倍政権下では「基礎研究」がないがしろにされてきた。
基礎研究のための予算がどんどん削られてきたのだ。
おかげさんでこの先もニッポン人がノーベル賞を受賞し続けることができるかどうか、まことに不透明だという。
きのうの羽鳥モーニングショーでも指摘しておった。
大学とは、すぐには何の役にも立たないかもしれない基礎研究をするのが役目だ。
そんな基礎研究を続けてこそノーベル賞につながった。
そして、優れた企業では、しっかりと技術者や研究者を育成しているという。
そこで中国だ。
ノーベル賞候補として常に名前の挙がる藤嶋昭さんが、チームごと中国に行くという。
約50年前、光の力で汚れやにおいなどを分解する「光触媒」の反応を見つけたという、世界的にも評価の高い人なのだ。
アメリカならまだしも中国へ行ってしまうというからまことに残念。
でも、中国は「チームごと研究環境を整えます」というから研究者にとっては嬉しい話にちがいない。
そんな中国は、注目度の高い論文の数が世界のトップになった(2017~19年平均)という。
一方ニッポンはというと、論文数は4位から10位に急落だ。
研究開発費も研究者数も、すでに中国はニッポンの3倍だという。
目先の利益にとらわれず、基礎研究に資金と支援を投下して人材育成しないと、ノーベル賞の受賞などそのうちなくなりかねないのがニッポン国なのだ。
さらに、優秀な頭脳が外国に流出しまうのだからたいした困る。
目先の利益のとらわれるニッポン政府、長期的な視野で基礎研究に取り組む中国やアメリカ、優秀な研究者がどっちに向かうかは歴然だ。
人材を育て、基礎研究に注力する方向に進まないと、いよいよこの国は没落するのでは心配にもなるニセコのおぢでした。