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新村出氏の随筆集を読んで思う

2011-01-23 15:03:55 | Weblog
同じエッセイにスキヤキの語源にまつわる一文が載っている。教授同士の会話「スキヤキも始めは鋤を鍋の代わりにして、じいじい焼い」たのが語源がということから話が始まり、大槻博士の「言海」を引用し「スキヤキとはスキミ(薄切肉)に醤油をつけて焼く」とあることから語源の探索が始まる。「辞林」、「大日本国語辞典」、「言泉」を調べ江戸時代の文典「俚言集覧」「嬉遊笑覧」をあさり寛永年間の「料理物語」や「古事類苑」収蔵の「料理談合集」に「鋤やき、雁鴨しかのつくり、たまりにつけおき、古く遣ひたるからすきを火の上に置き、柚の輪を跡先におきて鋤の上、右の鳥類をやく也」という文献にいたる。
戯言から始まった語源の話は多数の文献を当たりついに納得のいく結論に至る話が学者らしからぬ逸話風に書かれているが、ここには学者の研究態度が伺える。
学者とは根気のいる仕事をされているとつくづく感心をさせられる、丹念に文献をあたり1つ1つ根拠を積み重ねていく作業をされている。また、そのような作業をせねば学術の成果とはなりえない厳しい世界なのだと思われ、学者の研究態度に厳粛な思いを抱く。
介護に関しても同様な作業をしている学者がいるのだろうが無学の故、既知に至っていないのは残念である。ともかくも介護の研究とくに居宅介護支援に関する研究は自実践的事例の紹介か調査結果に基づく論考がほとんどと記憶している。今はそうした研究の積み重ねの段階かもしれないが、そろそろ実践的事例を集積し結果にいたる支援の原因と要因分析及び概念的論考に行くつくことではないかと期待をしている。
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