◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

ちゃんとしゃべれ! 気づかないと直せない。

2007-04-01 10:20:18 | 電子書籍(でじたる書房)
 私は‘ 変な日本語アレルギー ’です。ディクテーションで毎日変な日本語を聞かされて許容量を超えてしまい、ついにアレルギーを発症したというわけです。どんどん重症化するので、書きためたアレルゲンのメモを、昨年末、電子書籍にしました。タイトルは「ちゃんとしゃべれ! あなたの日本語 ここが変だから直してください」です。「でじたる書房」の「教養」「一般教養・雑学」というカテゴリーにありますが、内容は、興味のあるなしにかかわらず‘ 日本人に必須 ’です。
 「でじたる書房」は http://www.digbook.jp 「はるなゆき」で著者名検索すると、青いメガネをかけたハムスターが「ちゃんとしゃべれ!」と言っている表紙と紹介文が出てきます。
 私の言う変な日本語とは、「あいうえお」でなければいけないところを「か・にう/せ-ほ」と表現すること、その立場のしかるべきレベルに達していないことで、それでも本人はこれを「あいうえお」と言っているよ、これでいいんだよとかたくなに思い込んでいるのですから、ここが問題なのです。「aiueo」でも「AIUEO」でも「アイウエオ」でもいいのです。個性、味わい、方言、しゃれ、便利、親しみ、柔らかい、楽しい、分かりやすい、美しい、そういうものはそれでいいのです。
 よく聞こえない、誤りが多くて読みにくい、正誤をほとんど気にしていない、何を言っているのか、何を書いてあるのか理解できない、いちばん肝心なことが伝わってこない、はっきりしない、あいまいで混乱する、不快である、誤解を生む、オリジナルの意図を曲げてしまう、その原因が日本語そのものにあるとき、それを「変な日本語」と言っています。日本人ならみんな気をつけなければいけないのですが、特に、人前で話すことが職業である人、例えば、アナウンサー、キャスター、セミナーの講師、講演者、教員、そして、企業や公的機関のサイトおよび印刷物の担当者、こういったところの人たちが日本語に注意を払わないのは非常に困ったことです。
 日本語をテーマにしたテレビ番組を見て「へぇーなるほどー」なんて言ってる場合じゃないですよ、現状はもっとレベルが低いのですから、もっとひどいことになっているのですから。皆さん、変な日本語に慣れて鈍感になっていませんか。話し方のおかしい人は、自分は間違っていないという妙な自信を持っているようで、だからいつまでも直らないのですね。まず、どこがどう間違っているか、これをきちんと認識しなければ直せません。何も考えないで放置すれば、いつか、思わぬところで誤解を生じたり、意図が十分伝わらなかったり、困ったことになりかねません。
 自分の話している言葉が正しいか正しくないかを気にしている人は、はっきり間違いだと分かれば自分で修正することができますが、残念ながら、何も考えないで毎日間違いばかりを聞かされていると、いつの間にか間違いのほうに引っ張られていってしまいます。もちろん、何でも時代に合わせてある程度変化していくもので、言葉も例外ではありませんが、「変化」と「乱れ」は違います。時間があれば、そのつど自分で調べて正しい日本語を確かめればいいのですが、これはなかなかできないことです。私は仕事の中でそういう作業を即座にすることができたから言葉を整理できたというわけで、全部実例ですから、ぜひ参考にしてください。
 録音された話を耳から聞くだけでそれを文書にするという仕事ゆえに、変な話し方がストレートに作業効率に影響し、大きなストレスとなり、アレルギー症状が出たのですから、アレルゲンが減ることを願うのは当然です。化学物質過敏症の人のアレルゲンである化学物質のように、周り中すっかりアレルゲンに囲まれているという状態に等しいのですから、これは苦しいですよぉ~。
コメント (2)
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