「塩田千春展」 ケンジタキギャラリー東京

ケンジタキギャラリー東京新宿区西新宿3-18-2-102
「塩田千春展」
10/17-11/24



閉じ込められた靴が糸に絡み合ってもがき苦しんでいます。主に「糸」を用いたインスタレーションを手がける、塩田千春の新作個展です。直方体の箱型オブジェに見応えがありました。



縦30センチほどの直方体の枠の中に張り巡らされているのは、それぞれ赤と黒に染まった無数の細い糸です。それらがまるで蜘蛛の巣のように広がり、まさに獲物をしとめたかのようにして靴を捉えています。まずはこの靴をどうやって宙に浮かせたのかということが気になりますが、血のように赤く染まる靴と糸とが執拗なほどに絡み合う様はどこか不気味です。また、靴の他にハサミなども入れられていましたが、その剥き出しとなった刃にまとわりつく糸の感触には生々しささえ覚えました。

既に会期を終えていますが、神奈川県民ホールでは大掛かりなインスタレーションの展示もあったそうです。何かを呪縛して広がる糸が、もっと大きな空間を満たす光景も拝見したいと思います。

今月24日までの開催です。(11/17)

*下の作品画像は画廊HPより転載。
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