一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

今日8日は「盤上の向日葵」

2019-09-08 02:37:09 | 将棋雑記
8日(日)の22時から、NHK-BSプレミアムにて、「盤上の向日葵」(全4回)が放送される。
これは山形県在住の美人女流作家・柚月裕子さん原作の長編小説で、第30回将棋ペンクラブ大賞文芸部門の優秀賞を受賞している。その関係で私も原作を読んだが、将棋の世界を深くまで取材していて、すぐに物語に引き込まれた。
ここでドラマ版の配役をお知らせしよう(ドラマのHPより)。


上条桂介(千葉雄大)
奨励会を経ずにプロになった気鋭の将棋棋士。

唐沢光一朗(柄本明)
子供時代の桂介に将棋を教え、支援した元教諭。

東明重慶(とうみょうしげよし)(竹中直人)
破天荒な将棋の真剣師。異名は「鬼殺しのジュウケイ」。

佐野直子(蓮佛美沙子)
所沢北署の地域課警察官で、元奨励会員。

石破剛志(大友康平)
埼玉県警捜査一課のベテラン刑事。

唐沢美子(檀 ふみ)
唐沢の妻。桂介がプロ棋士になってからも交流があり、応援し続けている。

上条庸一(渋川清彦)
上条桂介の父。だらしない諏訪のみそ職人。


上条桂介役は千葉雄大。一見なよなよした感じで、役もそんな感じのものが多い。と思えばそのキャラに乗っかって実は黒幕、という設定もあり、要するにいろいろな役がこなせる俳優である。HPの写真を見た限りでは棋士の雰囲気がよく出ていて、熱演が期待できる。令和の時代、将棋を指す手つきもさまになっているだろう。
唐沢光一朗役の東京乾電池・柄本明は、どんな役でも器用にこなすので、ここでも名演が期待できる。
東明重慶役は怪優・竹中直人。役名からも分かる通り、東明重慶のモデルは、元アマ名人の真剣師・小池重明である。だが原作を読んだ限り、その風貌はちょっと違い、竹中直人のほうに近い。スタッフもうまい配役をすると感心した。
佐野直子警察官役は蓮佛美沙子。これは原作では「佐野直也」で、男性である。ワトソン役が男性から女性になったり、オリジナル女性刑事が登場したりするのはドラマの常套手段で、やはり女性が入ったほうが、画が華やかになる。
原作の設定では、佐野直也は16歳から26歳まで奨励会にいた(三段)。年齢制限により退会し、警察の世界に入った。この設定が突飛だが、将棋関係者を警察にも入れておかないと、話が膨らまない。
とはいえ女性の設定にすると、現実の世界では奨励会を辞めても女流棋界があるので、100%女流棋士になる。将棋界を舞台にすると、ここに齟齬が出てくるのだ。ただまあ、ここは目をつぶるよりない。
石破剛志役はHOUND DOGの大友康平。大友康平も味のある芝居をする。今回の刑事役もピッタリである。なお大友康平と蓮佛美沙子は、ちょうど1年前の同枠ドラマでも共演している。
唐沢美子役の檀ふみも、安定した演技が期待できる。
上条庸一役の渋川清彦は、グータラ男や軽犯罪の犯人役をやらせたらピッタリである。
総合するとこのドラマは、原作が面白いうえキャストが絶妙で、相当期待できる。NHKだから、対局場も本物そっくりになることだろう。
原作を読んだ小説がドラマ化される時、読者はどういう気持ちを抱くのだろう。私は、自分がこっそり読んでいた世界が世に知らしめられてしまうことを、残念に思うほうである。ちょっと寂しい気持ちになるのだ。
でももちろん映像化は賛成だし、何より将棋界の発展になることがよろこばしい。
実は私は、2月に放送された「盤上のアルファ」もビデオに録ったが、一度も観ていない。
でも今回は、録画後すぐに観ると思う。
コメント (4)
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