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“男のためのガーデニング”改め

長浜別院・大通寺「夏中法要・山門上層特別拝観」~夏中さんは露店なし~

2022-07-02 15:33:03 | 御朱印蒐集・仏像・磐座・巨樹・古墳・滝・登山
 湖北地方の子供たちの夏は、7月上旬の大通寺「夏中さん」に始まり、8月下旬の「木之本地蔵大縁日」で名残り惜しい夏休みを終えるというのが定番でした。
夏中さんと木之本の縁日は、コロナ前は数多くの露店が店を並べ、かつては「見世物小屋」や「お化け屋敷」なども開かれて、おどろおどろしい世界を体験したものです。

夏中さんも木之本の縁日も本来は寺院の法要ではあるものの、子供にとっては射的やスマートボールなど日常とはかけ離れた遊びに心をときめかした経験は誰しもあるかと思います。
昔はカラーヒヨコなどというペンキで色を付けたヒヨコなども売っていましたが、記憶に残るのは見世物小屋の蛇女や亀男・蛸女・人間ポンプなど子供の好奇心を刺戟する猥雑な出し物の記憶です。



さて夏中さんということで縁日の屋台が出ているかと思い、黒壁ストリートから大通寺まで歩いて行きましたが、露店は気配もない。
大通寺で世話方の方に聞いてみると、コロナの影響で露店は出ないとのことで、メインは法要なんだけど露店が出ていないので活気がなくて人が集まらないと嘆きの言葉もお聞きしました。



大通寺は正式には「真宗大谷派 長浜別院 大通寺」といい、山号を「無礙智山」として東本願寺を本山と仰ぐ別院となります。
1602年に徳川家康の本願寺分立の許可により、旧長浜城内に創建され、1606年に現在地に移されたといいます。
現在の大門は、1808年に起工され1841年に33年かけての工事により完成された建築物だとされます。



大門の中にある階段は急で、軒が低い所では頭をぶつけそうになるような造りで、登り降りする時は世話方が上層と下層で連絡を取りながら人が交差するのを防いでいます。
この大門の上層には、須弥壇に「釈迦如来座像」を中心にして、右に「弥勒菩薩立像」左に「阿難尊者立像」が祀られていて、東本願寺の御影堂門と同じ3尊となっているとのこと。



内部は以前は撮影が可能でしたが、現在は撮影が禁止されていますので、チラシを切り取っています。
天井に描かれているのは、京狩野派の画人・山縣岐鳳の「天女奏楽図」の美しい天井画です。
山縣岐鳳は京都から長浜に移住して、曳山まつりの高砂山や鳳凰山の舞台障子絵を始めとして幅広い作品を描いた絵師として活躍された方です。



板間の周りは回廊となっていて、風通しのいい回廊を歩くと汗もひいて酷暑から解放されます。
本堂は、浄土真宗の寺院らしい長い屋根の建物で、寺伝では東本願寺の御影堂として用いたものを1600年代中頃に移建したものとされています。
ちょうど本堂では勤行の時間でしたので、離れていても読経が聞こえており、参拝されている方も多かったようです。



御坊さんの大門から続く「ながはま御坊表参道」を見渡しても、露店は見当たらず、酷暑で出歩く人の姿もわずかな状態です。
コロナ前だと夏中さんの時は、露店が並びイベントが各所で開催されていたのに、まだまだ寂しいアフターコロナの街です。



大通寺には方丈池があり、何種類かの蓮とヒツジグサが咲いていましたが、あまりの暑さが続いているためか花の状態の良いものは少なく感じました。
蓮の花は種類が多いので花の名称までは分かりませんが、撮ったのは比較的花の状態の良いものです。
最初の蓮の花は白花で花弁の先端だけが紫がかった色をしています。



次は濃いピンク色の美しい花の蓮です。
あっという間にアジサイの季節が通り過ぎ、合歓木の花が咲いているのを見かけることの多くなったこの時期、これからしばらくは蓮の花の季節になるのでしょうか。



やたらと花弁の多い蓮の花もあります。
この方丈池に咲く蓮は、琵琶湖湖岸などで見る蓮とは随分と雰囲気が違います。
トンボも飛んでいましたが、コシアキトンボ・オオシオカラトンボ・ショウジョウトンボといった連中です。



夏中さんなのに露店が出ていないのは何か買ったりするわけでもないのですが、少し寂しいものです。
おまけは別の日に偶然見かけた「秀吉くん」と「光成くん」です。
きっちりポーズを決めてくれましたよ。





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