アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

昨日(4月21日)は、某大企業の関連会社のA社から社長・役員を含む幹部研修の依頼を受け、弊社研修室長の 永藤かおるさん と一緒に新宿駅西口の当社に出向き、打ち合わせをしてきました。
該当の日は、14:00から私が別のところで公開セミナーを担当するので、午前中の2時間を私が担当し、その後は永藤講師にバトンタッチすることでご了解をいただきました。

その会社の社長のSさんは、以前ヒューマン・ギルドの プレミアム会員 でもあった人で、 アドラー心理学ベーシック・コース  をご受講、5年半前も親会社の研修にお声がけいただき、3回研修を担当させていただきました。
人のご縁の大切さを感じます。
Sさん、本当にありがとうございます。


さて、数日空きましたが、『母がしんどい』をもとに母親の子どもに対する影響を考えるシリーズの第12回目、あるケースをもとにした克服法に至る物語の4回目です。

過去11回の記事は、以下をご参照願います。

1回目 3月27日のブログ
2回目 3月28日のブログ 
3回目 3月31日のブログ
4回目 4月2日のブログ
5回目 4月7日のブログ
6回目 4月9日のブログ
7回目 4月11日のブログ
8回目 4月13日のブログ
9回目 4月16日のブログ
10回目 4月17日のブログ
11回目 4月18日のブログ

今回は、前回のしんどい親から受けた呪縛、影響を受け続けてきたA子さんのケースでの彼女の決断と、それを支援するカウンセリングについてです。

前回は、A子さんの父親が彼氏の会社名を手がかりに、知人を伝手に彼の所属先を探し出し、母親が電話をしてきたことで問題がより大きくなり、私のカウンセリングを受けに来たところで終わりました。

A子さんの話では、母親は彼氏に電話で娘との結婚をせかし、最初は「少し考えさせてください」と答えていたのですが、数日後に「結婚のことを考えてくれましたか?」という電話が入り、そのことを巡って、このような親のいるA子さんとは結婚できないとの懸念が出、2人の関係にひびが入ってしまったのです。

カウンセリングにやって来たA子さんは、親との関係に距離を置きたいと願っていました。
「こんなに親に干渉され続けていたら、自分自身の人生が台無しになる」との結論の達したのです。

このタイプのクライアントの親との関係性の調整に使う私の手法は「親子関係協議書」の作成です。
親子関係を一種の契約で距離間を置くのです。
子どもが家庭内暴力を振るう家庭でよく使っていました。

その趣旨に則り、私は、A子さんの母親に来てもらい、協議書の作成に同意するように求めましたが、A子さんの母親は「親の責任」を主張し、冷静に協議書が作れないことがわかり、他の方法を模索しなければなりませんでした。

そこで私は、A子さん親子が緊急時を除いてダイレクトにやり取りすること ― 会うこと、電話すること、メールすることなど ― をしないようにし、緊急の用件がある時は私を介して行うことを勧めました。
A子さんの母親は同意しませんでしたが、やむをえません。
2年間の時限付きで断行しました。

最初の2カ月ほどは、A子さんの母親から何度か電話がありましたが、私は適当に対処し、一部だけA子さんに伝えるようにしました。

このA子さんのケースでは、幸か不幸かA子さんの母親が自分の母親の介護に時間がとられるようになり、A子さんに対する支配性丸出しの振る舞いはなくなっていったのです。

<お目休めコーナー> 4月の花(21)

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