80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

スイスの低床電車を作る(36)

2022-10-30 17:46:15 | 海外
せっかく仕掛り品コーナーから引っ張り出したので、スイス・アッペンツェル鉄道の「Walzer」の製作を再開しましょう。

まずは窓ガラスの貼り込みから。「ユニサンデー」の商品名で販売されているt0.5の塩ビシートのうち「スモーク透明」を通販で取り寄せ、両面テープとスーパーXクリアを併用して貼っていきます。四角く大きな窓が並ぶ客席は楽ですがこの運転席は鬼門です。模型設計図はありますが、それどおりに作れている保証はないので(笑)、1か所ずつ採寸して微調整しながら貼りました。



塩ビは帯電しやすいので作業中にどんどんホコリを吸い寄せてしまいます。



当座しのぎですがOA用の除電ブラシでクリーニングしたら・・・



まあ!なんということでしょう。かなり綺麗になりました。一時しのぎとは思いますが・・・



おや?運転席の窓が開いてる。。ここは開いてはいけませんww あれだけ一生懸命貼ったのにやり直し!(幸い1か所だけでした)



もう少し濃いスモークが良かったのですがこの濃さでは車内がよく見えます。内装はやっぱりマストですね。市販品のシートはいずれも背もたれが厚いので自作必至。とはいえ造りはシンプルですから最後にペーパー折り曲げでちゃちゃっと作ることにしましょう。



窓ガラスが入ると模型的な映え度が違いますね。次回は屋上機器を載せていきたいと思います。



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スイスの低床電車を作る(35)

2022-03-06 01:47:40 | 海外
前照灯/尾灯が暗いのをどうしようか迷ったすえ、やはりカッコよく走らせたいのでライト関係一式をやり直すことにしました。
白色、赤色LEDを重ねた手作り光源では導光材に対して光軸がずれるのと、導光材に光ファイバーではなくソフトプラ棒を使ったことがダブルで効いてしまったようなのでイチからやり直します。



まずはソフトプラ棒を切断します。φ2mmと太く、ニッパーで切って車体に変な力が加わってもやだなと思い、半田ごての先に真鍮帯板をくくり付けた即席のホットカッターでカットしました。



光源ボックスは配線を切らないと取り外せないので客室の壁の一部をカットします。修理が終わったら最後に上から貼り直せばいいので問題ナシ。



試しに導光材を取り払った状態で点灯するとかなりの照度で光っているではありませんか。これなら光源は再利用しようか・・・という気にもなったのですが、赤がどうしても暗めなので心を鬼にして先へ進みます。



ニッパーで配線をカットし、壁に沿ってカッターの刃を入れて光源ボックスを剥ぎ取ります。



新しい光源は、初めから白色と赤色LEDが合体している2色発光LEDを調達しました。φ5mmとデカいのですが、白/赤が点灯できるものはこれしか見つかりませんでした。



白と赤が独立した4端子なので、まず足を曲げて“たすきがけ”に配線しておきます。



導光材にはイロプラのクリアを使用。なんだ光ファイバーじゃないのかと思われるかも知れませんが、厚さが5mmもあって半透明素材の拡散・導光効果が高いことが先のマヤ20で確認できたので採用しました。この一端にLEDをセメダインスーパーXクリアで接着します。素材内部で乱反射が起きるようにピンセットの先でつついて細かい穴をあけてあります。



ヘッドライト部分を残して導光材全体をアルミテープでくるみます。



所定の場所に挿入できることを確認。このあとアルミテープのすき間やLED部分を黒く塗って遮光してから本設置→配線の段取りですが、夜も更けてきましたので続きはあした。


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スイスの低床電車を作る(34)

2022-02-21 02:04:31 | 海外
再びスイスの電車に戻ります。懸案だったジャンパケーブルが何とか完成しました。実際に通電機能を持たせて照明回路の編成引通しを実現するものです。

ケーブル自体は既に作ってあったのでコネクター部分のカバーを作ります。t0.5mmプラ板を重ねてこんな形のものを作り・・・



さらにt0.3mmプラ板を貼り重ねて“ツバ”を表現し、上側の角を丸めておきます。



溝にコネクターの接点を落とし込んでセメダインスーパーXで接着。乾いたら上からさらに瞬着を流して固着します。



黒く塗ればそれらしい形のジャンパケーブルが出来上がり。ちなみに連結の手間を省くため両先頭車側のソケットは車体に差し込んだ状態で接着してあり、反対側のソケット部をピンセットでつまんで中間車のスリットに差し込むことで電気的な連結が完了します。手間を省いたとはいえ恐ろしく面倒な連結作業ですw。もちろんドローバーも連結しなくてはいけません。。



ともあれ、これでやっと中間車にも照明が灯りました。引き通しといいながら実際に集電しているのは両先頭車だけで、中間車はそこから電気をもらう形になります。動力と照明の回路を分けたということです。


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スイスの低床電車を作る(33)

2022-02-05 19:49:58 | 海外
お久しぶりです。多忙で工作がまったく進みませんでした。
流行り病にはやられていませんのでご安心を。
引き続きアッペンツェル鉄道のABe4/12 "WALZER"の製作を続けます。

前回はドアのHゴムをマスキングで色差ししたらダメダメになってしまったというところで終わっていました。
仕方ないのではみ出た部分はカッターで削り、足りない部分はポスカで描き足してまあまあ見られる状態にはなりました。もうこれ以上はムリ。。



今回はインレタを外注しました。イラストレーターが使えないのでワードで原稿を作ってPDF形式で保存したものをデータ入稿。ネットで見つけた業者に依頼しましたが、なんと中2日で出来上がりました。



左から会社ロゴ、メーカーエンブレム(STADLER)、ジャッキアップポイントマーク、この編成の愛称(Silvesterchlaus)です。



ドア脇には等級と禁煙マーク。



両先頭車の連結面寄りにも何か書かれているのですが写真が不明瞭でよく見えませんでした。心の目で読み解いた結果これは形式番号が書かれているのだろうと勝手に解釈し、ABe4/12の1001号車と入れました。3両ワンセットなので1001号編成というべきでしょうか。駆動軸数と全軸数を表す「4/12」は実際はほとんど縦一直線に表記されるのですがワードではこれが限界。。



前面にもロゴと1001号の表記。



ツヤあり水性トップコートを吹いて仕上げたところ、なにやら黒い斑点があちこちに浮き出てしまいました。吹く前にホコリはしっかり払っているのにこれは何事??目立つ部分だけは修復を試みましたが、隠ぺい力の弱い赤は何度塗り重ねても完全にカバーできず、タッチアップ箇所が異常に目立ってしまうので諦めました。誰かに訊かれたらウェザリングと答えることにしましょう。



インレタ貼りとトップコート吹きが終わった車体。思いのほかうまくいったのでニヤニヤがエンドレス♪



最後は下回りと合わせてお約束の編成写真を撮りましょう。次は窓ガラスを入れていきます。


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スイスの低床電車を作る(32)

2022-01-16 02:31:54 | 海外
先日試運転したところ室内灯が異常に暗かったので交換することにしました。このテープLEDは3個のLEDが直列接続されたものが複数配置されているもので、先頭車単体ではよく光ったので安心していたのですが、動力車を入れたら発進から低速域でほとんど光りませんでした。両面テープで天井に貼ってあるだけなのでペリペリと剥がします。



新たに室内灯ユニットを作りなおします。剥がしたLEDを1個ずつに切り、それぞれに470Ωの抵抗を入れて2本の洋白帯板の間に並列接続します。かなり高輝度なので1両当たり4個に減らしました。従前が12個だったので3分の1に減ったわけですが、後述のようにまったく問題ありませんでした。



LEDの裏に新たに両面テープを貼って天井裏に再び貼り付けます。



見栄えと光の拡散のため「ミラーマット」と呼ばれる発泡ポリエチレンシート(梱包材)を貼っておきます。実は光の拡散効果はほとんど期待できないんですけど気休めとして。。



照明関係の母線を編成全体に引き通すためのコネクター(メス)を作ります。妻板と天井の両隅に2つあるのがそれで、燐青銅板を二つ折りにした接点に足をつけて引き通し線に半田付けしてあります。以前作ったジャンパケーブル(オス)がここに差し込まれます。ブリッジダイオードも剥がして貼りなおしたので配線がうねっています。



ここは実車も配電盤室になっているので、L字に折ったペーパーでカバーを作ってコネクターを隠しました。



中間動力車がまだ軽いため、窓のないバリアフリースペースの壁にt1.0の鉛板を左右各2枚ずつ貼りました。



ここもペーパーを貼って鉛板を隠します。今回の車両は窓が大きいため、普段は無頓着な室内の見栄えにも極力配慮しています。



余談ですがクーラーの中にも鉛板を詰め込みました。壁裏に詰めたものと合わせた重さは約40グラム。ウエイト1個分ぐらいの補重ができたことになります。重心が少し高くなりますが、MPボルスターのスプリングはストロークが小さく硬いので不安定になるようなことはありません。



ドアにHゴムと戸当たりゴムの黒を入れます。欧州車らしく太めなので手描きに恐れをなし、マスキングして黒を吹くことにしました。直線とコーナーのRに分けてマスキングテープを貼るのでめちゃくちゃ時間がかかりました。



その割に仕上がりはビミョーを通り越して残念の領域でテンションだだ下がり。。気分が上向いてきたらタッチアップの鬼となって修復頑張ります。



そしてついにこの1等客室の「壁写真」が陽の目をみる時が来ました。実車の広報資料に載っていた画像をシールプリントしたものでだいぶ前に作ってあったものです。この地方の伝統行事「シルベスタークロイゼ」(スイス版「なまはげ」)の写真が乗務員室の仕切壁にプリントされています。



車体を下回りに載せて改めて点灯試験。オデコの前照灯やアンドンに比べて窓下のライトが圧倒的に暗い・・・。まあこれはライトユニットを作ったときに分かっていたことで、ヘッド/テールをひとつの光源で光らせるためにライトハウスの構造が複雑になったこと、導光材に光ファイバーではなくプラ棒を使ったことが敗因です。導光材だけでも光ファイバーを使いたかった・・・。なお室内灯は数を減らしても十分な光量がありました。ちなみに中間車が光っていないのはまだ引き通しがジャンパ接続できていないためです。



まあ、いろいろ不備不満はありますが、それでも一歩ずつ完成に近づいています。動力車の調子がすこぶる良いので早くどこかのレイアウトで走らせたい!

コメント (2)
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