おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(4月12日)は、大阪で アドラー心理学ベーシック・コース (永藤かおる講師)、ヒューマン・ギルドで 愛と勇気づけの親子関係セミナー(SMILE) (庭野静子リーダー)が行われていましたが、私は家を一歩も出ずに子育て本の執筆にまい進していました。
いい本になりそうですが、まだまだ時間がかかります。
さて、『母がしんどい』をもとに母親の子どもに対する影響を考えるシリーズの第8回目です。
過去7回の記事は、以下をご参照願います。
1回目 3月27日のブログ
2回目 3月28日のブログ
3回目 3月31日のブログ
4回目 4月2日のブログ
5回目 4月7日のブログ
6回目 4月9日のブログ
7回目 4月11日のブログ
今回は一種の番外編で、私の息子のタクロウのように好奇心旺盛のタイプは、しんどい親に育てられると、ADHD(注意欠陥/多動性障害)などの行動障害がひどくなりやすいことを読んだので、記しておきます。
心理学・精神医学では、好奇心旺盛な傾向を「新規性探究」と呼び、生まれ持った気質的要素が強いことが指摘されています(『母という病』岡田尊司、ポプラ新書)。
タクロウのような新規性探究の強い子は、多動で衝動的で、不注意な傾向が見られるそうです。
このタイプの子に対して、押さえつけの育児をすると、素養としてある多動性、衝動性、注意欠陥を帯びたADHD(注意欠陥/多動性障害)になりやすく、親や教師にとって「困った子」「言うことを聞かない子」と受け止められ、反抗的、自己否定的な大人になる懸念が示されています。
しかし、新規性探究の強い子に共感的で肯定的な育て方をすると、持ち前の素養がとても伸びて、能力を開花させ、親との関係も通常以上に良好になります。
我が家の場合、こちらからやらせるより、こうして子どもの中から湧き上がる興味、好奇心、やりたい気持ちを大切に育ててきました。
子どもの中から湧き上がる物を大切していると、子どもは一日中遊びの中から吸収しているので、親が子どものためにすることは、邪魔をせず、遊ぶ環境を整えることでした。
このことは、尊敬、共感、子どもの能力(誰もが生まれた時からもっている能力)への信頼があればできることです。探究することを通じて成長の目的に向かって親も共に喜びながら日々を過ごせたら、それが子どもを勇気づけることにつながるのではないでしょうか。
なお、『母という病』の内容は、後日詳細を紹介します。
なかなかいい本でした。
<お目休めコーナー>4月の花(13)