おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(4月16日)は、10:30~16:00にヒューマン・ギルドで 愛と勇気づけの親子関係セミナー(SMILE) (平日コース)の2日目を行っていました。
第3章「勇気づけ」は、サブ・リーダーの菅野昭子さんがご担当でしたが、落ち着きも見られ、すぐにでもリーダーができそうな実力を備えていました。
私は、第4章の「誰の課題でしょう」を担当、わかりにくいこの章を丁寧に進めました。
質問をしてくれる人がいたので、このことで他の受講者の理解が深まりました。
◆次回の平日コースの 愛と勇気づけの親子関係セミナー(SMILE) は
6/2.16.30.7/14 10:30-16:00(4日間、火曜日)
に開催します。
リーダーは、 三宅美絵子さん です。
さて、『母がしんどい』をもとに母親の子どもに対する影響を考えるシリーズの第10回目です。
過去9回の記事は、以下をご参照願います。
1回目 3月27日のブログ
2回目 3月28日のブログ
3回目 3月31日のブログ
4回目 4月2日のブログ
5回目 4月7日のブログ
6回目 4月9日のブログ
7回目 4月11日のブログ
8回目 4月13日のブログ
9回目 4月16日のブログ
今回は、しんどい親から受けた呪縛、影響の克服法を私のカウンセリングのケースをもとにお伝えします。
ただし、守秘義務の問題があるので、複数のケースを混ぜ合わせて作成しています。
Aさんは37歳の女性。下に3歳の妹のいる第一子です。
横浜で生まれ育ちました。
父親は転勤の多い、大企業のエリート・サラリーマン。子育ては母親に任せっぱなし。
母親は専門学校の講師としてマナーを教えています。
本当は、マナー講師として企業研修もできるのですが、娘のため、と称して新入社員研修のいくつかを引き受けるだけにしていました。
小さい頃から母親が子どもに口うるさく、ピアノを習わせ、家で30分の練習の時はずっとつきっきり。
小学校は複数の私立を受験しましたが、全滅。やむなく公立小学校に進みました。
小学校1年生の頃から親が決めたスケジュール表に基づき、家での行動は完全に子どもの監視下にありました。
母親はいつも「リベンジ」という言葉を使い、小学校4年生から進学塾に通わされました。
塾で習ったことを家で反復させられる毎日で、もう小学生の時期から勉強の楽しさがなくなっていました。
中学受験は、やっと第2志望の大学まで一貫の中学校に入ったのですが、部活も親の進めるテニス部。
A子さんはその後も、母親の干渉を受けながら育ち、ボーイフレンドができそうになっても、母親が口出しをしてままならず、まるで「操り人形」と自分で言うほどの生き方をしていました。
大学生(女子大)になって、他学の男子学生との交際が始まったのですが、この人の影響で「操り人形」と自立していたい自分とのせめぎ合いが始まりました。
東京の一流会社に入って2年目から彼女は、母親から独立して生活することに成功しました。
これは父親も支援してくれ、母親が比較的あっさりしていたのは、下の妹が大学の途中で留学騒ぎがあり、このことで母親の関心が妹に移っていたこともありました。
妹が留学してしまってからは、母親は「横浜の家に戻ってきなさい」とうるさく、彼女の住むマンションにも母親がしょっちゅうやって来ました。
こんなことを予想していたA子さんは合鍵をお母さんに渡していなかったのですが、管理人に部屋を空けてもらって家に遅くまで待っていたこともあって、A子さんは激しい怒りを感じたこともありました。
<次回に続く>
<お目休めコーナー> 4月の花(16)

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