グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

大島秘桜

2014年04月01日 | ツアー
一昨日は大荒れの天気で、高速船は全便欠航。
雨も午後から強くなる予報でした。

そんな中、もう15年も桜の花見を続けているというグループの方達が、調布からの飛行機に乗って到着しました。

高速船の欠航にも屈せず、全員で調布飛行場に回って来てくれました。

その皆さんの情熱に応えるかの如く、大島空港の周りには、オオシマザクラが奇麗に咲いていました。

で、到着後すぐに訪ねた場所は空港の展望ロビー…という初めての展開で、2日間の“桜ツアー”が始まりました。

午後は予報通りの横殴りの雨。

“桜株”もこんな感じでした。

仕方がないので主に車窓から桜の景色を楽しんだり、ダイビングの店で桜の味のするケーキを食べたりして過ごしていたら、夕方太陽が顔を出しました!

なので宿にお送りする前に、一緒にガイドをした中林さんが下見で教えてくれた“桜の木”を見に行きました。

今まで「キレイだな」とは思っていてもそれだけで通り過ぎていたオオシマザクラ。
今回のツアー下見で意識して探したら、目に入ったとのこと。

車道沿いに元気に枝を伸ばす堂々とした桜。
あらためて見ると、特別な名前をつけてあげたいほど立派です。

「これは素晴らしい木だね」と皆さん大絶賛。
この場で「大島秘桜」と命名されました。

さて、翌日の“桜株”

とびっきりの青空となりました!
前日は白い空に溶け込んでいた桜が、青空に浮き出て見えました~。

次に大島公園へ移動。

3日前の下見の時とは比べものにならないぐらい、満開でした。
そして、本当に様々なオオシマザクラと出会いました。

椿と並んで咲くサクラ。


誰かが挿し木をしたのか、同じ木から色違いの八重の花が咲いているもの。


小ぶりの八重。


香りの強い花。

「匂う、匂う!」と、皆さん次々に香りを楽しまれていました。

まばらなのも素敵だし…


密集したのも、もちろん奇麗。


1つ1つ違う個性を持つオオシマザクラ。

この変化に富む個性が、オオシマザクラの一番の魅力のようです。

「これは木の幹が美しい。」
「これはいい桜だね~。」

皆さんと歩いていたら、一人一人個性のある友人を、訪ね歩いているような気分になって来ました。(笑)

タップリ桜を観賞した後は、桜の木の下でお弁当。


そして、昼食後は皆さんのリクエストで“元町の溶岩流から見上げる桜の景色”を見に…。

溜息が出るほどキレイだった桜の山は、残念ながらかなり崩れてしまいましたが、それでも残った桜が山肌を白く染めていました。

もともとインターネットでここの風景を見て「見に来たい」と思ったという皆さん。「復興支援もかねてのツアーだから、崩れていてもいい」とおっしゃって、景色を観賞されていました。

その後、山全体が白く見える場所へ。

少し小高い丘に登って振り向くと…

大島全体が桜の花で覆われている風景を、楽しむことができます。

(写真では良くわかりませんが…)

そして最後に、岡田港を見下ろせる“港の見える丘”へ。

桜の花ごしに、波が数10万年かけて削った火山島の崖を見るのは、なんだか格別な気分でした。

この景色の側で、ひときわ大きなオオシマザクラの花を見つけました。

普通の花の1.5倍はありそうでした!
「きっともっと大きな花もありますよ。探してみてください」とお客様。

オオシマザクラって、本当に様々な個性があるのですね。

島全体が白いサクラの花で彩られる春の伊豆大島…「伊豆大島は宝の島だ」と、またまた思いました。

悪天候をものともせず大島を訪ねて下さった皆さんのおかげで、本当に楽しい2日間でした。
ありがとうございました!

(カナ)


コメント
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