グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

虹色探し

2011年11月10日 | その他
このごろ山を歩いて「きれいだな~。」と思うのが、オオムラサキシキブの実の鮮やかな紫です。
植物の実って花に負けず劣らすきれいですよね。

自然の中のさまざまな色が、私たちの目を楽しませてくれる秋の伊豆大島。
「もしかしたら、虹の7色がそろうのではないかしらん?」そんなことが思い浮かんで、急に7色探してみたくなりました。

「赤、オレンジ、黄、緑、青、紫…あれ?1色足りない…(^_^;)黄緑だっけ?それともピンク?」
何色が足りないのかどうしても思い出せず、調べてみたら藍色でした!

7色がわかったところで虹色探しに出発!

赤はシロダモの実です。


オレンジは食べごろのマルバアキグミの実


黄色はツワブキ


緑は明日葉の花や実


紫はちょっとピンクがかったオオムラサキシキブの実


藍色はクサギの実


そして青は…
これがいくら探しても見つかりませんでした(^_^;)

ツユクサが間違えて咲き残っていないかな~と期待したのですが、そんな勘違いツユクサはいないようです。
ということで結局虹色探しは未完となりました。残念…。

秋の大島にはこのほかにもさまざまな美しい色が見つかります。
皆さんもぜひ、「秋の色」を楽しんでくださいね。

ところで、話は全く変わりますが、私の友人がオガサワラオオコウモリの絵本を出版しました。

コウモリの体のつくりや暮らしぶりのほかに、人間とのかかわりや、コウモリとともに生きるための人間の工夫、そして生き物がみんなつながっていることなど、わかりやすく書かれた楽しい本です。

写真もいっぱい載っていますので、みなさんぜひいつか読んでみてください(^.^)

(カナ)




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カイツブリ

2011年11月09日 | 

今日は朝の海岸でカイツブリを見つけました。
本来は淡水域に生息する鳥ですが春と秋の渡りの時には海に出ることもあるそうです。
私は大島で見るのは初めてかもしれません。

ぷかぷかすいすい波間に漂っています。

こんなに小さいのに(首を縮めていれば20センチくらい)泳ぐのが速くてビックリ!


風の当たらない大きな岩陰にやってきました。


食べ物を探しています。
水の中を覗き込んだり。



「ぶくぶく」





「お腹すいたー」


岩の隙間をつついてみたり。


あ!

大きなカニを捕まえました。




「えい!」
振り回して脚を落とそうとしているようですが・・・


「うぐっ・・・」


「えい!えい!」


なかなか飲み込めません。
「困った・・・」


「絶対食べてやる!」


「あともうちょっと・・・」


苦労してやっと飲み込みました。
「ごちそうさま~」


そのあとちょっと岩に登って・・・

「よっこらしょ」


見たいと思っていた足を見ることができました。


伊豆大島らしい溶岩流の前で。



これは水中を見ているときの後ろ姿です。
これだけ見せられたら鳥だとはわからないかも?


その後、



モチのようになって眠ってしまいました(激萌)



いた場所はここ、島民が『コヌタ』と呼ぶ磯です。

毛玉のような可愛らしいカイツブリをじっくり見ることができて大満足でした。


                            がんま
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黒い溶岩流の謎

2011年11月08日 | 火山・ジオパーク
ゆ久しぶりに時間ができたので、以前からの疑問だった“黒い溶岩流”の謎解きに挑んできました!
(大げさ?)

まずは写真中央の山肌に刻まれた黒い筋をご覧ください。

この筋は1986年に割れ目火口から流れた3本の溶岩流のうちの1本で、割れ目火口の噴火が終わってから山腹が割れ、溶岩がしみだすように流れた場所なのだそうです。

同じ噴火で流れ出た他の2本の溶岩流の上は、もっとたくさん植物が生えているのに、なんでここだけこんなに黒いのでしょう?
溶岩の状態を見れば何か答えが見つかるような気がして、今日ゆっくり観察することにしました。

自分の背丈よりも高くなったススキの隙間を縫って歩いて行くと、溶岩流が近づいてきました。

これだけ黒いと、赤い溶岩がドロドロと流れた時の光景をイメージしやすいです(^O^)

溶岩流を取り囲むように植物が生えているけれど、パッと見た感じでは溶岩流上に植物の影は見えません。

高さは人の倍以上あり、ゴツゴツした荒々しい姿で迫力満点です。

さあ、いざ溶岩流の上へ!
…で、写真右半分が今日登った溶岩流です。

黒いでしょう?
さらにガラガラに崩れていて、とても歩きにくいです。

尖った溶岩が積み重なって、こんな穴もいっぱい開いています。

「何だかガラガラの度合いが激しいなぁ~。
溶岩の目が粗いから、植物のタネが隙間の奥に落ちてしまって光が届かないのかも。」

でも、さすがにたくましいハチジョウイタドリです。
溶岩を一つ持ち上げて、裏側を調べてみたら…

ちょっとした隙間に翼をはさみ、体を固定させているではありませんか!

ハチジョウイタドリのタネの形って風に飛びやすいだけではなくて、こうやって溶岩に体を固定し深い穴の奥に転がり落ちないようにするためにも最適な形なのですね(^^)v

そして無数のタネの中から、ごく一部の強運に恵まれたタネだけが水を吸い上げ、太陽の光を受けて枝を伸ばし…こんなふうに成長したのでしょう。

他の2本の溶岩流上に比べてはるかに数が少ないとはいえ、実はここでもハチジョウイタドリ達が元気に生きていました。

根元の枯れ葉をどけると、ほんの少しだけれどシットリとした土ができていました。

自分で落とした葉で、何年もかけて作りだしたと思われるわずかな土…
いつものことながら、ハチジョウイタドリの生命力を「逞しいなぁ」と思いました。

さて、最初の疑問に立ちかえり「同じ噴火で流れた溶岩流の中でなぜここだけ黒い理由」を考えてみたら…
「あ!わかった!そうか~!!」と、急にある仮説が思い浮かびました。

他の溶岩流は噴火中に流れ出しているから、そのガラガラの隙間に溶岩しぶきが降り積もって空間を埋め、タネが深い穴の底に落ちていかないようになっているのでは?

それに比べてここは噴火が完全に終わってから流れたから、隙間がそのまま空いていてタネが光の届かないところまで落ちてしまうのでは?

早速仮説の実証のために、もう1本の溶岩流に登ってみました。
やっぱり!

こちらの方が、植物がたくさん生えています。
そしてガラガラ溶岩の隙間には、大小様々な溶岩しぶきが降り積もっています。

1~2cmの小さな溶岩から…


このサイズのものまで。


本当にわずかな地面の状態の違いが時間の経過とともに全く違う景色を造っていく…自然の仕組みの絶妙なバランスには毎度のことながら感服します。

そしてさらに今日は、自然が用意したクイズに挑戦して答えを見つけたような楽しさも味わいました(^^)v
ジオパークの楽しさって、きっとこういう謎々の答えを皆で探していくことでもあるのかもしれません。

きっとこれからも無数に用意されているであろう面白いクイズの数々…。
ぜひ読者の皆さんも、伊豆大島ジオパークで謎解きに挑戦してください~(^^)v

(カナ)






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジオ・ジオ・ジオ

2011年11月07日 | ツアー
不調なのはパソコンだけで元気に大島を歩いていた私!


この日のお客様は、元気いっぱいの三人さん


見つけた物は?



ハート型に開いた溶岩の隙間より火口の湯気を入れました



“ダッチューノ”昔のギャグでは有りません。真剣に“石”を割って居る所


他の日は K大学のみなさんと



“座り鬼”?
 え~ なんでみんな座って居たんでしょう?
あまり歩くのは得意ではなさそうでしたが

あ!思い出した!!映画の撮影で『この先3分間待って下さい』『静かにしてくださ~い』来年の公開だそうです。どんな映画になるんでしょうか?

裏砂漠では

楽しそうな男の子


石の上にも三人  ん!まぁまぁ

K大の方とこの数日前にも一緒に波浮港の散策しておりました(写真はすっかり忘れてしまいましたが)


先日の土曜日は


港のお迎え
この日のお客様は大島特派員制度の方々

火山博物館や裏砂漠にも出没。雄大な景色にみなさん大感激されていました。(私も近頃、上から見下ろしていた景色、こちらから見上げる景色はちょっと新鮮に映りました)


波浮港も上から、この後港の下(ハマ)の旧港屋旅館にも見学に行ったのです(今日のガイドはアンコさんでは写っていませんね。私が撮っていますから


今日は、雨無く、霧無く、風も無く、時間も無いのが残念次回はもっとゆっくりしてくださいね
時間が無いのは夜7時から開催される無声映画『波浮の港』の上映会へ参加する為なのです。実はこの企画3月に開催されるはずでしたが東北の震災の為に延期された物でした。

珍しい弁士の方の映画は楽しみにしていたのでおもしろかったです。(しま)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3日間のビーパル取材

2011年11月06日 | 火山・ジオパーク
3日間、ビーパル取材に同行させてもらいました。
ビーパルといえば、昔からアウトドア雑誌の代表のような有名な雑誌です。(今年で創刊30年だそうです!)

すでに2年前からジオパークの連載をしているとのことで、
伊豆大島ジオパークも2回連続でとりあげてもらえるようです。

この3日間、普段あまり行かない場所に久しぶりに立ち寄ったり、なじみの場所でも違う角度から眺めることで新鮮さを感じたり、今まで見過ごしていたものの新たな価値に気づかせてもらったり…と、とても充実した時間を過ごしました。

まずは私の目に新鮮に写った景色の数々をご覧ください。

1日目

この日記に何度も登場している割れ目火口からの溶岩流
少し近づいて撮ってみました。

様々な形に積み重なった溶岩しぶきが1.5km近く連なる風景が、ほんの少し近づくだけでグッと迫ってきました!
わずかな距離の差が、“風景のもつ迫力”に、かなりな差をつけることを実感しました。

久しぶりに立ち寄ったカルデラ床に走る深いえぐれ。
湯気がモクモク立ち上り、相変わらずのカッコ良さです。

でも前回の台風でかなり崩れたみたいで、白い岩がゴロゴロ転がっていて先まで歩くのはあきらめました。
(今度時間のある時に歩ききってみます)

裏砂漠の第2展望台を訪ねるのも久しぶり。

灰色の雨雲と砂漠の荒涼とした風景が、晴れた時よりも逆に素敵な雰囲気でした。

この日は薄いガスがかかってなかなかクリアな写真が撮れなかったのですが、夕方もう一度山へ上がったら、三原山がクッキリ姿を見せてくれていました。

三原山がパフッ、パフッて吐き出したみたいな雲が浮かんでいて、その形が面白くって思わず写真に撮りました。

2日目

この日は朝、樹海を歩いた後、島の外周を中心に回りました。

昔の噴火で離れたところから飛んできて、やわらかい地面にめり込んだとされるトウシキ海岸の岩。
岩の写真を撮っていたら、突然背後に大きな波しぶきが上がってビックリしました。

正式な調査はまだですが、この岩は約1km離れた波浮港の位置から、水蒸気爆発で飛ばされたのではないかと言われています。
だとしたらそれから1200年あまり、この岩はどれほどの大波や強風を体験してきたのでしょうか?
私が岩だったらそのたびに「ワ~!また水蒸気爆発?!飛ばされる~!!」って思ったかも(^_^;)

昔の大きな噴火の地層がよく見える崖の前で…
モデルさんの座っている場所の下は、背景に写っているのと同じぐらい急な崖です。

「危ないんじゃないの~?」と心配する他の取材陣の言葉にも臆せず、余裕の笑顔。
全然平気なようです。

アウトドア系のモデルさんはたくましいですね~(^^)v

1986年の割れ目噴火で流れた溶岩流のうちの、いちばん短い溶岩流にも寄ることができました。

この溶岩流は短いけれど、今もあまり植物が生えず、黒々としています。
他の溶岩流に比べてここだけ黒いのは何故?

前から「時間ができたら調べに来よう!」と思って、そのままになっているのを思い出しました。
近いうちに溶岩の崩れ方とか、観察に来なければ…。

このあたりの溶岩は気泡だらけでとても軽いものが多く、ブクブク泡立って噴出したマグマの状態を想像できます。

大きい岩も泡だらけで結構持ち上げられるのではないの?
そんな疑問がふと頭をもたげ、岩を持ち上げてビックリ!

表面が黒い岩の下は、レンガのような赤い色をしていました!
「熱い溶岩が空気を含んだ状態でゆっくり冷えると酸化して赤くなり、急に冷えると黒くなる」というわかりにくい説明が、これを見るとすごく納得できます。

「やった~!説明用の写真が撮れた~!」
大喜びしていたらさらに…

岩の下に入り込んだハチジョウイタドリのタネ発見。

イタドリのたくましさも証明されました!(^^)!

3日目

火山博物館見学後、シャロン洋菓子店へ。
ジオパーク記念菓子噴火ラスクや溶岩かりんとうを取材している時に、店の人に紹介されたのがこちら。

地層のケーキ!
イチゴショートを除けば、店で一番の売れ筋だそうです。

下のほうに火砕流や水蒸気爆発で堆積した岩盤のような塊が入っているのがまた面白いです。
さらに…

お店に飾ってある絵が、実は地層大切断面のショートケーキであることを教えてもらいました!
スゴイ~!

かなり本物に近い風景がそのままケーキになっているところがスゴイです!
言われるまで全然気づきませんでした(^_^;)

この絵は、美術の先生をされていた方が描かれたそうです。
すでに島を出られているとか…名作ですね~。

各地のジオパークを取材してきた“ジオパークの現場を伝え手として見てきた皆さん”から、今回さまざまなことを教えてもらいました。
そして大島にはまだ活用できていないたくさんの素材や磨けば光る宝物がたくさんあることに気が付きました。

これから少し時間ができそうなので、磨く作業を少しずつでも進めたいと考えています。

作業がはかどったら(?)またこの日記で報告します(^^)v
島内の読者の方、機会があったらぜひ作業にご協力ください~。

(カナ)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒバリ

2011年11月05日 | 
今日は朝の散歩でヒバリを見つけました!
海沿いの道路に見慣れない鳥が降り立ったのでよーく見てみるとヒバリでした。




走るのが早いです。


コマツヨイグサと。

本土では珍しくもなんともないヒバリですが、伊豆大島ではとっても珍しいのです。
春と秋にほんのちょっと立ち寄るだけでいつもすぐにいなくなってしまいます。
それも飛んでいるときに「ビュル、ビュル」と特徴のある声で鳴いていて気付くことが多く、滅多に地上に降りている姿を見ることはありません。
私はヒバリをこんなに近くで見たのは生まれて初めてです。






道路を渡って砂利と草の混じったところに来ました。


ちょっと目を離すと見失ってしまいます。

どこにいるのかわかりますか~?(笑)








警戒しながらも地面をついばみ草の種を食べています。



後ろ姿はこんな。












  






とにかく食べて食べて食べまくります。
同じような写真ばかりですが(371枚撮りました!)ヒバリ撮影初めてなもんで大目に見てください。



とってもかわいい正面顔。


もいっちょ。







また食べて食べて。



ぶるぶる~。


ふんわり~。



悩殺!小首かしげポーズ!


最後は近くにハシブトガラスがやってきて地面に伏せているところです。


見つけてから30分以上見ていましたけどカラスにいじめられることなくひたすらに食べて食べて食べまくっていました。
ここで冬を越してくれてもいいんだけどなぁ~。


                            がんま
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

文化財ウイーク縄文遺跡展

2011年11月04日 | 歴史・文化
昨日、文化の日でしたので、たまには文化的なことを・・・と(恥)
町営の郷土資料館へ「大島の遺跡展」を見に行ってみました。

見出し写真は、資料館の前庭に飾られている「ハワイの魔除け像」です。

右下の説明板に、その由来が書かれています。
1962年2月に大島町とハワイ島ヒロ市が、
姉妹島の盟約を締結した際に贈られた記念品だそうです。
来年は50周年ですね。

資料館は、こんな具合に、
当時「世界三大流動性火山」などと言われていた
地学の歴史を知ることも出来る仕掛けになっているのです。

常設展示コーナーとは別の場所に、
特別展「大島の遺跡展」の会場があります。
先週末から今週末までの開催なので「ウイーク」だったのか。
・・・のぼり旗もありました。

元町の地曳浜(じびきはま)の南側にある崖に、
下高洞(しもたかぼら)遺跡があります。現地の写真パネルです↓
縄文時代早期の遺跡の発掘調査の様子が、
文献資料などと共に展示してあります。

下列左から2番目の写真パネルは「海亀」と注釈が付いていて、
縄文の人たちが食べたアオウミガメの甲羅とのこと。
遺跡からは、神奈川県の三浦半島に分布している
平坂式尖底土器なども出土しているそうです。
この中にカメの肉を入れて、焚き火の近くに立てて煮たのでしょうか?

こちら↓の陳列ケース上段は、
同じく遺跡から出土した神津島の黒曜石です。
ナイフや包丁、矢じりなどとして使われていた黒い石ですが、
ガラス質で今でも良く切れそうです! 金属よりスゴイかも!?

動物の骨などの出土品↓です。
大島の遺跡からイノシシの骨が出土していますが、
左上の小さな物はイノシシの歯牙を利用した歯斧(骨角器)だとか。

縄文の人たちは、丸木舟にイノシシの幼獣を乗せて
海を渡って来ていたのではないかと考えられているそうです。
飼育、または放牧していたようです。

ヘソ曲がりな私は、
ポークジャーキーみたいなものを航海の食料に積み込んで、
渡って来たってことは、ないのでしょうか?
などと想像してました(笑)

・・・しかし、

下高洞の縄文早期前半の遺跡からイノシシの遺骸が大量に出土し、
縄文人の移住は、沖の利島、新島・・・三宅島へと進み、そのつど
イノシシを連れて行ったらしく、縄文前期末には八丈島の倉輪遺跡
からイノシシの骨が出土し、イノシシと縄文人のつながりの深さを
知ることが出来ます。
    (小林達雄著『縄文人の世界』朝日選書557)

それから↓、
下高洞遺跡は、縄文時代中期(5500年前頃)、
縄文時代後期(4500年前頃)の遺物も発掘されています。

火山灰の堆積などもあるので、縄文前期からずっと続けてではなくて、
断続的にこの場所で生活した人たちがいたということのようですが、
当時の大島はどんな島だったのでしょう?



いい文化の日になったなあ・・・(汗)
と思いながら外へ出ると、
駐車場のサクラが咲いているのでした。
このところの暖かさのせいでしょうか。


特別企画展は6日まで。 まだ、やってますよーッ!!

(なるせ)
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

留学生とのジオツアー

2011年11月03日 | ツアー
今日は国士館大学の留学生のジオパークツアーに行ってきました。

まずは朝8時半からホテルの広間でプレゼン資料をもとに、火山と今日の見どころについて簡単に説明。

(できるだけ理屈っぽくならないように注意して資料を作りました・笑)

で…

…というメッセージでツアーに出発しました。

50数名の学生さんたちと一緒のバスで移動。

「自分も遊びに来たような気分~!」
ということで、ちょっとウキウキしながら山頂口バス停に向かいました。

しか~し!

歩きはじめたらジャストタイミングで霧がモクモク…(^_^;)
三原山の姿も何も見えませんでした。

「でも、きっと三原山は期待に応えて姿を見せてくれる。」そう信じて歩きはじめました。
真っ白な中を歩いていたら一瞬、本当に一瞬だけ、霧が晴れました。

その時、すかさず撮った写真です。
この後、また辺りは霧に包まれ真っ白に…。

でも、皆さんは元気でした!

霧などものともせず、ポーズをとって雰囲気を盛り上げてくれる学生さん。
スバラシイ~(^^)v

今日はガイドが3名出て3グループに分かれてのツアーでした。
各チーム、それぞれに溶岩流の上の雰囲気を楽しんでいたようです。

このあとは「何も見えない~。」と皆でつぶやきながら(笑)、山頂に到着しました。

あ!人の顔がある!…珍しく自力で面白い形の溶岩を発見したと思ったら…

「人の顔って言うより、ゴリラじゃないですか?」と、参加者からスルドイ指摘。
た、確かに(^_^;)

さてこの後は、霧が晴れる可能性にかけて展望所まで歩いたのですが…
何も見えませんでした(-_-;)

しかたがないので、火口の写真を持って記念撮影。

剣が峰の上も、この通り(^_^;)

でも負けずに霧と風を楽しんでくれています(^。^)

「三原山は今日は期待に応えてくれないのかなぁ…」
ほぼあきらめかけたころ、奇跡が起きました!

突然火口が姿を現したのです!
穴の中に吹き込んだ風が霧を噴き上げるので、まるで火口から噴気が上がっているかのようでした。

「噴火みたい~!」
なんだか夢のような風景でした。

三原山さんありがとう~!(毎日感謝している私・笑)

裏砂漠で休憩をとるころにはすっかり霧も晴れ、みんなで景色を楽しみながら休憩しました。


森を抜けたところでは、モミジのタネが赤く色づいていました。

広大な景色を見た後に、こういう可愛いものを見ると和みますね~(^。^)

さて、昼食の後は再度30分間の講義時間をとっていただきました。

大島の大地が噴火でできていることや、人の暮らしとの関わりを簡単に話をした後、留学生の皆さんの地元のジオパークを紹介しました。(写真は全て「世界ジオパーク」の本から使わせていただきました。)

皆さんからは「生まれ故郷です!」「ここの出身です!」との積極的な発言がありました(^。^)
一部私が地名を間違えている…なんていう失敗もありましたが(河南省の皆さんゴメンナサイ)なかなか楽しい時間でした。

もしまたこういう機会を持てたら、今度は留学生の皆さんから“生まれ故郷のジオパーク”の様子を聞いてみたいです。

さて、中国、韓国の世界ジオパークの写真を紹介した後は、伊豆大島ジオパークの活動を紹介しました。
観光、教育、防災…島の様々な分野に関わるジオパーク。

たとえば観光では、ガイド付きツアーや山頂ジオパーク展のこと、わかりやすいパンフレットを作る取り組みをしていることなどをお話ししました。

そして最後は大島のジオパークが目指している方向について。


将来日本と関わりの深い仕事につく可能性の高い留学生の方々に、今日のツアーはどのように感じられたのでしょうか?

“ジオパーク”の楽しさや、それに取り組む人々の思いを、今日のツアーで少しでも伝えることができたなら嬉しいのですが…。

(カナ)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コカマキリ

2011年11月02日 | 
カマキリの仲間は先日の成瀬のブログにも登場しましたね。
今回はコカマキリです。
名前の通り小さなカマキリで、簡単に手乗りにできます。





このコカマキリは今日道路を歩いているのを見つけました。
かわいそうに前脚が欠損しています。


カジイチゴの葉にそっと移しました。

とっても大きなお腹。
メスですね。


コカマキリの特徴である美しいカマの模様。
ハンデを乗り越えて次の世代を繋いで欲しいです。



コカマキリ、もうひとつ。




これは月曜日に見つけた個体です。
ちょっと珍しい緑色のコカマキリです。





ほらね、ちゃんとカマにコカマキリのしるしがあります。



なんだか目付きが悪く見えますね~。



このコカマキリもメスでした。



あまりしつこく写真を撮るものだから、なんだか睨まれているようです(汗)



でもこれはかわいく撮れました!



カマの先っちょに小さな手(でいいの?)が付いていて、それが萌えポイントです。



緑色のコカマキリは去年も同じ時期に同じ場所で見ています。
こりゃ来年も期待しちゃいますね!


                          がんま
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第一中学校ジオパーク体験学習

2011年11月01日 | 火山・ジオパーク
今日は午後から第一中学校の1年生33名のジオパーク体験学習のガイドに行ってきました。

最初の30分は気象庁の伊豆大島火山防災連絡事務所長の加治屋さんから、大島の火山の成り立ちや、現在の監視体制などについて説明がありました。


大島に設置されているGPSが26個もあって、1mmの精度で観測が行われていることや…


その結果、島が膨らんでいて地下にマグマがたまっている事がわかっていることなど…

今の大島をわかりやすく説明してくれました。

説明を聞いた生徒さんから出た質問は…「島が膨らむと、高さが変わるんですか?」
おお!良い質問ですね~。確かにそういう疑問、わきますよね!

加治屋さんからの解答は「膨らむと言ってもmm単位なので、標高にはほとんど影響が出ない程度です。」
でした。納得(^^)v

室内での説明の後は2班に分かれ、クイズをベースに大島の火山の物語の謎解きをして歩きました。

みんな真剣にクイズのやり方を聞いています。

「わからないことがあったら、なんでも聞いてね~。」なんて言って歩きはじめたら、いきなり予想外の質問が…
「これ、何ですか?」「え?これって…コレ?」

錆びた鉄柱…。
今までこれが何かを聞かれた事はありませんでした。いや~、子どもの質問ってスルドイです(^_^;)。

「た、たぶん門じゃないかなぁ。昔ここは有料道路だったから…。」
役場の人が一緒だったので、すかさず確認したら正解でした~。

有料と聞いた途端、笑いながら中に入って来ない子どもたち。遊び心いっぱいです(^^)v
「今日だけ特別サービスで無料だよ~。」なんて言いながら、楽しいジオパーク探検は進んでいきました。

7問のクイズでみんなが出した答えが、また楽しかったです。
たとえば1問目の、この問題の答えは…

「高さ!」「色!」「溶岩が流れているかどうか!」「場所!」「植物がはえてる!」「オーラ!」

なになに?オーラ?思わず「どっちの山のほうがオーラがあると思う?」って聞いちゃいました。(笑)
「確かに富士山はスゴイけど、三原山もスゴイんだよ~。」と、三原山びいきの私(^_^;)

クイズ3問目、縄模様の溶岩の前での「こんなもようができたのはどうしてかな?」という質問に対するみんなの答えは…

「石に意思があった!」「反対同士でぶつかった!(別の場所から流れてきた)」
フムフム、面白い~(^。^)

1986年の溶岩流の前での「25年前のようすを想像してみよう!」という質問に対しては…

「焼き芋ができる!」←「燃えちゃうよ」と仲間内で却下!(笑)
「ガス代が節約できる!」なるほど~実際に昭和新山では100度の地熱を利用して調理したものを食べさせてもらったし、将来的に地熱発電だって大島で研究開発が進むかもしれませんものね。人間社会の今後の課題の核になるものって、きっとこういうシンプルな子ども達の発想のようなものなのかもしれませんね~。

その他「眺めがいい!」なんて言う意見も出ていました。
逆に「恐ろしい!」「逃げる!」という発言は聞かれませんでした。

加治屋さんからの「溶岩流は人が歩く速度よりも遅いと言われている。」という説明を、みんなちゃんと聞いていたのですね(^^)v

最後に、溶岩の面白い形を見つける質問。
「シーサーがいる!」

なるほど…三原山の動物が1匹増えましたね(^^)v

秋のキラキラススキの中を子どもたちと歩いて、いっぱい素敵な発想をプレゼントしてもらいました。
子ども達の中からは「ジオパーク楽しい!」という発言も聞かれて、なんだかとても心が満たされた良い時間でした。

みんな、楽しい時間をありがとう~(^O^)

(カナ)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする