80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

スイスの低床電車を作る(1)

2020-11-25 04:56:01 | 海外
またまた久々の更新になってしまいました。
そして、またまたあさっての方向に話題が飛びます。

某Tubeで箱根登山鉄道の動画を観たら次から次へとスイスの鉄道の「お勧め動画」が出てきて、マッターホルンをはじめとするスイス・アルプスの雄大な風景の中を行く赤い電車にすっかり魅了されてしまいました。
「急行アルプス」が走るレイアウトに「本場アルプスの電車」が似合わない訳がない!ということで、年内最後の仕掛品作品として着工した次第です。

新旧いろいろな車両があって目移りしますが、結局、スイス北東部に路線を広げるアッペンツェル鉄道(Appenzeller Bahnen、以下「AB」と表記)のウォルツァー(Walzer=ワルツ)と呼ばれる3車体の低床電車を題材に選びました。製造はシュタッドラー(Stadler)というメーカーで、車体は一見するとトラムのように見えますが車格的にはれっきとした郊外電車らしく、トラムと共通のデザインや技術をふんだんに盛り込んで開発された次世代車両という位置づけのようです。3車体固定ですが連節ではなく、前後両端の台車のみが駆動軸となっており、形式というのか分類というのか分かりませんが、「ABe 4/12」と表記されます。Aは1等、Bは2等、eは電車で、数字は12軸のうちの4軸が駆動軸という意味だそうです。

(Wikipedia “Stadler Westschweizer Meterspurzüge” より引用)


幸いABとシュタッドラー社の出した技術資料のPDFが見つかったので、その図面をもとに型紙を作ります。窓寸などは記載されていませんが現地取材を敢行するわけにもいかず、「形式図を測ってはいけない」の鉄則はこの際脇に置いて図面から採寸しました。一見すると高度にモジュール化された車体に見えるのですが、測ってみるとけっこう窓幅などがバラバラで凹みました。(笑)



Wordで作図して出力。車体長は先頭車が18.7m、中間車が19mあるので意外に大きいです。側板は屋上機器カバーまでを一体としました。



側板と屋上機器カバーの境目の裏側にスジを入れ、曲げ癖をつけておきます。



前面も一体で作ろうとしたのですが、ノープランの現物合わせではさすがにヤバかろうと思い直して「お頭」はカット。実車も運転室部分は別モジュールとなっているのでむしろ継ぎ目を見せていきます。



屋上機器カバーに鉄筆でスジを入れて1枚ごとのパネルを表現。脱着用のフック?の穴もポツポツと押し出して表現しておきます。ちなみに手前にある切り欠きはパンタを折り畳んだ時にシューを逃げるためのもの。数か所ある通風メッシュは表現方法を思案中なのでまだ切り抜いていません。



というわけで動画を見過ぎたため未知の海外モノに挑戦する運びとなりました。行先に「For Matsumoto」なんて入れたらかっこいいかなぁ・・・などと怪しい妄想は膨らむばかり。


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コメント (11)
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