藤井聡太竜王・名人の出現は衝撃的で、デビュー29連勝、22歳5ヶ月でタイトル26期、7年連続勝率8割など、数え上げたらキリがない。
それまでは21歳で名人を獲った谷川浩司十七世名人が真の天才だと思ったし、25歳で七冠王になった羽生善治九段は、それ以上の天才に思われた。
ところが藤井竜王・名人は、その羽生九段の上を軽く行った。私が存命中に、藤井竜王・名人という大天才を知ることができたのは、幸せなことだと思っている。
そんな藤井竜王・名人を、いま天国にいる棋士にも知ってほしかったと思うのだ。
むろん、天国で藤井竜王・名人の活躍を見ているかもしれないが、その見解を私たちは聞くことができない。
そこで今回は、その見解を聞きたかった5人の棋士を挙げてみる。
①米長邦雄永世棋聖
まず思うのは、米長永世棋聖である。米長永世棋聖の才能は当然ながらトップクラスだが、本人は、自分が一番、と思っていたのではなかろうか。実際、対谷川戦は31勝33敗とほぼ互角だったし、対羽生戦も10勝16敗と、まあまあ善戦している。
そんな米長永世棋聖が藤井竜王・名人の活躍を見たらなんと言ったか。賞賛のなかに諧謔を加味して、私が考えもつかない表現で、藤井竜王・名人を称えたのではなかろうか。
②河口俊彦八段
河口八段は、私が敬愛する評論家のひとりである。もし存命なら、「対局日誌」を通じて、藤井竜王・名人を評してほしかったところ。
そのほか、観戦記から藤井評を知る方法もあった。それらを編集して単行本にすれば、「大山康晴の晩節」「羽生と渡辺」に並ぶ、いい藤井本ができたと思う。
③真部一男九段
真部九段も河口八段と同じ意味で、研究者目線から、藤井竜王・名人の将棋を見てもらいたかった。
真部九段はおのが将棋に自虐性があったので、よけい藤井評が際立ったと思われる。
④大山康晴十五世名人
大山十五世名人も、生きている時代が重なれば、なにがしかの藤井評を求められただろう。
そのとき大山十五世名人なら何と言うだろう。大山十五世名人は、棋力に加え人柄も見るから、藤井竜王・名人への評価は高かったと思われるが、あまりにも藤井竜王・名人が強いので、皮肉のひとつも言いそうなのが面白い。
⑤芹沢博文九段
芹沢九段は谷川将棋に心酔していたが、羽生九段の若手時代の将棋は、そこまで評価していなかった。
藤井竜王・名人はどうか。デビューからの圧倒的勝ちっぷりを見れば、その棋才を認めないわけにはいかないだろう。それをどう評しただろうか。
それまでは21歳で名人を獲った谷川浩司十七世名人が真の天才だと思ったし、25歳で七冠王になった羽生善治九段は、それ以上の天才に思われた。
ところが藤井竜王・名人は、その羽生九段の上を軽く行った。私が存命中に、藤井竜王・名人という大天才を知ることができたのは、幸せなことだと思っている。
そんな藤井竜王・名人を、いま天国にいる棋士にも知ってほしかったと思うのだ。
むろん、天国で藤井竜王・名人の活躍を見ているかもしれないが、その見解を私たちは聞くことができない。
そこで今回は、その見解を聞きたかった5人の棋士を挙げてみる。
①米長邦雄永世棋聖
まず思うのは、米長永世棋聖である。米長永世棋聖の才能は当然ながらトップクラスだが、本人は、自分が一番、と思っていたのではなかろうか。実際、対谷川戦は31勝33敗とほぼ互角だったし、対羽生戦も10勝16敗と、まあまあ善戦している。
そんな米長永世棋聖が藤井竜王・名人の活躍を見たらなんと言ったか。賞賛のなかに諧謔を加味して、私が考えもつかない表現で、藤井竜王・名人を称えたのではなかろうか。
②河口俊彦八段
河口八段は、私が敬愛する評論家のひとりである。もし存命なら、「対局日誌」を通じて、藤井竜王・名人を評してほしかったところ。
そのほか、観戦記から藤井評を知る方法もあった。それらを編集して単行本にすれば、「大山康晴の晩節」「羽生と渡辺」に並ぶ、いい藤井本ができたと思う。
③真部一男九段
真部九段も河口八段と同じ意味で、研究者目線から、藤井竜王・名人の将棋を見てもらいたかった。
真部九段はおのが将棋に自虐性があったので、よけい藤井評が際立ったと思われる。
④大山康晴十五世名人
大山十五世名人も、生きている時代が重なれば、なにがしかの藤井評を求められただろう。
そのとき大山十五世名人なら何と言うだろう。大山十五世名人は、棋力に加え人柄も見るから、藤井竜王・名人への評価は高かったと思われるが、あまりにも藤井竜王・名人が強いので、皮肉のひとつも言いそうなのが面白い。
⑤芹沢博文九段
芹沢九段は谷川将棋に心酔していたが、羽生九段の若手時代の将棋は、そこまで評価していなかった。
藤井竜王・名人はどうか。デビューからの圧倒的勝ちっぷりを見れば、その棋才を認めないわけにはいかないだろう。それをどう評しただろうか。