◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

変なアクセントでひょいと聞き間違えることがある。

2007-04-16 11:27:09 | ディクテーションについて
                 はむさらだ
 昨日の記事の続きです。「質量ともに大変なもので」と聞こえ、「質量」でなぜ「ともに」なのかと疑問に思い、あぁ、そうか、「質・量、ともに大変なもので」か(´д`)。「全編は」って? 「前編」じゃないのか? 資料を見て、やはり「前編」だ(´д`)。「ごみの原料」って何だろ、原料なんて言い方は初めて聞いたなぁ、あれ? 「ごみの減量」か(´д`)。「千体」? この写真は船だよ、ああ~、「船体」か(´д`)。「掛け軸」? いきなり掛け軸って何だろ、えっとぉ、あ、「横軸」が出てきた、ということは、さっきのは「縦軸」かぁぁぁ(´д`)。
 このように、変なアクセントに悪戦苦闘(ここ、クスッと笑うところだから)、いちいち手が止まってはかどらないったらありゃしない(`д´)! 「選挙戦も華僑に入り」のようなものは「佳境だろっ!」とすぐ突っ込めますが、「各施設」のように、すぐに「核施設」だとは分からないものもあります。例えば、経済の話でグラフを見ていていきなり「掛け軸」が出てきたら変だなぁと思いますが、「各施設を点検し」が実は「核施設を点検し」だったなんて、ぶつ切りで少しずつ入力しているときはそんなに変だとは思いません。核の話がそこまでなら、気づかずにそのまま通り過ぎることもありえます。
 最近の小さな録音機は軽くて便利だけれども音は非常に悪いので、作業者が聞き間違えることがないとはかぎらない、いや、音が悪くてアクセントもおかしいのだから、けっこうあるかも・・・。そのうえ、意味のない副詞、意味をねじ曲げてしまう副詞、間違った助詞、たった20~30文字程度の長さでも前後の言葉がつながらない、内容と言葉がちぐはぐで合わない、その他いろいろ、ですから、本当に聞き取るのが大変なのです。少しぐらい音が悪くてもきれいな日本語なら補完できるのですが、支離滅裂の日本語は補完しきれません。
 ほとんどの人は聞き手に甘えて変な日本語で話していますから、それを文章化することが前提なら、せめて録音はきっちりやらないといけません。なにしろ、この世の中同様、ディクテーションの作業者だって経験豊かで誠実な人ばかりではありませんからね。中には、こんなに誠意も日本語センスもなくてなぜこの仕事をしているのだろうかと思うような人もいるのですから。あ、今、「えーっ、そんなぁ」って言いました? でも、しょうがないですよ。それが現実です。
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