都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「畠山直哉 『Slow Glass』」 高橋コレクション
高橋コレクション(新宿区西五軒町3-7 ミナト第3ビル3階)
「畠山直哉 『Slow Glass』」
10/13-11/24
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/68/3da92e7676c17a79ba9177fcc257d4ef.jpg)
水玉に濡れるフロントガラス越しに捉えられていたのは、雨に泣く街角の光景でした。写真家、畠山直哉の個展です。
タイトルにもある「Slow Glass」とは、とあるSF小説に出てくる「光の速度を遅らせるガラス」という素材にインスピレーションを得ています。上に挙げた作品でも、鮮やかな光がまるで帯のように空間を舞い、通常なら一瞬間で消えてしまうその痕跡を確かに残していました。ちょうど夜の都会を車で猛スピードで駆け抜け、その瞬くネオンだけが目に焼き付いたとでも言えるような世界かもしれません。鮮やかに色付く光の稲妻が空を引き裂いています。
ビルや邸宅などを写した作品も印象に残りました。遠目からでは水玉に覆われてぼんやりとしか浮かび上がりませんが、個々の水玉に近づくと、その隠されたリアルの光景が比較的鮮明に見えてきます。もちろんその光景は上下に反転されたものです。レンズとガラスを通して屈折した外界が、光の色だけにも還元されて美しく表現されていました。
どしゃぶりの雨の中で車に乗っていると、たとえそれが銀座のど真ん中を走っていようとも奇妙な孤独感に襲われることがあります。畠山の作品を見てそんなことも思い出しました。
今月24日までの開催です。(11/9)
「畠山直哉 『Slow Glass』」
10/13-11/24
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/68/3da92e7676c17a79ba9177fcc257d4ef.jpg)
水玉に濡れるフロントガラス越しに捉えられていたのは、雨に泣く街角の光景でした。写真家、畠山直哉の個展です。
タイトルにもある「Slow Glass」とは、とあるSF小説に出てくる「光の速度を遅らせるガラス」という素材にインスピレーションを得ています。上に挙げた作品でも、鮮やかな光がまるで帯のように空間を舞い、通常なら一瞬間で消えてしまうその痕跡を確かに残していました。ちょうど夜の都会を車で猛スピードで駆け抜け、その瞬くネオンだけが目に焼き付いたとでも言えるような世界かもしれません。鮮やかに色付く光の稲妻が空を引き裂いています。
ビルや邸宅などを写した作品も印象に残りました。遠目からでは水玉に覆われてぼんやりとしか浮かび上がりませんが、個々の水玉に近づくと、その隠されたリアルの光景が比較的鮮明に見えてきます。もちろんその光景は上下に反転されたものです。レンズとガラスを通して屈折した外界が、光の色だけにも還元されて美しく表現されていました。
どしゃぶりの雨の中で車に乗っていると、たとえそれが銀座のど真ん中を走っていようとも奇妙な孤独感に襲われることがあります。畠山の作品を見てそんなことも思い出しました。
今月24日までの開催です。(11/9)
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