80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

ついでに作っちゃえ

2010-06-13 12:36:20 | 大糸線方面
E127のサフェ乾燥を待っているとき、ふと目に止まったのが仕掛品仲間のサハ45。下回りが完成済みなのを素早く見て取り、速攻で仕上げてみることにしました。
実車は横須賀線用32系グループの一員として製造されたサロ45を起源とする格下車で、晩年の大糸線には004、005、007の3両が在籍していました。

模型の方は小高のプレスボード製キット「サロ45」をベースにしています。ご主人なきあと小高製品の販売代行をされている「MODEL21」さんから3~4年前に取り寄せたものです。
車体は既に窓枠と内貼りが貼り合わせてあり、サフェ吹きと研磨が終わった状態で眠っていました。
プレスボードにリベットを打ち出すのは難しいので、シル・ヘッダーだけ市販のリベットつき真鍮製品を使うことにしています。



妻板は端梁に合わせて中央が切り下がった形をしていますが、後年の改造か製造ロットによるものか不明ながら実車では車端の側面下部が下がった形になっているため、写真のように1.5mm幅の帯を貼り付けたうえ、妻板も作り直しました。なお窓が1ヶ所埋めてあるのはトイレ/洗面所の改造取り付け部分です。



ドアはさすがにコレ(写真の下のもの)ではいかんだろう(笑)ということで、KSモデルのエッチングパーツを調達しました。Hゴムのプレスドアを持つ004を既にペーパースクラッチで1両作っているので、今度は中桟付の007にでもしようと思ったら、1ヶ所だけHゴムが混じっていました。晩年の旧型国電ならではの“愉しみ”ではあります。(実車写真は自前のがないので割愛・・・スミマセン)



ドアと補強材を貼って箱にしていきます。



半完成でラクなのをいいことに気を抜いたら見事に失敗こきました。
端部につけた補強材の位置が低い!
そうです、1.5mm拡大していたのをすっかり忘れていたのでした。



でもめげナイ!床板を削っちゃえばいいのです。
1.5mm削っても半分は残る(笑)



屋根板は幅がズバリ35mmだったので修正せず、前後端のみ丸屋根に成形しました。車体と合体し、輪ゴムでぐるぐる巻きにしてもっか乾燥中です。



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はやぶさと流星号を見に行く

2010-06-13 02:04:08 | その他
何だか「鉄」っぽいような、そうでないようなタイトルですが・・・

「はやぶさ」は先頃引退したブルトレでも、今度登場する東北新幹線でもなく、小惑星探査機「はやぶさ」のこと。7年の長旅を終え、未知の小惑星「イトカワ」の石を持って本日(6/13)23時、地球に帰って来ます。その活躍を描いた短編映画がプラネタリウムで上映されているとのことなので、星空を見がてら「八王子サイエンスドーム」へ行ってきました。


「サイエンスドーム」はプラネタリウムを併設した多目的学習施設です。
土曜日は小中学生の入館料が無料だそうで混雑が予想されましたが、午前10時30分からの初演は全然混んでいませんでした。



ハイテク投影機です。プラネタリウムに来たのはもう何十年ぶりでしょうか。



今のプラネタリウムはまるで映画館のようです。というか、これから見る「はやぶさ」もそうですが、昔ながらの星の解説のほかに、ドームをスクリーンにした映画が上映されるのです。視界360度のスクリーンに投影されるので迫力は3Dの比ではありません。プラネタリウムもずいぶんと進化したものです。

5分くらいコマーシャルが続いたあと、昔ながらの星座解説が肉声の案内とともに投影されます。そして後半約30分、CGを駆使して制作された「はやぶさ」の物語が上映されました。
ご存知の方も多いと思いますが、何ヶ月も音信不通になるなど幾多のトラブルに見舞われながら満身創痍で飛行を続け、小惑星「イトカワ」への着陸と石の採取に成功し、無事、地球への帰還をほぼ確実にしたのが「はやぶさ」です。天空ドームで見る映像はとても迫力がありました。(写真は撮れないので、言葉だけですみません。)

JAXA(宇宙航空研究開発機構)の発表によると、地球への帰還コースに無事乗ったそうなので、あとは帰還を待つばかりですが、カプセルを切り離した「はやぶさ」本体は、大気圏突入とともに溶けて消えてしまうそうです。何とも感動的なラストシーンではありませんか。



さて、プラネタリウムを楽しんだあとは、本日の次なるターゲット「流星号」を見に行きます。スーパージェッターでも(笑)流鉄でもありません。元営団地下鉄丸ノ内線で活躍した500形(652号車)です。
元々は住都公団(現UR)が買い取って、京王堀之内駅前のPR施設「まちづくり館」に保存展示してあったものですが、同施設の撤去とともにこちらへやってきたものです。
中野区出身者としては、この赤い地下鉄は忘れられない存在です。



車内はほぼ退役当時のままのようです。現役時代に更新工事を受けているので、正面窓はHゴムに、客扉はステンレス製の小窓タイプに、窓枠はアルミサッシに改造されていて、さすがに登場当時のスタイルではありませんが。



広告や路線図も現役時代のものがそのままついています。



運転室です。なんと、地下鉄博物館の300形では外されていたブレーキハンドルがついています。銅色に鈍く光るのっぺりとしたこのハンドルは、もう見ることはないと思っていただけに、ちょっと感動的でした。



台車です。銘板に形式表記がなかったのですが、ブレーキシリンダが中央寄りなのでFS309でよかったと思います。



この500形、一応市の施設内にあって屋根もあるのですが、車体の補修はスポット的にしかやられていないため、この先の「老化」が心配です。蓮舫さんに「なんで500形じゃなきゃいけないんでしょうか?」と仕分けられないうちに、ぜひ全塗装にこぎつけて欲しいものです。


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紙の記憶1_何でも揃った街の模型店

2010-06-11 20:04:04 | 昔話・・・80分の1丁目の夕日
古いプレスボード車体の再生実験をされている吉野線のシェルパさんの記事を見て、ひょっとするとコイツも再生できるかも知れないと持ち出してきたのが、この小高模型製キットを組んだクモハ157です。一度塗り直しかけたものの失敗しヤケ塗りになったという経緯もあって、まあご覧のとおりすごいことになっていますが、兎にも角にも私のペーパー車両製作第1号の記念すべき車両です。



さて、今回はこの車両の再生記ではありません。もちろん、いずれ再生してみるつもりですが、今日はこの車両を作った頃の昔話を書いてみようと思います。

私の実家は東京・中野にあり、父は国鉄職員でした。その影響かどうかはわかりませんが、鉄道関係はお約束のプラレールで入門を果たし、並行して「レゴ」でもレールモノを頻繁に作って遊んでいました。昭和40年代のことです。

本格的な鉄道模型は、プロフィールのところにも書いてあるように、カツミのEB58と数両の貨車でスタートしました。すでにOゲージの時代は去っていたもののNゲージはまだ黎明期で種類はなく、16番(当時は「HO」が普通の呼び方でした)が最も一般的なサイズだったのです。
小学校の友達にも同じ模型仲間がいて、よく遊びに行きました。彼のところにはウチにはないカツミの165系や583系などがあって、その精巧な出来(当時の目で)にいつも羨望のまなざしを向けていました。私の記憶が正しければ、メーカー不詳の小田急ロマンスカーNSEのフル編成を走らせた記憶もあるので、まあ大した友達であったといえます。

一方のわが家では、ようやくカツミのクモハ103(スカイブルー)が買ってもらえた程度で、完成品のバリエーションは一向に増えません。キットメイクや自作に目覚めたのはこの頃です。
父は戦前の人間で、鉄道模型はやっていませんでしたが、その世代ではポピュラーな飛行機づくりはやっていたようです。バルサで骨組みから胴体、翼まで作って、ゴム動力で飛ばすものです。
その関係もあって、子供にもキットや素材から自作することを教えようと思ったのでしょうか、ある日1冊の本を買ってきました。赤と黒の表紙(だったと思う)で正方形をした「HO車両とレイアウトの工作」という入門書です。ご存じの方はかなりのベテランモデラーとお察ししますが、ペーパーや金属車両のキット組み立てからレイアウトづくりまでいろいろな記事が載っていて、背表紙が分解するまでむさぼり読んだものでした。
そして、ちょうど時を同じくして買ってもらったのが小高模型のクモハ157でした。

昭和40年代はまだ街中の個人模型店が元気な頃で、実家の近くにも1軒の小さな模型屋がありました。そして驚くべきことに、そんな小さな店でも、ペーパーキットはもちろん、それがちゃんと組み立てられるだけのパーツ一切が揃ったのです。
ギョロ目でゴマ塩頭にガラガラ声のおやじさん(当然、近所のワルガキ連中は一目置いていた)とおかみさんの2人で切り盛りするその店は、プラモデルや鉄道模型、飛行機や船舶の模型が所狭しと積み上げられ、まさにワンダーランドでした。

ペーパーキットを買うと、おかみさんは組立説明書を見ながらおもむろに大きな引き出しを開け、台車、床下器具は言うに及ばずカプラー、パンタグラフ、豆粒球にセレン整流器(って知ってます?)、ゴム製ホロ、窓ガラス用塩ビなどをてきぱきと出してくれました。
そして最後に「エスクマ印のマメラッカー」が添えられ、「頑張って作ってね」と店を送り出してくれたハズ、なのであります。街の模型屋は立派な「専門店」でした。こうして、わがペーパーモデル人生が始まったのです。

その後モハ、サハ、サロの3形式を作り157系は4両になりましたが、ついにもう片側のワンユニットは作られることなく、編成としての完成を見ないままお蔵入りになってしまいました。
せめて現存するクモハ、サハ、サロの3両だけでも再生してやりたい、と引っ張り出したのがこの状態です。文字通り「陽の目を見る」ことになりましたが、その行方、どうなりますことやら。



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E127系100番代の製作(その12)

2010-06-11 03:05:26 | 大糸線方面
前面周囲の縁どりを表現するための準備をしました。

まず内側にぐるっとt0.4mmのペーパーを1枚貼り込んで肉厚を増やします。窓下部、窓部、ヘッドライト上部で奥行きが違うため、分割して貼っていきます。
窓下部は0.5mm幅に切った紙を貼ります。



続いて窓部ですが、計算上は1.3mm程度凹んでいるはずのところ、組み立て精度があまりよろしくないため(汗)場所場所で違うので、とりあえず1.5mm幅に切った紙を貼りました。出っ張りは後の成形の時にカットします。



ヘッドライト上部は窓下と同じく、0.5mm幅のものを貼ります。



最後に、プリンタ用シール紙を1.5mm幅に切ったものを外側にぐるっと貼って・・・



成形の準備完了。パテとサフェで丸みをつけていくことになります。



床下機器も牛歩状態ですが、少しずつ作っています。
これはフィルタリアクトル。この車両の場合、シルエットから判断すると奥まった位置に2ヶ所ついているようなので、網の表現などなしに、ヒノキ材とプラ板で簡単につくりました。成形前なのでパテが盛り上がっています。



エアタンクは、最近の車両はサイズも大きく吊り金具の形も昔とは違うため、小ぶりの供給ダメ1本を市販品から加工することにして、その他の元ダメ、供給ダメ各1本を自作することにしました。何かいい材料はないかと物色していると・・・
ありましたよ。ご覧の通りのストローです。測ってみるとおよそ外径6.5mm、内径6.0mmといったところでした。



両側のフタ=鏡板は“穴あけパンチ”で厚紙を抜いて作ります。何とこの穴はφ6mmなのですねー♪



しかも、以前会社で使っていたパンチの抜きカスを思い出してみると、真ん中がこんもりと盛り上がったはず。これを使えば鏡板がポンポン量産できる、と踏んだのですが。。
あらまっ!
なんで「く」の字になるの!?



どうもメーカーによって刃先(穿孔棒というのか?)の形が違うようです。ウチにあるC事務機社製のはこうなっていました。残念ながら模型製作には向かないようです。(って、もともと模型用じゃないし)



試しにプラ板を抜いてみると、t1.2mmでもサクッと抜けてしまいビックリなのですが、“反り”が十分矯正できないので、結局厚紙を使うことにして、これを4枚重ねにして差し込むことにしました。



これから両端にパテを盛って丸く成形していきます。



さて、床下と並んで難物なのが、クモハの屋根上に載る発電ブレーキ用抵抗器カバー。
ルーバーのスリット表現をどうするか思案どころです。



で、こんなもの(スジ彫り)を試作してはみたものの、あまりパッとしません。



そこで目に付いたのがコレ。おなじみモハの戸袋の上についている電動機冷却風取り入れ用のグリルですね。スリットの数は半分くらいしかありませんが、ヘロヘロのスジ彫りよりはマシではないかと前向きに検討しているところです。



とりあえず本日はここまで。


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E127系100番代の製作(その11)

2010-06-09 03:39:05 | 大糸線方面
屋根両肩のランボード?部分にパテ盛りをしました。
作業性を考えて“溶きパテ”にして筆で塗りつけたのですが、さすがに段差解消できるほどの盛り上がりにならなかったので、溶かないヤツをもう少し盛ってからペーパーがけしようと思います。



続いてパンタグラフを少しいじってみました。
実車はPS34というシングルアーム型(下写真)ですが、形が似ていて安価なTOMIXのPS33Bを流用することにした、という話は前に書いたとおりです。



PS33Bは大きな違いが2つあります。1つめは避雷器が台枠に付帯していること、2つめは片側の取付足が2段碍子になっていることです。



避雷器は何となく取れそうな感じがしたのですが、2段碍子はどうしたものかといじっていたところ、上に引っ張ると簡単に取れました。単に上から挿してあるだけだったんですね。
これでめでたく分解できることがわかりました。



あとは避雷器の台座部分と取付足の頭をカットしてやれば、PS34もどきに変身です。



クロスシートの試作もしてみました。100番代の車内はこうなっていて、北アルプスの見える側にクロスシートが設置されています。余談ですが窓柱との関係はバラバラです。



改造ネタはオハフ33発生品で、シートピッチを測ると18mm。対するE127はこれより1~1.5mm広くないと窓柱との関係が合ってきません。
つながっていてお手軽なことがこのパーツを使うメリットですが、どうやら1組ずつ切り離すことになりそうです。



3×3mm車体補強材に支障する部分をカットします。



ちょうど補強材の上に座面が乗る位置がベストポジションとなるので取り付けは簡単。



バッチリいけそうです。できれば肘掛を作り直したいところですが、さて余力があるかどうか・・・



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