浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

「何もせず、何もいわず、不正に立ち向かわず・・・」

2013-12-29 20:43:09 | 日記
年賀状を書いている。今年の図柄は、漆黒の闇に、自らを輝かせた馬が駈け上がるというものだ。そこに「平和な未来へ 駈ける・・」という赤字を入れた。

 自らの姿を鮮明にして、この「戦間期」といわれるようになった時代を、「戦後」であり続けさせるために頑張るという意味をこめた。

 年賀状に自らの政治的な意志を書く人はあまりいない。ボクの回りにも、現在の世相に危機感をもっている人はたくさんいるが、彼らからの年賀状も、多くは当たり障りのないものだ。

 だが、今は自らを鮮明にして、平和の危機をあらゆる機会で訴えるべきではないか、と思う。実はボクも、今まではいつも2種類作成して、当たり障りのない年賀状を投函していた。しかし今年は1種類だ。

 さて、今日の表題は、ネルソン・マンデラのことばである。ボクが知っていたわけではない。柴田鉄治さんの文章を読んでいたら記されていたものだ。

 その柴田さんの文章を読んで欲しい。

http://www.magazine9.jp/article/shibata/10011/
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今日の『中日新聞』を読んで

2013-12-29 09:19:41 | 日記
 1)学校で何を教えるかという学習指導要領の記事があった。学習指導要領は何度も変えられてきたが、ボクの感想では変えるたびに悪くなってきたということだ。今日の見出しは「日本史の必修化検討」というもので、これは高校のこと。今、高校地歴科では世界史だけが必修となっている。これは、この当時教育課程を検討する会議の専門委員に東大の西洋史の教授が入っていたことによる。高校で世界史を必修、とはなったが、それ以前の小中では世界地理も学んでこない。生徒たちは、学ぶべき世界各地域がどこにあるのかわからないまま、歴史を学ぶ。小中高という学校教育で、子どもが何を学んでいくのかについて、有機的に総合的に、構造的にきちんと検討されないままに学校現場に押しつけられていく。
 ボクは、自分自身が受けてきた教育がもっともよいと思っている。高校に於いて、ボクらの世代は、社会科でいえば地理、日本史、世界史、政治経済、倫理社会、理科でいえば生物、物理、化学、地学のすべてを学んだ。だから、森羅万象についてすべて一定の知識を持っているので、ほんとうにありがたいと思っている。教養としてもっていなければならない知識をきちんと学ぶことが大切だと思う。選択科目を導入して、一部のことしか学ばせないというのは、国民に教養を身につけさせないということでもある。

 2)安倍首相の妻のインタビュー記事が掲載されていた。読んでみて、まあふつうの感覚の人だと思った。脱原発とか、TPPに不安を持っているとか。特異な価値観をもっている夫君とは、おそらく話は合わないだろうと思う。夫君には、みずからと同じ考えを持っている人の声しか届かないようだ。そうだろう、内閣はお友だちばかり、NHKに送り込む経営委員もお友だちばかり。内閣法制局長官もお友だち。安倍を中心とした少数独裁制は、最盛期を迎えている。

 3)浜矩子氏の「視座」は辛辣な批評である。「意図なければ罪も無しか」は秀逸。靖国神社参拝について、安倍首相は「もとより、中国あるいは韓国の人々を傷つける考えは毛頭ない」と語ったが、それについての批評。「毛頭ない」を首相官邸ホームページはその英訳として、 It is not my intention at all と記している。intentionは「意図」であるが、浜氏は「意図してさえいなければ、どんな結果を招いてもいいというのか」と。続けて「許されるというのか。こちらに傷つける意図がなければ、相手は決して傷つかないとでも思うのか。あるいは、こっちが意図していないなら、傷つく方が悪いというのか。勝手に傷つくなら致し方ない。知ったことか。そういうことなのか。」と記す。まさに浜氏がいうように「幼児的感覚」である。これでは過失致死もなくなってしまう。結果の責任を負うのが大人の思考である。靖国神社参拝は、周辺の国々のみならず、安倍首相がもっとも大事とするご主人様・アメリカをも立腹させることがわかっているのにもかかわらず、意図がなかったから知らないよ。「怒る方が悪いじゃん」なんてうそぶくのだ。

 4)新美南吉の童話についての「ニュースを問う」。童話『ごんきつね』で有名な児童文学作家である。ボクの書庫には、新見の本がある。学生時代、児童文学が好きな友人(女性)から、いろいろ教えられて読んだからだ。独特の雰囲気を持った世界が描かれていた。その作家の「ひろったラッパ」についての紹介。厭戦的な作品、これは知らなかった。
 書庫から引っ張り出して(といってもさがすのが大変)、新見の作品を読んでみようかと思う。

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