千葉県佐倉市を散策し、2回に分けてご報告。今回は川村美術館の巻。
佐倉は、徳川家康の命で老中・土井利勝が慶長15(1610)年、佐倉城を築城し城下町を作った。以来、東の要衝、将軍の退避処として有力大名が封ぜられ、「老中の城」と呼ばれた。佐倉藩248年間中、141年間堀田家が治め、とくに幕末の筆頭老中・堀田正睦(まさよし)は藩政を改革し、蘭学医・佐藤泰然を招き、彼は佐倉順天堂(大学の前身)を開いた。
DIC川村美術館は、DIC(旧大日本インキ化学工業)グループが運営する美術館。
東京駅八重洲北口の東300mにある京成バス3番乗り場から高速バスで約1時間、美術館前に着く。
広がる芝生と池の向こうに牧舎風の建物が見える。左の赤い椅子風なのは清水九兵衛の「朱甲面」。
右には、フランク・ステラの「リュネヴィル」
「おお ゲイジュツだ!」
館内には、どこかで見たことにあるレンブラントの肖像画、モネやルノアールら印象派など、一見の価値がある絵画が並ぶ。ピカソなど近代美術、さらに、私には理解不能の現代美術(に企画展?)が並ぶ。撮影禁止なので略。
びっくりしたのは、私の大好きなマーク・ロスコの「ロスコルーム」があって、あの超幅広い筆で一気に描いたような大胆な絵が7点もありびっくり。マンハッタンのシーグラムビルのラストラン・フォーシーズンズのために描かれたものだが、ロスコが展示を拒否し、死後、3つの美術館に分配されたいわゆるシーグラム壁画だそうだ。
「人間存在の悲劇性」を主題と考えるロスコは、高級レストランを飾る絵を売りたくなくなったのだろうか。ロスコは66歳で自死した。
館内から見た中庭だけパチリ。
外へ出て庭を散策。自然散策路の向こうに広場が広がり、真ん中にヘンリー・ムーアの「ブロンズの形態」が。
さらに奥には睡蓮の池があり、
その向こうに大賀蓮(古代ハス)の池が。
池の周りの散策路には、白とピンクのシュウメイギクと
そして、ホトトギスの群落。いずれも茶花だ。
長い首がくたびれた風の白鳥も。
何故かサクラの花が。
佐倉だから? 塩害で狂い咲き? と思ったら、「十月桜」との表記が。
レストランでランチ。
パスタでなくリゾットを注文。
デザートをからくも食べて、
コーヒーは一口飲んだだけで、バスの時間となり、京成佐倉駅へ