浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

『信濃毎日新聞』社説/闘いつつ、次の課題は?

2013-12-08 20:17:59 | 政治
秘密保護法 安倍政治 軍事優先には「ノー」を 12月08日(日)


 特定秘密保護法の成立は、安倍晋三政権による実質的な憲法改定作業が始まったことを意味する。

 自民党が昨年春に発表した改憲草案を読めば、どんな方向を目指しているか、見えてくる。

 ひと言で言えば、国家と国民の関係の逆転だ。国を上に、国民を下にしようとしているのだ。

 国民の「知る権利」は、憲法21条の「表現の自由」の中で保障されている。一方、自民の草案はこれに制限を加えた。

   <実質改憲を許すな>

 表現の自由を保障するとした上で「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動」などは認めないとの項目が入る。

 国民の権利より国家が優先するといっているようなものだ。秘密指定を勝手にでき、政府に都合の悪い情報を隠せる秘密法と重なりはしないか。秘密法は改憲の先取りと考えていい。

 秘密法をめぐっては市民の反対が日増しに高まったのに、採決強行を重ねた。安倍首相の衣の下のよろいがはっきり見えた。憲法の根幹を揺るがす荒っぽい政治を傍観しているわけにはいかない。次なる一手に目を光らせ、異議申し立てをしっかり行いたい。

 実質的な改憲は序章に入ったにすぎない。次は歴代政府が憲法解釈で禁じてきた集団的自衛権の行使容認である。

 米国など緊密な関係にある国が攻撃された場合、日本に対する攻撃とみなして反撃する権利のことだ。これを認めると、「専守防衛」の自衛隊は縛りを解かれ、海外でも戦える普通の軍隊になる。他国が始めた戦争に巻き込まれる危険性が高まる。

   <安保基本法の危うさ>

 安倍政権は来年早々の通常国会以降、集団的自衛権の行使に法的根拠を与えるため、国家安全保障基本法案や集団的自衛事態法案を国会に提出することを考えている。これらが施行されれば、戦争放棄をうたった憲法9条が空文化するのは間違いない。

 自民党が昨年発表した安保基本法の概要には驚かされる。党のホームページでも読める。今すぐにも目を通してほしい。

 「国は、教育、科学技術、建設、運輸、通信その他内政の各分野において、安全保障上必要な配慮を払わなければならない」「国は、我が国の平和と安全を確保する上で必要な秘密が適切に保護されるよう、法律上・制度上必要な措置を講ずる」(第3条)

 「国民は、国の安全保障施策に協力し、我が国の安全保障の確保に寄与し…」(第4条)

 「配慮」などとソフトな言い回しを使っているが、この通りの法律ができれば国は教育や生活、経済などあらゆる面で統制を強める可能性がある。国が国民を戦争に駆り立てていった戦前の状況をほうふつさせる内容だ。

 秘密法など有事絡みのさまざまな法律が組み合わさっていくことで、国民の暮らしよりも軍事を優先する国へと変わる懸念が拭えない。国際社会から認められてきた「平和国家」は名実ともに幕を閉じるかもしれない。

 安倍首相は憲法そのものを変えることを目指していた。高い支持率を追い風に突き進もうと考えていたに違いない。けれど、国内外からの改憲への反発は思いのほか強かった。そこで憲法に手を付けるのは後回しにして、改憲を実現する方法を考えたのではないか。憲法より下位の法律で外堀を埋める作戦である。

 近代国家の多くの憲法は政府などの権力を縛る「立憲主義」に立脚する。日本国憲法もそうだ。自民草案は逆向きで国民の義務や責務を強調する。権力が守るべきは憲法―との意識が薄い。

 このまま有事関係の法律が次々に整備されれば、憲法を改正しなくても自民草案の狙いが実現していくだろう。

 麻生太郎副総理がこの夏に語った言葉を思い出す。

 「(ドイツの)ワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」

 戦前のドイツで権力を掌握したナチスに言及する中で語ったものだ。厳しい批判を浴びて麻生氏は発言を撤回したけれど、安倍政権のやり方はこの言葉に倣っているように思えてならない。

   <憲法あっての平和だ>

 国民主権の憲法を手放してもいいのか、軍事優先の国にしていいのか―。厳しい問いが突き付けられている。政治に無関心ではいられない状況だ。

 今日の日本の平和は先の大戦の多大な犠牲と加害の反省の上にある。戦後の日本人が戦争で血を流さず、他国の人の命を奪わずにすんでいるのは憲法が歯止めをかけているからだ。憲法によらず国の方向を変えるのは許されない。一人一人が「安倍政治」の本質を見極める時期に来ている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

読むこと・学ぶこと

2013-12-08 20:04:15 | 日記
 特定秘密保護法、ボクはその中身を知れば知るほど、その危険性を認識し、6日、国会周辺で大きな声をあげた。知らなければ、この法がいかなるものであるのかを知ることもできないし、それがどういう問題を持っているか、価値判断すらできない。

 この法については、テレビではTBS、テレビ朝日、新聞では、『朝日』、『毎日』、『中日(東京)』が反対の姿勢を明示し、そして最後になって『日経』がその危険性を指摘するようになった。

 最近『東京新聞』を購読する人が増えているが、同紙の「特報」欄は、この法律の血祭りにあげられるのではないかと思えるほどの奮闘ぶりである。だから、7日に、こういう主張を掲げた。ジャーナリストとしての宣言ともいうべきものだ。期待したいと思う。

◆権力監視 ひるまず 論説主幹・山田哲夫

 特定秘密保護法は重大機密の漏えいを防ぐという法の目的を大きく逸脱して、表現の自由や国民の知る権利を脅かすどころか国の在り方を変えかねない。国民主権、民主主義と平和主義-国際的な信任を得た戦後のこの国のかたちを変えてはいけないと思う。

 北朝鮮の核開発や中国の軍備拡大など厳しさを増す安全保障環境のなかで、同盟国との重要情報交換、共有のために必要だとされる秘密保護法制。安倍政権になって一気に進められているのが日米の軍事協力だ。

 日本の安全保障の要はもちろん日米同盟だが、この同盟関係は二〇〇五年十月の日米安保協議委員会(2プラス2)で、極東の安全確保から世界の課題へ対処する同盟へと質的な転換がはかられている。米軍と自衛隊の一体化もうたわれた。

 四日発足した国家安全保障会議(日本版NSC)や特定秘密保護法は、この時の世界の課題に対処する日米同盟の具現化といえ、さらに集団的自衛権行使容認や憲法改正が目指されている。

 安全保障環境の厳しさや日米同盟の重要さは理解するし、防衛も重要課題だろう。しかし、そのためにこの国が「戦争ができない国からできる国へ」「戦争をしない国から戦争をする国へ」と向かっているなら、その進路は誤りだし、国民への裏切りだ。

 憲法九条の戦争放棄は理想や願望とは違う、人間の愚かさをみつめての合理的な自己拘束だ。安倍首相の唱える積極的平和主義がそのことばとは裏腹の米軍と自衛隊の軍事行動の一体化を指すなら論外である。日本は専守防衛の非軍事路線に徹し、世界最強であるがゆえに誤ることもある米軍を正すべきだ。

 軍事情報共有のために伴う危うさに加え、特定秘密保護法は国民の知る権利を奪う。秘密に指定される範囲が広く、何が秘密なのか、その秘密の指定が適正かどうかもわからない。いったん秘密に指定されたら半永久的に秘密にされてしまうこともあるのだから国民は真実に触れようもない。国民不在の法といえるだろう。

 もとより情報は国民のものだ。十分な情報を提供された国民の良識によって健全な民主主義が営まれるだろうからだ。

 罰則強化によって公務員が萎縮し、口を閉ざす社会になるかもしれない。その時こそ記者は粘り強く公務員を説得して公益のための情報を入手しなければならない。それこそが最高裁判決も認める記者の職責だからだ。果敢なるジャーナリズム精神が発揮されなければならない。その真価が問われる時がくる。

 戦前の歴史は、新聞が満州事変でそれまでの権力監視を放棄、翼賛報道に転じてから敗戦までわずか十四年足らずだったことを教える。言論・報道が滅べば、国が滅ぶ。権力の監視を肝に銘じたい


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

知らなかった 日本テレビと NHK

2013-12-08 13:21:57 | 政治
 ボクは見ていなかったので、この文を読んで、なるほどと納得してしまった。「安倍さmのNHK」は、その本質をついている。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/mizushimahiroaki/20131208-00030456/
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

騒ぎ続けること

2013-12-08 13:11:53 | 政治
 これは『毎日新聞』記事。

 ボクたちは、嵐を去らせてはならない。この法律の廃止を目指して騒ぎ続けなければならない。

安倍首相:座禅「目が覚めたら静か。嵐が過ぎ去った感じ」
毎日新聞 2013年12月07日 23時33分

 特定秘密保護法成立から一夜明けた7日、安倍晋三首相は東京・谷中の全生庵で約1時間にわたって座禅を組んだり、東京・渋谷の美容室で散髪をしたりして過ごした。

 座禅をともにした自民党の山本有二元金融担当相によると、前夜、首相公邸に宿泊した首相は「朝、目が覚めたら、国会のあたりが静かだったので、何か嵐が過ぎ去った感じがした。1日たつとこんなに違うのか」と話したという。

 秘密保護法成立にあたり、首相は記者会見をしておらず、7日に記者団が東京都内で感想を問いかけた際にも無言を通した。【水脇友輔】


.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

何を参照するのか

2013-12-08 09:20:38 | 日記
 安倍政権は、何を参照しているのかを、彼が行ってきた、あるいは彼が言ってきたことをもとに調べてみると、一つは彼の祖父・岸信介、そして参照する国家体制とは1930年代からの準戦時体制ないしは戦時体制である。
 もちろん、そのままではなく、対米属国国家としての「変容」を受けてはいるが・・・

 ということは、安倍政権は明確に海外での戦争に参加する、自衛隊員をはじめとした日本人の生命を危険にさらすということを決意しているということを示している。
 
 だからボクたちは、もう一度準戦時体制、戦時体制の歴史を振り返らなければならないだろう。

そしておそらく、この特定秘密保護法のテロリズムの定義をみれば、政治的なすべての運動が、国家権力にとって認めたくないあらゆる行動が、公安警察などにより内偵され、抑圧されていくことになるだろう。

 同法によれば、テロリズムとは、以下の通りである(12条)。

政治上その他の主義主張に基づき、
 国家若しくは他人にこれを強要し、
 又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、
 又は重要な施設その他のものを破壊するための活動
 

あるいは「特定有害活動」も、限定性が弱い記述になっている。

 国民の人権に関わる法の制定に弁護士である森まさこ議員が「活躍」し、また憲法学者である長谷部恭男東大教授が賛成論を唱える時代になっている。

 悪法の制定に手を貸す法律関係者。法は国民の手からどんどん離れていくようだ。 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする