小山怜央四段が第74回NHK杯で勝利し、規定により来期からの順位戦参加を決めたのは知っていたが、その相手が谷川浩司十七世名人とは知らなかった。
きょうその放送を見たが、小山四段会心一局だった。永世名人に勝ったのだから、順位戦参加の資格は十分にあった(なおこの将棋、投了図は双方居玉だが、小山四段のそれは一回上がって戻っているので、マニア的には価値が低い)。
しかしこれ、プロ編入試験がなかったら小山四段は純粋なアマチュアだったわけで、なぜか私は、プロを倒す実力がありながらアマに甘んじた、小池重明氏を思い出した。
さてこれで、棋士編入試験を受けた棋士は、瀬川六段も含め、すべて順位戦参加を果たしたことになる。順位戦を指すことこそ棋士の本分であって、小山四段は、試験合格の次に、今回の一連の勝利がうれしかったのではなかろうか。
ただ、もし私が同じ立場だったら、タイムリミットから解放されて、遊びほうけてしまうだろう。小山四段は、これからの将棋が大切である。
参考までに、試験合格者が順位戦参加を決めたあとの10局の勝敗を、記してみる。
瀬川晶司六段 2009年 ○○●●●○○●●●(4勝6敗)
今泉健司五段 2016年 ●○○●○●●○●○(5勝5敗)
折田翔吾五段 2023年 ●●●●●○○○○○(5勝5敗)
折田五段は、ちょっと緊張が緩んだか、5連敗。しかしその後5連勝し(その後1勝を加えて6連勝)、借金を帳消しにした。
ついでに、フリークラスに降級してから順位戦復帰を決めた棋士の、直後の10局も記しておこう。
伊藤博文七段 2001年 ●●●●●●○●○○(3勝7敗)
島本亮六段 2015年 ●●●○●●○●○○(4勝6敗)
どちらもなかなかの緩みっぷり。だが、どこか微笑ましい。
いずれにしても、異色の棋士・小山四段の今後に期待だ。
きょうその放送を見たが、小山四段会心一局だった。永世名人に勝ったのだから、順位戦参加の資格は十分にあった(なおこの将棋、投了図は双方居玉だが、小山四段のそれは一回上がって戻っているので、マニア的には価値が低い)。
しかしこれ、プロ編入試験がなかったら小山四段は純粋なアマチュアだったわけで、なぜか私は、プロを倒す実力がありながらアマに甘んじた、小池重明氏を思い出した。
さてこれで、棋士編入試験を受けた棋士は、瀬川六段も含め、すべて順位戦参加を果たしたことになる。順位戦を指すことこそ棋士の本分であって、小山四段は、試験合格の次に、今回の一連の勝利がうれしかったのではなかろうか。
ただ、もし私が同じ立場だったら、タイムリミットから解放されて、遊びほうけてしまうだろう。小山四段は、これからの将棋が大切である。
参考までに、試験合格者が順位戦参加を決めたあとの10局の勝敗を、記してみる。
瀬川晶司六段 2009年 ○○●●●○○●●●(4勝6敗)
今泉健司五段 2016年 ●○○●○●●○●○(5勝5敗)
折田翔吾五段 2023年 ●●●●●○○○○○(5勝5敗)
折田五段は、ちょっと緊張が緩んだか、5連敗。しかしその後5連勝し(その後1勝を加えて6連勝)、借金を帳消しにした。
ついでに、フリークラスに降級してから順位戦復帰を決めた棋士の、直後の10局も記しておこう。
伊藤博文七段 2001年 ●●●●●●○●○○(3勝7敗)
島本亮六段 2015年 ●●●○●●○●○○(4勝6敗)
どちらもなかなかの緩みっぷり。だが、どこか微笑ましい。
いずれにしても、異色の棋士・小山四段の今後に期待だ。