この本は読む価値あり。
想田さんは、現在が「熱狂なきファシズム」へと向かっていると警告する。ほんとうに真面目に、今の日本社会の現状を憂い、この現状を分析しようとしている。
そのなかで、現在の日本の民主主義が「消費者民主主義」であるとし、人々は「消費者」、つまり政治行政からサービスを受けるだけの受け身の存在であると認識しているのではないか、そうではなく民主主義制度下の国民は、主権者として、「みんなのことは、みんなで議論し主張や利害をすりあわせ、みんなで決めて責任を持とう」(58頁)ということでなければならないと主張する。その通りである。
だが、こういう考え方をすると、それを批判したり揶揄したりする人たちが多数出現する。
想田さんのブログに、想田さんがあのホリエモンこと堀江貴文とツイッターで議論したことがあったそうだ。東京でのオリンピックの開催についての議論だ。福島原発問題が全く解決していないのに、オリンピックを開催することに想田さんは異議を唱えたのだろう。
まずそのブログを紹介する。
http://documentary-campaign.blogspot.jp/2013/09/blog-post.html
想田さんと堀江との応酬をまとめてくれた人がいたようで、そのまとめのなかの赤字にしたところ、これこそまさに多数派の感情なのだろうし、多数派はその感情に乗っていろいろ発言しているのだ。そこには「知的営み」はない。人々は、どういう状況であっても、おそらく幸せなのだ。彼らには、民主主義なんか、どうでもいいのかもしれない。
堀江は、想田監督の異議を「ウザい」「ヤバい」「なんか怖いっす」と原始的な生理的嫌悪感を述べる言葉でつぶやき、それに対して、多数のフォローワーから、「せっかく涼しくて気持ち良いと思たら、堀江さんが気持ち悪い人と戦っていた」との、同じく生理的嫌悪感に同意するようなコメントが入る。
フォローワーからみると、「堀江軍994120 対 想田軍29650 」であり、堀江が多数派である。使用済み核燃料の問題はあいまいにしてもかまわない、なんでそんな先のことを考えて暗くなっているの、マゾ、キモい、オリンピックも決まったし楽しもうよ、というのが、多数派である。
「これまで安全だし、地震が起きてもたいしたことなかったから、なんで、電源喪失の事なんか考えないといけないの?キモい、左翼」という論理とつながりる。TPPだって、「なんでそんなにクヨクヨするの?牛丼安くなるじゃん。」ぐらいだろう。
クリティカルな欠点を覆い隠したうえでなりたっている、多数派の多幸的な雰囲気、空気、これは、知的ではなく、感情的な論理である。比較的多数の、空気にのって楽しんでいる多数派は、それに水をさされると、感情的嫌悪感で反応してくる。「キモい、怖い、マゾ」であり、排除である。
そしてもう一つ。これも複写させていただく。
アーサー・ビナードさんが、今年8月にこういうことを話していたそうだ。
「実は、東京に、オリンピックが来るんです!!日本政府と僕の母国が、絶対に東京でやらせたいんです。オリンピックが来ることには、大きな意味がある。2020年まで待つのではなく、2013年のこの時期に、「東京に決まりました!」という発表には意味がある。どういう意味かというと、安全宣言!、安全宣言!!このタイミングで、実は、「安全宣言」が必要なんです。今、核のからくりに目覚めている人が増えているんです。多くの人が行動し始めている。日本政府と僕の祖国の核利権が、そこで安全宣言を出して、もう一度、みんなを思考停止状態にして、戦後ず~っとやってきたアンポンタン国民作りを、もう一回再稼働させて、日本人を被曝させながら、みんなをジリジリ殺しながらも、思考停止状態に戻したい。
そこで、一番、日本人がアンポンタンになるのは何かというと、東京オリンピック!!」
想田さんは、現在が「熱狂なきファシズム」へと向かっていると警告する。ほんとうに真面目に、今の日本社会の現状を憂い、この現状を分析しようとしている。
そのなかで、現在の日本の民主主義が「消費者民主主義」であるとし、人々は「消費者」、つまり政治行政からサービスを受けるだけの受け身の存在であると認識しているのではないか、そうではなく民主主義制度下の国民は、主権者として、「みんなのことは、みんなで議論し主張や利害をすりあわせ、みんなで決めて責任を持とう」(58頁)ということでなければならないと主張する。その通りである。
だが、こういう考え方をすると、それを批判したり揶揄したりする人たちが多数出現する。
想田さんのブログに、想田さんがあのホリエモンこと堀江貴文とツイッターで議論したことがあったそうだ。東京でのオリンピックの開催についての議論だ。福島原発問題が全く解決していないのに、オリンピックを開催することに想田さんは異議を唱えたのだろう。
まずそのブログを紹介する。
http://documentary-campaign.blogspot.jp/2013/09/blog-post.html
想田さんと堀江との応酬をまとめてくれた人がいたようで、そのまとめのなかの赤字にしたところ、これこそまさに多数派の感情なのだろうし、多数派はその感情に乗っていろいろ発言しているのだ。そこには「知的営み」はない。人々は、どういう状況であっても、おそらく幸せなのだ。彼らには、民主主義なんか、どうでもいいのかもしれない。
堀江は、想田監督の異議を「ウザい」「ヤバい」「なんか怖いっす」と原始的な生理的嫌悪感を述べる言葉でつぶやき、それに対して、多数のフォローワーから、「せっかく涼しくて気持ち良いと思たら、堀江さんが気持ち悪い人と戦っていた」との、同じく生理的嫌悪感に同意するようなコメントが入る。
フォローワーからみると、「堀江軍994120 対 想田軍29650 」であり、堀江が多数派である。使用済み核燃料の問題はあいまいにしてもかまわない、なんでそんな先のことを考えて暗くなっているの、マゾ、キモい、オリンピックも決まったし楽しもうよ、というのが、多数派である。
「これまで安全だし、地震が起きてもたいしたことなかったから、なんで、電源喪失の事なんか考えないといけないの?キモい、左翼」という論理とつながりる。TPPだって、「なんでそんなにクヨクヨするの?牛丼安くなるじゃん。」ぐらいだろう。
クリティカルな欠点を覆い隠したうえでなりたっている、多数派の多幸的な雰囲気、空気、これは、知的ではなく、感情的な論理である。比較的多数の、空気にのって楽しんでいる多数派は、それに水をさされると、感情的嫌悪感で反応してくる。「キモい、怖い、マゾ」であり、排除である。
そしてもう一つ。これも複写させていただく。
アーサー・ビナードさんが、今年8月にこういうことを話していたそうだ。
「実は、東京に、オリンピックが来るんです!!日本政府と僕の母国が、絶対に東京でやらせたいんです。オリンピックが来ることには、大きな意味がある。2020年まで待つのではなく、2013年のこの時期に、「東京に決まりました!」という発表には意味がある。どういう意味かというと、安全宣言!、安全宣言!!このタイミングで、実は、「安全宣言」が必要なんです。今、核のからくりに目覚めている人が増えているんです。多くの人が行動し始めている。日本政府と僕の祖国の核利権が、そこで安全宣言を出して、もう一度、みんなを思考停止状態にして、戦後ず~っとやってきたアンポンタン国民作りを、もう一回再稼働させて、日本人を被曝させながら、みんなをジリジリ殺しながらも、思考停止状態に戻したい。
そこで、一番、日本人がアンポンタンになるのは何かというと、東京オリンピック!!」