おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
先週の土曜日(5月10日)の未明3:30のことです。
家の扉、そしてドアの鍵が開けられる音がして、私が2階の寝室から玄関に降りていくと、タクロウが花束を抱えて家に入ってきていました。
「お帰り!」
それに呼応して「ただ今!」
タクロウは1カ月少々、会社の新入社員のうちの8人のうちのサブ・リーダーを務めていたのが、5月9日(金)をもって終わり、新入社員から花束や寄せ書きをもらって、自分の住む家よりも実家に還ってきたかったのでしょう。
私はあえて「帰って」ではなく「還って」と書きました。
私は「帰る」を物理的・身体的に家に戻ること、「還る」を精神的・心理的に戻るイメージで使います。
喜び・哀しみを共にする家族とつながりがあり、精神的な居場所があるところに戻るのが「還る」です。
タクロウは、大きな使命・役割を果たしてこの家に還って、じっくり眠りたかったのだと思うと、親として嬉しさがこみ上げてきます。
8人の新入社員の指導役としてとことん付き合ったこの期間は、タクロウにとってリーダーとして自らが育った時期でもあります。
他のグループからは「自分も岩井さんのグループに入りたかった」と羨ましがられたようです。
ところで、6年前のこの時期に次のような記事を見つけました。
◆2013年5月12日ブログ アドラー式子育ての成果を確認 ― 息子の感謝の宴
タクロウが新入社員研修を終えたばかりのタイミングだったようです。
私が大阪出張で私がいなかったときに、タクロウは1日早い母の日のプレゼントをカミさんに渡して、研修中のエピソードを話していたようです。
さて、第二の話題です。
こちらは、リーダーを育てることがテーマです。
2019/5/9付日本経済新聞 夕刊に昭和女子大学 坂東真理子理事長の 私のリーダー論 管理職に必要な3つの「き」 が載っていました。
その一部にこんなやり取りがありました(聞き手は加藤藍子記者)。
――では、女性リーダーを育てる上ではどんなスキルが必要ですか。
「日本企業の男性管理職は女性の部下に遠慮し過ぎるところがあり、育てるのがあまり上手ではありませんね(笑)。私は常々、3つの"き"がない企業はだめだと言っています」
――3つの"き"ですか。
「期待、機会、そして鍛えるの3点セットです。男性社員には日常的にそういう言葉をかけても、女性に対してはそこまで無理してやらなくていい、という発想の管理職がまだまだ多いと思います」
「鍛えるというのは、相手を否定するような言葉で怒鳴ったり、無理強いしたりすることではありません。今持つ100%の力より10%くらいだけ高い負荷を与えることです。その上でその人の強みを見極め、それを生かし、少し難しいハードルをクリアする機会を与えるということです。女性だからといって、いつも100%未満の力でできてしまう仕事ばかり与えていたら、成長の機会にはなりません」
人を育てるには「期待」「機会」「鍛える」の3点セットですって。
「今持つ100%の力より10%くらいだけ高い負荷を与えること」というのは、別名「ストレッチング」とも言われます。
私の場合は、応えられるとみなした人には、時に30%くらいの負荷を与えることがありますが、適度の「ストレッチング」がその人を鍛えることになり、人を育てることにつながるのでしょうね。
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